

北青鵬 阿炎
大相撲九州場所、大関貴景勝が優勝して横綱になれるかどうかという話題が先行しているが、興味がない。この人は横綱の器ではない。
ではその器とはと考えて、今の幕内に探すと、スケールの大きさで北青鵬を挙げたい。この人について先場所、「大相撲をなめている」と書いた。序盤、立ち会い突っ立つているところを中に入られて何度もバンザイする取り口で負けが込んだからである。ところが以後勝ち続けて先場所なんと10勝5敗の好成績であった。負け越すかと思ったからえらく驚いた。まわしを取ったら無敵である。今場所も初日隆と遠藤にまわしを取って勝った。がきのう湘南乃海に食い下がられてまわしを引けずに負けた。
北青鵬が常時まわしを取れれば横綱になれる。けれどプロは甘くない。それは皆知っているのでいかにそうさせないか敵は考えている。
「大相撲をなめている」の理由は、立ち合い、ふわーっと突っ立ってまわしに手を伸ばすだけで芸がないことをいう。突っ張ってみたらどうか、阿炎のように。
その阿炎は初日、豪ノ山を激しい突き押しで一気に持って行ったとき優勝争いにからむかと思ったが2連敗した。阿炎は突き押し相撲を目指しているがぬるい。突き押しが緩慢なのかすぐ敵に懐に入られて逆に押されて負ける。押しきれないのでいなしたり、はたいたりと懐の深さで勝ちを拾うがいい相撲とは言えない。阿炎の突き押し相撲は限界に来ているのではないか。突き押しを見せて四つになる相撲に転じてもいいのでは、と考えていて、それならまわしを取れば無敵の北青鵬に突き押しをさせたほうがずっと現実的と思った。
それを決め手としない突き押しを身につけるのはそう難しくない。
大鵬も白鵬も突き押しの相手には突き押しで応戦して機を見てまわしを引いた。それで負けにくい横綱相撲となった。
北青鵬は立ち会い、突き押しで相手を起こすべきではないか。宮城野親方(白鵬)はそういう指導をしていないのか。好きにやらせていても勝ち越すであろうがもっと上を狙える玉だけにもったいないと思う。
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