ヨミトモF子は豊昇龍のファンである。
彼女にこのニックネームを与えたのはかつて彼女と競うように本を読み、情報交換した時代があったからだが、句会の際大相撲が好きと知った。もともとは句友であった。
彼女に相撲の実技を手ほどきしたことがある。おっつけ、腕(かいな)を返す、前みつを取る、いなす、かち上げ等々。これを機に彼女は大相撲をもっと好きになり、大相撲が始まるとメールが来るようになった。
豊昇龍が横綱に推挙されたので「おめでとう」メールを送ると、「ありがとう。まなうらが熱くなった。今場所、応援するのはきつかった」と返信が来た。
そうだろう。
豊昇龍が8日目正代に、9日目平戸海に連敗して3敗を喫したとき優勝はない、と思った。その劣勢から先行する金峰山、王鵬を追い上げて千秋楽で並び、決定戦で2人を屠って逆転優勝を成し遂げた。
あっぱれである。豊昇龍はひと皮剝けた。
立ち合いのスピードが増し、体勢も低くなり回しを素早く引く相撲が増えた。勝負勘もいい。やばい!と思った瞬間の切り返しのよさに叔父の朝昇龍を思う。思うが朝昇龍に比べるとまだひ弱である。
3敗は負けすぎ。12勝(準優勝)12勝(優勝)は横綱推挙の内規に叶ったし、横綱不在は困るという協会の思惑もあって横綱になったが最低の成績での横綱誕生ではないか。本音を言うと、今場所は優勝を逃し来場所13勝か14勝で、どうだ!と横綱になって欲しかった。12勝(準優勝)、12勝(準優勝)、13勝あるいは14勝(優勝)なら拍手したい。
先輩たちは13勝、14勝がざらで、なかには15勝、15勝した日馬富士もいる。
今場所も金峰山、王鵬の前頭2人が優勝争いの主役だった。
ヨミトモF子は「群雄割拠」と言い、小生は「団栗の背競(くら)べ」と返したがさてどちらか。前頭筆頭の王鵬の活躍はいいとして、前頭14枚目の金峰山の活躍を読めなかった。しかし金峰山は強かった。地力を感じた。一方、地力がついたと先場所感じた琴櫻が10敗して角番となった。
むかしのように番付による地位の差、格の違いとうのをほとんど感じない。ヨミトモF子の言う「群雄割拠」といっていいかもしれない。
豊昇龍には負けない横綱になってもらいたい。叔父さんの朝昇龍にワルの要素があったがそれが強さであった。白鵬みたいに品行方正でなくてよい。横綱はずば抜けて強くあらねばならぬ。
さてヨミトモF子は、3月安心して横綱を見ることができるか。負けられない横綱を見るのは辛いんじゃないかな。
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