
世相が暗いとスポーツに目が行く。アメリカ・オレゴン州でやっている世界陸上をテレで見ている。陸上の中でただ走るだけの100mはいちばん華があり男子で日本初のファイナリストが出来して目をみはった。
女子100mでは、ジャマイカの選手の髪をはじめとした風体に魔女か妖精かと思った。黄色に緑がまじった長い髪をたなびかせた小柄の選手が群を抜く疾走で優勝。「滑るようだな走る」という歌の文句のように無駄のない美しい形が通り抜けた。
それがシェリーアン・フレーザープライス、10秒67(追い風0・8メートル)の大会新記録であった。2位、3位もジャマイカ。
とにかく3人は風体がド派手でこの世の者とは思えないほどであった。
フレーザープライス、原宿あたりでキャーキャー騒ぐ20歳そこそこのギャルかと思いきや、
2011年結婚して子どもがいるとか。風体で中身はわからないと反省した。
1986年12月27日生れ(35歳)152㎝57㎏
大学のとき本格的に陸上を始めたというが身長の低さから成功しないと言われたらしい。

陸上は見せ物ではない。風体を見せようとするものではないがジャマイカ女子アスリートほど目立つ存在はそうそうほかの世界でもないだろう。
たとえば純然たる見せ物であるプロレス。女子もこの世界に入って自己主張しているがジャマイカ女子ほどの存在感を出している選手がどれだけいるか。
映画や劇にしてもただ走るだけの陸上のジャマイカ女子ほど訴えられられる人はそう多くない。
フレーザープライがその髪を切ったら記録は0.1秒伸びるのではないか。いま、後ろ髪を引かれているのではないか、と思うものの、その髪は彼女を十全に表現している。
2012年ロンドン五輪100mで金メダルを獲ったとき彼女の髪は黒くて短く感じる。
彼女は長い髪に誰も触れることができない先を走る。ド派手な色が駆け抜ける。髪が速さを存分に見せつける。
実物を見たい選手の一人である。
2012年ロンドン五輪。
このときより若返っている感じのシェリーアン・フレーザープライス

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