
2024年、読売俳壇に入選した吾輩の俳句を紹介する。
1/22 正木ゆう子選
鉄棒を見るだに寒し子を葬る
1/29 小澤實選
開演のブザーに咳くやそこかしこ
2/12 小澤實選
寒垢離に一枚岩を踏みゆけり
4/08 小澤實選第1席
受験子や深夜のシャドーボクシング
【評】受験生が勉強に飽きた深夜、気分転換のためにシャドーボクシングをしているといううのだ。ボクシング練習も受験勉強もかなり本格的、受験も合格しそうだと思う。
5/14 小澤實選
春風やぼろろぼろろと山羊の糞
6/03 小澤實選
子燕の喉の奈落が虫を呑む
8/26 高野ムツオ選第1席
母死せり櫂を滴る夜光虫
【評】新月近くに、漁に出かけた。いつにも増して大量の夜光虫が櫂から滴り落ちる。なぜか、亡くなって間もない母のことがしきりに思われた。悲傷かつ幻想的。
9/10 高野ムツオ選
眼のやうに泉瞬く草の中
10/14 高野ムツオ選第3席
芋虫のごろんと広い空がある
【評】時には逆さまになりながら懸命に芋の葉を食べる芋虫。その上に広がる青空。「ごろんと」の擬態語と句またがりのリズム楽しい。
11/04 小澤實選
カツ丼や出張校正室夜寒
11/25 高野ムツオ選
千里来て鶴一本の足に立つ
12/10 高野ムツオ選第2席
埃茸踏めば踏むほど囚はれし
【評】埃茸(ほこりたけ)、踏むと煙が出る。何度も踏むうち、茸(きのこ)に操られている気分になってきた。実際、茸は踏まれることで胞子を飛散させる。
12/16 小澤實選
浮石を踏み仰け反りぬ川涸れて
1日の日課です。
読売俳壇もづーとみてファイルしてます。
母死せり櫂を滴る夜光虫
淋しさが夜光虫でいや増します。
来る年も楽しくはっとさせられる、ぶろく
の発信よろしくお願いします。
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