天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

初めての欧州 初めてのスイス

2024-06-20 10:37:33 | 紀行

アイガー氷河


パソコンを見ていたら美しいスイスの風景に遭遇した。大手旅行会社の夏の旅の企画らしい。そこにグリンデルヴァルト、インターラーケンの地名を見て懐かしくなった。

20日間バックパッカー*************************
グリンデルヴァルト、インターラーケンはスイスの有名な観光地。
40年前、小生が初めて欧州を旅したとき行ったところである。当時勤務した文化学園文化出版局から小遣と有給休暇を20日もらい欧州を旅した。10年勤続の褒美であり旅は先進国のある欧州が望まれた。「高度経済成長」とかで今では考えられぬほど景気がいい時代であった。
行き帰りロシアのアエロフロート航空を使い、1泊3000円程度の宿に泊まるバックパッカーとなった。1泊目のモスクワのトランジットホテルは既定、2泊目のチューリッヒは予約した。後は…………………で、19泊目をブタペストとしそこからモスクワ経由で帰国する。どこへ行くかわからないので宿は行った先々で探す。

さてチューリッヒに着いたがあてがない。
呆然とチューリッヒの駅にいた。西も東も切符の買い方もわからない。するとインターラーケンと表示した列車が入線した。おおっ、これに乗ろう、となった。インターラーケンの背後に4000m級の高山ユングフラウヨッホがあることは知っていた。登る予定はないが高山は見たいと前からと思っていった。



トゥーン湖


女も湖も山も絶景*************************
首都ベルンは煉瓦作りの家が多く町全体がその色で調和していた。降りて散策したくなった。さらにトゥーン湖に列車が差し掛かったとき湖畔に黒いビキニを着た女性が金髪をなびかせていた。周りにイケメンの男子4人がいて1人が彼女の髪を梳いているではないか。映画の撮影かと見紛うほど。湖も女も絵のように透明度が高い。ここで下車してもいいと思いつつ通り過ぎたのをいま残念に思う。
ユングフラウヨッホは標高3454mの欧州最高地点駅。グリンデルヴァルト駅から登山鉄道(歯軌条列車)で9キロほどぎちぎち登って行く。
霧の深い日であった。
隣に座った女性が英語で話しかけてきた。どうやら韓国人の英語教師らしい。第三国人の英語は聞き取りやすい。彼女は英語を使ってみいたくてたまらないらしく小生はその相手になった。英語力がほぼ同じだったため話が弾んだいい時間であった。
ユングフラウヨッホの最大の見物はアイガー氷河。展望台は常に観光客がいる。団体さんが来るとすぐわかる。バシャバシャバシャとカメラのシャッターを押す音がこだまする。それが10分ほど。そして波が引くようにいなくなる。
肉眼で見るよりカメラを覗いている娘さん。日本人である。カメラより目で見たほうがいいのではとおせっかいなことをつい言う。すると「いいんでーす。家に帰ってじっくり写真見ますから」と来た。それ以上彼女に話しかけることはなかった。
その団体はその日のうちにフランスに入って泊まるらしい。バスツアーのせわしさに仰天した。小生は麓のインターラーケンで少なくとも3日は滞在する。




インターラーケンの通り


パン焼く奥さん*************************
インターラーケンで探した3000円の木造の宿。やわらかな雰囲気。窓からユングフラウヨッホが見える。宿の朝食のパンに注目した。3日3回朝食を頂いたのだがパンの焼き加減と風味が毎朝若干違う。それを女給に告げると「私ここの女給じゃありません」という。
ホテルのすぐわきの民家の奥さんである。「ここのパンは私の家で毎朝焼いて持ってきます」とのこと。パンと奥さんにぐっと親近感を抱いた。早朝彼女がパンを焼くところを見せてもらい「あなたのハウスキーピングは最高」などと言って喜ばせが、微妙な英語はわかったかどうか。

去年の夏、寝転んでいて富士山をえらく思い出して俳句を書いた。
今年は欧州の旅を思い出している。スイスの風景はでかくて日本はすべて箱庭に思えてしまう。けれど風景が壮大すぎて言葉が浮かばない。俳句は日本のちまちました景色に合っているのかと思う。

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