天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

厄介なビラとゆゆしき冊子

2014-12-05 12:00:31 | 世相

アパート管理人は毎朝紙ゴミを処理する。日々紙の上の情報がまちまちで興味深い。
厄介なビラは郵便局で三つ折りのビラがセロファンに入っている。
紙とセロファンは分けないといけない。これで10分以上時間を食う。

選挙が近いせいか勧誘するビラも多い中で、
「月刊幸福の科学」という小冊子は雑誌としての見せ方がソフトで近づきやすく、ついつい読んでしまった。これがゆゆしき小冊子である。
驚いたのが巻頭の「病気は治る」という記事。
こんなことを広言すれば御利益宗教、二流宗教と思いつつ読むと、「私も立宗十数年は、あまり病気直しには積極的でなかった。合理的な宗教を創ろうとしたからでもあろう。」と、
大川隆法氏は断りを入れている。
事の本質がわかっていて断りを入れる……頭のいい人だなあ。
「国際舞台で正論を通す“サムライ国家”へ」なる講話では、日本、アメリカ、中国とのからみをわかりやすく論じ、国防に関してはそうとう突っ込んで述べている。
宗教家と思えぬほど政治力を感じたのが次のくだり、
「防衛兵器その他の研究等については、どこの国においても、ある程度、公開しないでやるべきではないかと思っています。」
「すでに、核兵器や空母等を完成させている国が近隣にあるのです。例えば、日本が核開発するということを公開で議論し始めたら………向こうから撃ってくる可能性だって、ないわけではありません」
「この辺りについては、もう少し、知恵を絞ったほうがいいのではないかと思います」
これは軍備増強論であり、核武装すべきと信者も一般の人もみんなが言外に感じるように語っている。
ソフトな語り口で凄い内容に言及する能力はすごい。
「宗教としては、少し控えめに、そう申し上げておきたいと思います。」
と結ぶのであるが、これは宗教家の説法というより政治家そのものだろう。
誠実さということを言えば、政治的な「非核三原則」を表に出して、その一部を否定する、あるいは全部を否定するというふうな語りにして欲しい。

「私も立宗十数年は、あまり病気直しには積極的でなかった」とか「宗教としては、少し控えめに、そう申し上げておきたいと思います。」とかいった露払いのうまさは抜きんでている。
やわらかく出て次にすごく尖ったものがグサッと来る…このへんに大川隆法氏のカリスマ性と政治力を垣間見た気がした。

幸福の科学に傾倒している何人かの知り合いはみなこの言葉づかいにマシュマロのようにまったりしてしまっているのだろうな。
コメント
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