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天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

勝ちに行ったジャパンラグビー

2015-09-21 08:28:08 | スポーツ

圧巻の攻めだがボールを接地(トライ)できていないと思った

第8回ワールドカップラグビーでよもや日本が南アフリカに勝つなどとは誰が予想できたか。
テレビ中継があったかどうか知らないほどでニュースで事の大きさを知った。

しかし録画を見ると闘っている日本の選手たちは全員、勝ちに行っていた。引き分けでいいのではなくて、勝つか負けるかを闘っていた。
後半38分、相手の反則をもらったときPKで3点を取るのではなく、スクラムを選択したときぼくは胸が高鳴った。
攻撃しているのが日本でなくて南アフリカでなはないかと錯覚したほどだ。南アフリカなら絶対勝ちに行き、かなりの確率でトライを取れる王者なのだ。
その王者ラグビーを日本がやろうとしていた。

それからの3、4分の攻撃は日本ラグビー史上に燦然と輝くだろう。
トップリーグのパナソニックやサントリーなどの攻撃はすごいが、こういう局面で落球(ノックオン)はままあった。
3分攻め続けると落球に加えてあせりからの反則も起こしやすいが一切なかった。反則したら笛がピーッと鳴って敗け。
そんな緊張のなかでハンドリングエラーが皆無で絶妙な球出しでトライを取ったことを奇跡と思った。

引き分け狙いならあの反則で得たPKを五郎丸に蹴らせただろう。あの位置であの距離ないま彼のキック力なら100発100中。
そんなことを誰一人として考えずスクラムを選択した(勝ちに行った)勇気を称えたい。
その時間に試合を見た人が世界に少なく、そのニュースが世界中を駆け回っていま大騒ぎになっていることに、ジャパンラグビーの快挙が端的に表れている。
日本が38分の時点で「負け犬意識」を完全に払拭していたことが歴史的なことなのである。


歴史的なトライ
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女子バレーはわくわくする

2015-09-02 07:57:00 | スポーツ


ゆうべバレーボールW杯第8戦を見た。相手はセルビア。
第1セットを26―24で取ったときうまくやったなという気がした。セルビアにミスが多くて取れた感じがした。
第2セット後半、セルビアはサービスが安定してきて、「サービスで崩してブロックで止める」がはまり出した。強烈スパイクがバンバン決まり出した。
第3セットもセルビアが取ったとき目が疲れて、3-1でセルビアが勝つだろうと思って寝た。

今朝試合結果をみると負けは負けだがフルセットに持ち込んでいた。
あっぱれである。
日本の女子バレーボールは日紡貝塚、大松博文の昔からわくわくさせてきた数少ないスポーツである。


荒々しいミハイロヴィッチと可憐な古賀紗理那



セルビアはとにかくでかくて高い。
彼らの平均身長188.5㎝に対して日本は179.5㎝。9㎝は天と地の差。
エースミハイロヴィッチやポシュコヴィッチが3mの高さからバンバン打つスパイクは戦争用語でいう「巨艦巨砲主義」。海軍は戦艦大和・武蔵を造ったがバレーボール界はそうはいかない。
巨砲に対して日本女子は農耕民族の律義さで落穂を拾うようにレシーブし、つないで返す。
泣ける要素を女子バレーは永遠に持っている。
「艱難辛苦汝を玉にす」とか「臥薪嘗胆」とか「石にかじりついても」とかいった今や風前のともしびの美徳を彼らは体を張って見せてくれる。

バレーボールという団体競技の特殊性があるのかもしれない。
同じ団体競技であるソフトボールやバスケットボールにないわくわく感をバレーボールが持つのは空間の狭さゆえだろう。
限りのある閉鎖空間はまるでエンジンのシリンダーに似て力が逃げない。
ソフトボールは広い空間であるしバスケットボールは広くはないものの右へ左への移動があって仲間がつながっているという感覚はバレーボールには及ばない。バレーボールは同じ空間をぐるぐる回りどこへも行かない。
そういった構造があってバレーボールは日本人が本質的に好む一体感を見せてくれる。

エース木村沙織と気鋭の若手古賀紗理那はまるで姉妹のように似ていてうるわしい。
余談だが、長岡望悠をはじめて見たときこれが女子バレーボール選手かと目を疑った。
男の子っぽい風貌にして髪型もボーイッシュ。とっさに映画「ウォーターボーイズ」に出た女っぽい金子貴俊と調和すると感じた。二人が漫才をしたら盛り上がりそう。
男性と女性をひとつの性の中に相当量持つのはえも言われぬ魅力である。


長岡望悠選手と金子貴俊さん
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真珠湾攻撃を食らった決勝戦

2015-07-06 17:36:27 | スポーツ

女子ワールドカップ決勝戦は日本が、開始早々3分のセットプレーで失点、5分にもセットプレーでまた失点してああ決まったと思った。さらに14分15分にも失点したときには、ともかく1点取って決勝戦として恥ずかしくない品位を保ってほしいと願った。

パワー、瞬発力、耐久力に優るアメリカはまず負けないだろうと思っていた。3失点はあり得るだろうとは思っていたが、それを開始15分で敵はやってのけてしまった。
かの太平洋戦争の真珠湾攻撃を逆に日本女子が食らった観があった。
アメリカは戦略においても日本に優っていた。
立ちあがりに全精力を日本のゴール前に注ぎ込んだのだ。
このまま攻められたら10点も取られそうでああったが4点取ってさすがにゆるめた。それゆえ2点を返すことができたがもう後の祭であった。

この敗戦はパス回しサッカーの限界を日本に示唆しているだろう。
敵陣で攻める糸口がなくて横へ回すパスはムダである。ゆるいパスは捕捉されやすくカウンターの糸口を与える。何度か危ない横パスを見た。
戦術を変える時期に来ているだろう。
日本人の美質である巧緻性を磨くのはこれからも基本になるだろうが、パスを前に送って攻めないと点は取れない。どうせパスを回すのなら横より前に出すほうが合理的である。

前につなぐためには前へ走り込まねばならぬ。
敵ディフェンダーの間を割って走れば得点機会は増える。
それができるためには当たられて崩れない体が必要。足の速さ(瞬発力)と倒されない体の強さが要るだろう。
岩淵は小さい体で敵にぶち当たりイエローカードをもらったが、あれでいいのだ。
50回ぶち当たり競り勝つ体力養成が急務。
また50回ぶち当てられても相手をはねのけ突破できる体力が必要。アメリカ女子はそれができているから王者たりうるのである。

日本の女子選手はアメリカで修業するのがいいのでは。
現在、МF安藤梢が1.FFCフランクフルト(ドイツ)、МF永里 亜紗乃が 1.FFCトゥルビネ・ポツダム(ドイツ)、МF宇津木瑠美がモンペリエHSC(フランス)、FW大儀見優季がVfLヴォルフスブルク(ドイツ)、FW 岩渕真奈がFCバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)などで活躍しているが、ヨーロッパ偏重ではないのか。もっとアメリカへ出張する選手がいてもいいのでは。
かつて澤穂希がアメリカで修業したように。
とにかく今女子サッカーでアメリカがずば抜けていることがわかったはずである。
カーリー・ロイドのいるシカゴ・レッドスターズ、 ホープ・ソロのいるセントルイス・アスレティカ、アビー・ワンバックのいるワシントン・フリーダムなどへ行く選手が表われてもいい。
とにかく何でもやらないとアメリカとの差は埋まらないだろう。
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勝たせてもらったなでしこJP

2015-07-02 14:25:47 | スポーツ

オウンゴールで日本を勝たせてくれたバセット 泣くバセットを慰めるシーンがこの試合を象徴している


女子サッカーW杯カナダ大会準決勝、日本対イングランド。敗色さえあった劣勢の試合を幸運にも勝たせてもらったという内容であった。2-1で日本が決勝へ進んだ。

久しぶりにサッカーを見た。
開始10分の日本チームの印象は<迫力がない>であった。敵の出方を見ているのだろう思っていた。パスが回って何本かシュートを打っているのだが<入るぞっ>という感じはしなかった。
後半になってさらにパス回しが冴えて決定的なシーンがたびたび出来するだろうと期待していたが、逆に圧倒的にイングランドが攻めた。

イングランドのでかい選手たちが体を張って前へ前へと殺到する。
日本は防御に終始した。自陣に釘づけになりクリアボールもほとんど敵に渡って再三再四攻められた。
ディフェンスラインの下げすぎではないか。下げすぎていて前線との距離が空く。そこへ敵方がどんどん侵入してきた。

後半25分、大野に代って入った岩淵は光った。岩淵が入るまで後半のシュートはゼロであった。
ドリブル突破である。岩淵の敵を交す突破を見ることでそれまで日本は人はたんにボール回しをしていたに過ぎないことがはっきりした。
人が走らずボールをきれいに渡してはきたがボールがゴールへなかなか到達しなかった。
佐々木監督が「動かせ動かせ」と叫び、解説者は「押し上げろ」と指摘する。
走って敵を交して、抜いて、走っている味方に速いパスを出すということができていなかったからシュートシーンにならないはずである。

イングランドのカウンターやロングボールを必要以上に怖がったのか。
いや、ぼくには走り回る基礎体力が足りないように思えた。
前回のアメリカ戦、日本はもっと走りまわり速いパスでヤンキーの体力に対抗していたはずである。

前半、点を取れたきっかけは有吉の突破であった。それを防ぐべくあとから敵が有吉を押し倒した。それで得たPKを宮間が決めた。
幸運な決勝点となったのは川澄が前線へ出したロングボールである。サッカーはとにかく相手陣地へ行かなければどうしようもない。
ロングボールに頭を越されたDFバセットはあせってクリアに行き自分のゴールへ入れる手助けをしてしまった。
この試合は安全にボールを回すことが安全でなくおおざっぱに前へボールを送ることが有効なことを日本に教えたはずである。
しかし動き回る体力がないことが気になった。

佐々木監督は澤を温存した。
ぼくはこの試合が90分で終わらないと監督は見ていたと思う。
延長戦に澤を投入するつもりではなかったか。敵も味方も疲れて動きが鈍くなった延長戦、まだ元気な岩淵が突破してPKを取るかコーナーキックを得る。
このケースで神業的決定力を持つ澤を中央において決勝点をもぎ取る……そういう図式をたぶん監督は描いていたのではないか。
澤をなでしこジャパンに入れておいたのは監督の殊勲ではないか。
ほんとうは澤を外して新戦力で闘えないとW杯はとれないと思うのだがこのチームはまだまだ澤のここ一番の決定力が必要としている。
残念だがいたしかたない。


次のアメリカ戦、澤投入は絶対あるだろう。先発はないだろう。
澤を投入するときはまだ勝算があるときであろう。
残り15分で同点ならば澤投入は佐々木監督にとって会心の笑いが出る展開であろう。
1点ビハインドの展開も監督の想定内であろう。澤で同点に追いついてPK合戦で勝ち負けに持っていくことを監督はたぶん考えているはずである。
澤の神通力の前に選手はもっと走り勝つサッカーをしなければ未来がないだろう。
もっとがむしゃらに走ってくれよ、なでしこジャパン。
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東海大札幌であったなら

2015-04-03 04:54:28 | スポーツ


おととい敦賀気比の優勝で終わった第87回選抜高校野球大会。
決勝戦で負けた東海大四(東海大学付属第四高等学校)はしばらく神奈川県の学校と思っていた。
決勝戦になって「北海高校以来の活躍」などと聞いて、えっ、北海道の学校かと驚いた。

敦賀気比は雪国、東海大四は北国、ともに野球環境としては逆境の地の対戦でありどっちが勝っても初優勝で。見るほうもうきうきした。
ぼくは長野県出身であり当地の球技はまるで弱い。したがっって久々に出場した松商学園にまったく期待をしていなかった。案の定初戦敗退であった。
どの高校を応援するでなく気になる試合を見ていたのだが、
東海大四という命名でなく「東海大札幌」であったならもっと応援したかもしれないという気がする。
東海大の資本が札幌に進出したという命名「東海大札幌」のほうがずっとわかりやすい。

いまや強力な学校資本が地方で学校事業を展開していてそこに全国津々浦々から優秀な選手を募ることが当然となっている。
松商学園などはぼくが伊那にいたころからなじみの名前であるが、長距離走の強い私立の佐久長聖はなかった。
時の流れでどこにどんな学校ができても地域とうまく折り合ってやっていけばいいのであるが、ぜひそこの地名をどこかに入れて欲しい。

伊勢原にある東海大学医学部付属病院へは兄の見舞いにずいぶん通った。
また東海大付属望星高校の通信教育には20年前大きな期待をかけた。長男がとある高校を中退してしまいその受け皿として当校の通信教育が可能か訪問したことがある。
そんなこともあるしラグビーは強いし東海大には思いがある。

東海大の経営者が地方に建てる学校の命名にもう少し気を使ってくれたらいうことはないのだが……。
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