氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

輪タク

2005-06-27 10:21:58 | 懐かしい商売
ベロタクシー(人力自転車タクシー)が東京、京都、などで人気があるそうだ。
愛地球博覧会の会場にもあるらしい。
省エネルギー、スローライフ、地球に優しく、エコロジー・・・今の流行言葉。
でも電動アシスト付きのベロタクシーはちょっと変だと思う。
ドイツから輸入したベロタクシーもあるらしい。

またもや敗戦後の話になるんですが・・・
あのころ「輪タク」と謂う自転車タクシーが有りました。
自動車が輸入出来ません(外貨が無いから)でしたし国産車もありません。
重工業はアメリカの犯罪的な無差別爆撃で壊滅状態でした。
勿論のことガソリンは貴重でした。
タクシーやハイヤーは一部の特権階級(高級官僚、闇成金、財界)のものでした。
庶民は公共交通機関を利用するしか手立ては無かったのです。

そのころ豊富なのは人力(沢山の失業者、復員軍人)だけと言う悲しい事情があったのです。
自転車を三輪車に改造して後ろに二人くらいの客を乗せる「輪タク」が出来たのです。
前は自転車で後部に二輪を付けそこを客席に改造しキャンバス地で屋根とドアを装備していた。
しかし坂を上るのは大変だったと思う・・・
我が家の前の千日前通りは下寺町を過ぎて松屋町を越えると谷町九丁目まで急な坂道です。

ベロタクシーも輸入なんかしなくても昔の「輪タク」を再登場させれば良いのに・・・
日本の技術で再設計したら素敵な「輪タク」が出来ると思う。

エコライフが流行ではなくてスローライフしか出来なかった時代の話です。
でも頃日は無闇にあの頃が懐かしいのです。
夏が来ると思い出します。