氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

海洋堂模型店の思い出

2005-06-23 11:21:01 | 模型懐古譚
京阪D駅前通り商店街の東側に小さな海洋堂という模型店が開店したのは小学生の4~5年生の時だった。
K小学校の正門の一つ手前の通りがその商店街で僕らの日常の行動範囲内でした。
店主は宮脇さんという名前のおじさんで帆船模型と小説を書くのが趣味の人でした。
子供心に普通の大人ではない趣味人を感じて毎日ほど店に入り浸った。

其の当時の模型店の店主は因業者が多く買いもしないひやかしの子供は嫌われた。
模型の専門店は少なく文房具屋さんや本屋さん駄菓子屋さん玩具屋さんの片隅に模型は置いてあった。
子供が模型の箱を開けて中を見ることは厳禁で箱を紐で難く縛って有った。
当然、部品が破損したり欠品したら売り物には成らないからである。

しかし宮脇のおじさんは違った、偶にしか買わない僕らでも大事にしてくれて模型の箱の中身も見せてくれた。
僕がおじさんのフアンになり小遣いを貯めては模型を買ったのは昔々の45年位前の忘れていた古い思い出でした。

頃日、TVの特集番組で門真市のフィギュアメーカーとして世界的に有名な(株)海洋堂を取り上げた番組を何の気なしに見ていた。
会長のインタビユーの場面でアナウンサーが「宮脇会長」と言った・・・
なんとあの宮脇のおじさんではないか!
ガレージキットで以前から海洋堂の名前は知ってはいたがM市のD駅前通り商店街の海洋堂が門真市に移転し(株)海洋堂に大発展していたとは夢にも思わなかった。
今ではその精巧な商品は大英博物館にも認められて英国へ納品しているとは驚いた。

宮脇おじさんの小説家への夢は叶わなかったけれど良かったですね。
昔々の小さな縁ですが海洋堂模型店のフアンだった事を感謝します。