氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

セルロイドの船

2005-06-25 11:02:09 | 懐かしい玩具
樟脳(ナフタリン)で進むセルロイドの船があった・・・
私は昭和二十五年に大阪市南区(現中央区)で生まれました。
近郊のM市に引っ越すのは昭和30年です。
生まれた家は千日前通りと松屋町筋との交差点の北東で市電の下寺町停留所の前です。
神具店を営んでいました。
高津神社の氏子でしたが生玉神社の方が距離的には近かったのです。
どちらの夏祭りも盛大で夜店が賑わい楽しみでした。

赤や青、黄色などの原色のセルロイドを張り合わせた船を組み立てながら商売している店があり子供が集まっています。
其の船は不思議な船で樟脳のかけらを船尾にはめ込むとタライの水の上をスイスイとアメンボウのように進んでゆきます。
ブリキでできて小さなローソクに火をつけて遊ぶポンポン船がありましたがまた別の物です。
音も立てずにスイスイ進むセルロイドの船は魅力的でステキでした。
小さな船から大きな船まで値段が数段階に分かれていました。
中くらいのセルロイドの船を買って貰った事を覚えています。

セルロイドの人形や家具など色々な玩具が有りました。
プラスティックが世に出るまでの素材ですが燃えやすく危険でした。
けれどもセルロイドには懐かしい響きがあります。
日本がアメリカに占領されていたメイドインオキュパイドジャパン(被占領下日本製)の時代を思い出させる響きです。