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月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

うめはるしめじ

2016-05-15 17:48:00 | キノコ
春に生えるイッポンシメジの仲間、ハルシメジ。その中でもいちばんメジャーなのがウメの木の下に生えるウメハルシメジだ。

ウメの木の根に菌根を作るのだが、その菌根がハルシメジに独特なので「ハルシメジ型菌根」と名付けられている。これがテングタケやイグチの菌根とどう違うかっていうと、だいたいこんな感じになる。


※テングタケ(外生菌根)の場合
ピンポーン♪
「どうも!赤松次郎さまでいらっしゃいますね?わたくし、テングタケ商会の天仁田と申します。
この度は当社の菌根サービスをご利用いただきありがとうございます。今回は契約のご確認ということで伺わせていただきました。
えー、さっそくですが、こちらが契約書になります。

念のため改めて簡単に説明しますと、当社のスタッフが常駐する場所を提供していただくことで、
①健康に欠かせないミネラル供給サポート
②乾いた時も安心の水分補給サービス
③病害菌や有害物質から大事な根を守るセキュリティガード
を受けることができるというものです。料金体系はこの図のようになっております……ええ、単糖類のかたちでお支払いいただければけっこうですので……こちらの振込先にお願いします。

赤松さまには代々お世話になっておりまして、ハイ。他社に負けないようなサービスをお約束いたしますので、今後ともどうぞよろしくお願いします!」

ウメハルシメジの場合
4月
バガーーン!!(ドア崩壊)
「おう!ウメやん!今年もちぃと世話んなるぜ!それはそうと喉かわいたな、なんかないんか?おう!ビールがあるじゃねぇか!いただくぜ!」
5月
「あー、食った食った。ウメやんとこの飯はうめえな!よっしゃ、これから気張るぜ!ちっと大きなヤマ張るんでな。地上にキノコぶっ建てるのさ、景気よくブァーッとな!ウメやんもよ、手伝ってくんねえかい?ダチだろ??」

「ふーーーー、ヤマが片付いた…ぜ。ゴホゴホッ
ありがとうよ、ウメやん……短い間だが世話んなったな。また来年の春に会おうぜ……じゃあな、あばよ……」


とまあ、こんな感じ……かどうかは私も保証しない(笑)

ハルシメジの菌根は
・基本的にやらずぼったくりなこと
・春限定で形成されて秋から冬にはほとんど消滅してしまうこと
などが大きな特徴。ただ、ハルシメジが取りつくことで樹勢が弱まるという観察はされていないので、なかなか巧妙にピンハネをしているのかもしれない。あるいはぼったくりではなくて、ウメやんに多少なりとも手土産を渡しているものか……

こういう目に見えざる違いも面白いねぇ。

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