月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

やまどりたけもどき

2021-10-09 23:26:41 | キノコ
夏は遠くなりにけり

今やすっかり秋だが、秋になるとキノコ(本業)が忙しすぎてキノコ(趣味)をしている時間と体力がなくなるという恒例のナゾ現象が起こるので、夏キノコを回想してお茶を濁すことにしよう。

さて、写真はヤマドリタケモドキ、別名・ポルチーニ。身近に生える夏キノコとしては最高峰の食用キノコ・・・のはずなんだけど、いくつか取り扱い説明が必要になる。
①慣れないと判別がちょっと難しい
②おいしいのは幼菌
③速攻で成長して速攻で腐る
④やたらとキノコバエに好かれる。連中の消化液により速攻で腐る
⑤乾燥すると香りが活きる。ただし失敗すると腐る

腐る、腐る、腐る。そう、とにかく腐る。
なので「高級キノコ」なんてもてはやされても、市場には全く流通しない。しょうがない、日本の梅雨は高温多湿。外から雨、中からコバエに攻め立てられては巨大なキノコ城もあえなく陥落するというものだ。
山で食べごろのヤマドリタケモドキに出くわしたとしたら、それだけですごく幸運と言えよう。

さて、①の判別に関してアドバイス。
実はヤマドリタケモドキ、ものによって見た目がかなり違う。たとえば東北あたりに生えるのを写真で見ると、んんん~??ってなる。どうも違う種類がいくつか混じっているらしい。
それでも判別するときに見る点ははっきりしている。

①デカい(最大で直径20センチくらい)
②柄がベージュ色
③柄の上の方を見ると柄と同じベージュ色の網目模様がある(すごく薄いこともある)
キノコをタテに真っ二つに切ると
④肉に変色性は無い
⑤管孔(傘の裏側)は黄色っぽい

細かく見るとまだあるけど、目立つのはそれくらいかな。

間違えやすいのは
◎ホオベニシロアシイグチ(傘は灰色系、管孔は白で茶色く変色、柄は白く、下までびっしり網目模様、酸っぱい)
◎チャニガイグチ(管孔は白で茶色く変色、柄も触ると変色、薄茶色の柄に茶色の網目模様、少し苦い)
◎クロアワタケ類(管孔は白で茶色く変色、薄茶色の柄に茶色で縦長の網目模様、真っ二つに割ると柄の下の方が黄色い)
◎ウツロイイグチ(ヤマドリタケモドキより小さい、管孔は黄色系、柄にだんだら模様があるが網目は無い)

◎あと、他のヤマドリタケ類(ヤマドリタケ、ススケヤマドリタケ、コガネヤマドリ、キアシヤマドリ(仮)のほか、無名・仮名称の物が複数ある)も。

うおー!多いしややこしいし・・・この辺が区別できればもうイグチマスターやんけー!!













最新の画像もっと見る

コメントを投稿