秋田のキムカズが贈る気まぐれブログ

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9/23 潟上市飯田川飯塚 市指定文化財「十王堂」の【地獄絵図】

2010-09-23 17:20:04 | Weblog
ここは潟上市飯田川飯塚にある「神明社」様。




太平山といえば秋田の霊峰。
ここ潟上では、銘酒「小玉醸造」様のブランドです。


そして、この神明社に隣接するのが「十王堂」。今日の目的の場所。


この後紹介したい「地獄絵図」がここで保管されています。
今日だけの一般公開です。


「地獄絵図」とは、人はあの世に行ってから、
十人の王に裁かれその罪却によって責苦を受けている地獄を描いているもの。




地獄絵図は普段、この箱に入れて大切に保管されています。


市指定有形民俗文化財の指定書。


十人の王の木造もあります。




そして「地獄絵図」のご紹介。
人が死ぬと必ず地獄に行って裁きを受けます。
ここにはエンマ大王はじめ十人の王がいて、
「親の言いつけ」を守らなかったり「うそ」をついたり
「ぬすみ」などの悪いことをした人は、
その罪によって鬼が来て「針の山」「舌を抜く」「かまゆで」「血の池」などに
追いやります。
しかし、生きているときに、いい事をし他人は「極楽」というところに行って、
楽しく死後を過ごせるのです。


ここからは十人の王を簡単に説明しましょう。
まずは「泰広王(不動明王)」。
死者は、死後、初七日に全員がここに来て
生前の善根・悪根(良い行い、悪い行い)を観察されます。
生きてる間に接した証人がいて訴えるので、客観的な裁きになるようです。


二番が「宗帝王」。
ここでは悪行を行ったものに罪を意識させ、償いをさせます。


三番「大山王(薬師如来)」。
死者の善悪両面について大小漏らさず記録し、罪状を決める。


四番「都市王(勢至菩薩)」。
生前に人を騙したり、勘定をごまかしたり、
不正に私服を肥やしたものが裁かれます。


五番「閻魔大王(地蔵菩薩)」。
おなじみの閻魔大王。十王の中でも一番恐ろしいといわれている。
「嘘を言うと、閻魔さんに舌を抜かれる。」とは誰もが知っている。


六番「初江王(釈迦如来)」。
三途の川で監視をしている王。努力したものには賞を、
怠けているものには罰を与える。


七番「五官王(普賢菩薩)」。
嘘について取り調べる。


八番「平等王(観世音菩薩)」。
平等王に来るまでに鉄泳山を渡るといわれており、
ようやく渡り終えたところで亡者が互いに争え続ける地獄である。


九番「変成王」。
舌を抜かれている。善人は静かに通り過ぎることができる。


十番「五道輪転王(阿弥陀如来)」。
山の上の美しい女性に近づこうとすれば鋭い針が邪魔をする。
自分だけご飯を食べようとすれば火が吹く。
水を飲もうとすれば火が吹く。
いつまでも飢餓地獄が続くところ。


十一番は所在不明のようで掲載できず。
十二番「奪衣婆」
亡者の衣服を剥ぎ取って三途の川の岸辺にある衣領樹という樹に掛ける。
この亡者の衣服の重さは、その者の生前の業(仏教)が現れるといわれ、
その重さで死後の処遇を決める。


十三番「極楽図」。
中央にいるのが地蔵尊。


そして「涅槃絵」。
お釈迦様がお亡くなりになる事を「涅槃」といいます。
木の間に右を舌にして、北枕で休んでおられます。
その周りには大勢の弟子や動物も集まりお釈迦様の亡くなったことを悲しんでいます。




こちらが「神明社」。




神明社の境内にひっそりとあるのが、
国重要文化財の「神明社観音堂」。






さすが重要文化財。すばらしい。。。
同じく潟上市大久保の「月山神社」もすごいと思ったが、こちらもすごい!



















やはりこのような歴史ある建物や文化財を維持してこれたのは、
地域の方々の思いの強さだと感じた。
多くの住民の寄付やボランティアで施設や財産が維持保管されていることに
地域コミュニティの大切さを改めて感じるひと時だった。


はるか向こうには男鹿半島:寒風山、
そしてその手前が八郎潟。風光明媚な潟上です。







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