秋田のキムカズが贈る気まぐれブログ

秋田に住んでるキムカズが気まぐれなままに書き綴るブログ。さーて、きちんと更新できるかな??

「唐土庵いさみや」様のブランド開発ストーリー

2009-02-01 10:10:36 | 企業支援
秋田県立図書館主催「ビジネスセミナー」より
テーマ:伝統と革新、強いブランドの開発
講 師:唐土庵いさみや 代表取締役 佐藤勇悦氏
    グラフィックデザイナー 野崎文雄氏

【もろこし製造技術の革新】
昭和40年代
 輸送に不適切な商品「もろこし」(壊れやすい)
 そのため、販路は県域に限定されていた。

その後、「個包装機械」が開発され、物流上の「壊れやすい」課題が解決され、販路は広域することができた。

一方で、技術革新は業界の過当競争を呼び起こす結果となった。
※技術開発→新規参入者増加→過剰流通(供給過剰)→価格競争化→コスト削減→品質の低下→業績低下…

昭和50年代
 消費者の嗜好に変化が。スナック菓子が台頭した。
 その結果、当社は経営不振の時期を迎える場面もあった、
 ここで、社長は「亀田製菓の薄焼きせんべい」にヒントを得て、
 ① 極限まで薄いもろこしを
 ② 一級品の原料で製造する。ことに着手した。

昭和57年 「うす焼きもろこし」の誕生
【ここでの戦略】
① 原料の徹底的な高品質化の追及
② 薄さ最大への挑戦
③ パッケージデザインにおけるグラフィックデザイナー(野崎氏)との出会い
④ 販売戦略
  ア)新しいものを受け付けない地域性を勘案し、東京に販路を求めた。
  イ)結果、東京での評判が地元に逆輸入され、県域の販路も拡大化
  ウ)大量な試食提供(「9割試食1割販売」のコンセプトでスタート)
  エ)のれんや老舗などの経営資源は、商品力には勝てない。
⑤ ストーリー性を持たせるための「創作民話」の作成

【社長の考える「強いブランド」】
自分は何をしたいのか、どんな商品を作りたいのかを、「お客様のために」の視点で考えること。


【感想】
強いブランド、地域ブランド等々、ブランドが流行っているが、その当事者の話を聞く機会になったわけだが、ブランドに固執することの危険さみたいなのを感じた。
ブランドの維持のためには、その時々の時流に合わせた革新への努力が必要で、ブランド力(歴代の積み上げ、過去の販売実績etc)に過信した経営戦略はありえないと感じた。
やはり伸びる企業には理由がある。