目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

DEATH NOTE -The Last Name- ★★

2006-11-05 12:53:41 | ★★
よくも悪くも漫画原作の映画という感じです。

邦画の限界を感じさせかねない、漫画原作映画の乱発にはやや悲しい気持ちになったり。

日テレ主導の企画ありきの映画だけに前宣伝で前編を公開から四ヶ月で地上波で流してしまうあたり、なんともはや前編を映画館に見に行った人をバカにしてるとしか…(^-^;


そんなに早くテレビでやるなら映画館でやった意味って?


「名前を書いただけでその人間を殺すことができる死に神のノートを東大レベルの秀才が拾ったら犯罪者を徹底的に殺し始める」という壮大なプロットやその後の原作の展開を考えると二時間の映画よりも1クールのテレビドラマ向きのコンテンツだけに映画では前後編に分けざるを得ないのはよくわかりますが…


まあそんなテレビ局主導のあざとい宣伝戦略は巧を奏して初日のレイトショーは満席!普段映画館で映画を見ないであろう年齢層まで幅広くカバーしていました。恐らく同日公開の「手紙」に大きく水を開けたことでしょう。


肝心の映画ですが…。

完全に前編を見た人向けになっていて後編で前編を見ていない人へのフォローはほとんどなし。

まあこれは潔いですね。

この話はある種、ファンタジーなのでほとんど「なんでもあり」なんですが細かい心情描写がないために前編と同様、登場人物たちの数々の行動がいきあたりばったりかつ、突飛なものに見えてしまいやや寒い気持ちに…。

各役者はなかなか頑張っていて、今回はLを演じる松山ケンイチがかなり健闘していました。あとミサミサを演じた戸田嬢とか、夜神パパとか。

ともすると絵的にうすらさむくなりそうな物語をなんとか役者のパワーで立て直すところがかなりありました。

ヘルメット被って夜神パパが登場するシーンなんかはほんとコミックっぽいですが彼がヘルメットを脱ぐとなんとか絵的には持ち直す、みたいな。

死神のCGに関してもまあ前編で納得してる人には我慢できるレベル。

音楽は川井憲次ですがなかなか重苦しい音楽で物語の突飛な展開が笑い話にならないように支えています。

漫画とはや展開や結末が違い、そこを楽しむためだけの映画、のような印象を受けてしまいました。

原作未読の方にはどう映ったか気になるところです。


ちなみに原作はかなりおもしろいです。

週末にお友達とどうぞ。


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