目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

2021年公開作品評価

2022-02-12 23:48:23 | 2021年公開作品評価
2021年公開映画の中で観た映画といつか観たい映画をリストアップしました。全部で17本あったようで。
どの映画も結構動画配信サービスで見た記憶があります。
劇場でちゃんと見られた映画は呪術廻戦くらいかな。残りはネットフリックスか、iTunesか、飛行機の中で見たものばかり。。。
これも時代でしょうか。


■観た映画
・シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇
・奥様は、取り扱い注意
・ノマドランド
・劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班
・るろうに剣心 最終章 The Final
・グリーンランド -地球最後の2日間-
・るろうに剣心 最終章 The Beginning
・機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
・ゴジラvsゴング
・ブラック・ウィドウ
・マスカレード・ナイト
・007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
・エターナルズ
・アイス・ロード
・ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ
・ドント・ルック・アップ
・劇場版 呪術廻戦 0

■いつか観たい映画
・新感染半島 ファイナル・ステージ
・ラーヤと龍の王国
・ブレイブ -群青戦記-
・ミナリ
・ホムンクルス
・21ブリッジ
・ザ・ファブル 殺さない殺し屋
・ピーターラビット2/バーナバスの誘惑
・竜とそばかすの姫
・ジャングルクルーズ
・フリー・ガイ
・DUNE/デューン 砂の惑星
・燃えよ剣
・CUBE 一度入ったら、最後
・映画 真・三國無双
・劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア
・攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争
・マトリックス レザレクションズ
・キングスマン:ファースト・エージェント
・99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE

2020年公開作品評価

2022-02-12 21:36:00 | 2020年公開作品評価
なんと、すっかり更新ができておらず、2020年の公開映画作品のレビューまとめをしていませんでした。
そもそもコロナの影響でほとんど映画公開がされなかった2020年。
そんな中でも公開された作品、どれくらい後追いも含めて自分が鑑賞できたのか振り返ってみました。
劇場にはほとんど足を運んでいません。

ベスト10と言いたいところですが、そもそも10本しか観ていなかった!
というわけで、それぞれの作品について感じたことを軽く書いておきます。

■観た作品
・パラサイト 半地下の家族
iTunesで観ました。素晴らしい作品だったと思います。やっぱりシチュエーションものっていいですね。途中、笑えるシーンもあるんですよね。泣けるというよりは複雑な感情に持っていってくれる作品でしたね。アカデミー賞の頃って、まさにコロナが蔓延するちょっと前だったんですよね。ロックダウン直前と言いますか。
貧乏描写がなかなか強烈で半地下という環境の過酷さはなんとも言えないものがありました。格差を描いた作品としては、是枝監督の作品との類似性も各所で指摘されていましたね。

・FUKUSHIMA50
これもネットで見た気がする。苦しい気分にならざるを得ない題材です。これが、あのとき、200km以内くらいの距離で起きていたことなのか、と思うとなんとも居た堪れない気持ちになる話でした。日本の現場を礼賛する映画と切って捨てることもできなくはないのですが、実際にやはりそうした現場で奮闘した人々がいたからこそ、守られた日常があり、起こるべくして起こる奇跡(?)を手繰り寄せたのだと思います。

・コンフィデンスマンJP プリンセス編
竹内結子の大ファンとしては悲しいことが起きましたね。。映画としては相変わらず楽しい映画でした。

・劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデン
やっぱりテレビシリーズが素晴らしすぎるんですが、劇場版もその延長として観てとても胸を打たれるものでした。

・TENET
2020年公開作品の中ではぶっちぎりに怪作かつ面白い作品でしたね。何回も観てしまいましたが、本当にどう解釈して観るのが良いのか、、、というシーンが結構ありました。

・浅田家!
iTunesで鑑賞。とても面白い作品でした。写真の面白さもさることながら、家族愛がとても感じられるお話でした。

・劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
これはマウンテンビューの映画館で観ました。誰も映画館にいませんでしたが。。。劇場での鑑賞に耐えられるだけのアニメ作品というのがすごいですねえ。テレビシリーズからクオリティにあまり差はない、というのが驚きでした。日本映画史上最大のヒットがアニメ作品という鬼滅の刃旋風というのがなかなか、面白い限りで。本当にコロナ禍だからこそ成し遂げられた実績だったのでしょう。多分、もう同じだけのヒットを叩き出すのはどんな作品でも難しい気はします。

・朝が来る
この作品はインターネットで視聴できるタイミングがあった。映画祭のウェブサイトかな。なんとも言えない観賞後の気持ちになる作品でしたが、やはり河瀬直美という映画監督の力をひしひしと感じる作品でした。母親とは何なのか、とかそういうことを感じる作品でもありました。

・罪の声
秀作だと思いました。なかなかエキサイティングな作品と思いました。それにしても、感じることは学生運動やってた人たちの身勝手さですよね。。。私は本当にその手の人たちが好きになれません。

・ワンダーウーマン1984
相変わらず、ガル・ガドットは美しい。そして、お話としてはひねりが無いにせよ、なかなか楽しめました。80年代の雰囲気が出ているのは楽しかったですね。

■いつか観たい作品
・カイジ ファイナルゲーム
・フォードvsフェラーリ
・劇場版SHIROBAKO
・ソニック・ザ・ムービー
・ランボー・ラストブラッド
・イップマン・完結
・透明人間
・アルプススタンドのはしの方
・糸
・ミッドウェイ
・新解釈・三國志
・天外者



ノマドランド ★★★★

2021-06-17 06:13:42 | ★★★★
 映画の内容に触れますので、それが嫌な人は映画を観てから本記事をお読みください。全くもって、ネタバレというわけではありませんが。。。


 海外駐在でアメリカに住むようになってもう7年くらい経つのですが、アメリカといってもすごーく広いのです。「俺、アメリカに住んでるよ」というのは事実でも、「俺、アメリカを知ってるよ」とはなかなか言えないなあ、、、というのが住んでみての実感値としてはあります。

 たとえば、東海岸と西海岸は全然違うし、中西部もまた違うし南部もまた違うんですよね。田舎と都会でもまた全く違う。カリフォルニアとフロリダは似てるところもあるけれど、住んでる人たちのメンタリティはこれまた違うのでしょう。NYとSF、LAはどこも大都市だけど、やっぱりそれぞれに規模感や都会感が少しずつ違うわけです。治安はどこも悪いけども。
 アメリカで遠出をする時には自動車でどこまでも行けるので、「ロードトリップ」と称して遥か遠くの場所まで自家用車で向かうことがあります。飛行機は出張や国内旅行でバス代わりとして何度も乗りましたが、旅行時に家族が増えて荷物が増えると車で行きたいと思うこともちらほら。結局現地でレンタカーを借りますしね。

 かくいう私もカリフォルニアに住んでいて、サンノゼからサンディエゴまで8時間かけて行ったこともあるし、ロサンゼルスまで6時間かけて移動するのは年に数回はあるし、北に向かってマウントシャスタ まで5時間かけて行ったこともあるし、グランドキャニオンやらをぐるっと回る旅で何千キロも車を走らせたこともあります。1番遠い旅路は今のところ、サンノゼから遠くイエローストーン国立公園まで行った時ですが、地図で見てみるとわかりますが時速100km巡航でも大体15ー6時間くらいはかかります。私は2日間かけて現地にたどり着きました。

 挑戦してみると、とても移動やそれに伴う準備や道中、大変ではありますが、アメリカでのロードトリップにはたしかに「言葉に出来ない魅力」はあります。走っても走っても目的地には辿り着きませんし、途中、ガソリンスタンドも街も無いような道がひたすら続いたりもしますし、山を越えるたびに景色や表情を変える雄大な自然を目にするとアメリカという大地の大きさをひたすらに実感するのです。(少し北海道にも似ているのかもしれません)電車や飛行機には無い、また別の味わいのある旅が楽しめるのです。



 映画「ノマドランド」はそんなアメリカの中で描かれる車上生活者たちの生活にフォーカスした作品でアカデミー賞作品賞などを3つも受賞した良作という触れ込みでした。正直、私は映画好きではあるものの、アカデミー賞受賞作だからと言って必ずその映画を観るわけではありませんが、本作に関しては、観てよかったなあと思いました。


(解説とあらすじ 映画.comより)
「スリー・ビルボード」のオスカー女優フランシス・マクドーマンドが主演を務め、アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービー。ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド 漂流する高齢労働者たち」を原作に、「ザ・ライダー」で高く評価された新鋭クロエ・ジャオ監督がメガホンをとった。



○物語:家を失った女性は、キャンピングカーに人生を詰め込み旅に出た
ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーンは、リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。キャンピングカーに亡き夫との思い出や、人生の全てを詰め込んだ彼女は“現代のノマド(放浪の民)”として車上生活を送ることに。
過酷な季節労働の現場を渡り歩き、毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ねる。誇りを持って自由を生きるファーンの旅は、果たしてどこへ続いているのか――。

第77回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞、第45回トロント国際映画祭でも最高賞の観客賞を受賞するなど高い評価を獲得して賞レースを席巻。第93回アカデミー賞では計6部門でノミネートされ、作品、監督、主演女優賞の3部門を受賞した。
(以上)



 作品の撮影手法や制作手法が特殊なため、なかなかに奥深い絵が撮れているように思う。映画監督のクロエ・ジャオは筆者とも同年代のアジア系女性監督。本当に同い年で驚いた。そりゃあ、自分もいい歳になってきたが、アカデミー賞を取るような監督が同じ世代から出てくるくらいには歳をとったんだな。



 アメリカでロードトリップしてると気がつくのが、色んなところにRVパークというキャンピングカーを停められる場所があることだ。キャンピングカー自体もよく見かけるし、アメリカではキャンピング自体も大変人気だ。キャンプグッズも非常に充実してると言われている。キャンピングカーのサイズも様々で、比較的簡単にキャンピングカーをレンタルすることも可能だ。劇中に出てくる大きなキャンピングカーもロードトリップをしていると見かけることがある。


 そうしたキャンピングカーを借りてグランドキャニオン周辺の一周にチャレンジするグランドサークルに挑む人たちも中にはいる。私の中では「RVパークにキャンピングカーを停める人」というのは最初はそういう米国横断をしてる夢のある人たちだというイメージが以前にはあった。
 しかし、2014年以降、アメリカに実際に住んで時間が経ってくると、大きくそのイメージは変わってきた。カリフォルニア州でも一部のエリアではキャンピングカーに暮らす人たちがいる事が話題にはなってきた。世界でも稀有な利益を叩き出すSNSを運営するFacebookやスタンフォード大学や数々の著名投資家のいるパロアルトですら、高速道路を挟んで反対側のイーストパロアルトというエリアではキャンピングカーがたくさん泊まっていて職につけない人たちが日々暮らしてるという話もあった。

 また、コロナ禍には近所に停まっているキャンピングカーの数が確実に増えた。つまり、彼らはキャンプしてるのではなく、路駐して、キャンピングカーの中で生活し、日々暮らしてるのだ。

 身近にはあるものの、そうした人たちの日々の暮らしそのものを直視する機会はあまり無かった。自分も普段の生活や仕事があるから当然といえば当然だし、近寄ることは危険だからしていない。でも、世界でも有数の富や知識が集まるシリコンバレーで全く解決出来ていない問題の一つが貧困問題である、というのは自明であり、解決の糸口も無く、誰も真剣には向き合っていないというのもまた事実としてある。


 カリフォルニア州の数々の問題については、貧困問題以外にも解決されない問題が多数ある。最近読んだ記事で驚いたのが、カリフォルニア州の公的機関における年金制度で莫大な年金をもらう公的機関の方々が沢山いるという話だった。何もお金をたくさん貰うことが悪いことではないのだが、それに見合った公共の福祉を守る仕事を出来てるのか?という建設的な批判はあって然るべきなのだろう。


 話を映画に戻すが、ノマドランドで描かれるのはカリフォルニア州の話ではないし、カリフォルニアも少し出てくるけど本編はネバダ州やその他の州で話が進む。

 劇中で主人公が住んでいたとされるネバダ州のエンパイアのように企業城下町がCloseして街ごと消滅し、郵便番号すら消滅するというのはなかなかに恐ろしい話だ。

エンパイアは実在する都市
Wikipediaによれば、この映画の舞台となった2011-2012年からもう少し後の2016年には別の会社がこの土地で新たに企業城下町を始めているという。
今、私が住んでいるサンノゼからは350mile程度離れているので行こうと思えば1日で行ける場所でもある。
地図で見てみるとネバダ州のカジノがあるリノから行けないことはない場所にあるし、なんなら仕事が多そうな人口の多いカリフォルニア州の州都であるサクラメントからも行けなくはない場所にある。
エンパイアもGoogleマップで見れば周りに数十kmは確かに何も無い山の中だ。行こうと思わなければなかなか向かわないところにある。少なくとも私は行くことは無いだろう。
エンパイアは東西を行き来する主要幹線道路である80号線からは逸れているので普段、観光客やロードトリップの人たちがわざわざ行く場所ではなさそうだ。地図で見てみるとより感じられるが、殆どのUS民が通り過ぎることすらなさそうだ。こうしたところが末恐ろしさを感じる。日本にも過去には炭鉱の町もあったし、今でも地方で衰退した温泉街などは似たようなところはあるかもしれない。今もっと切迫した課題としては地方の限界集落もある。アメリカの場合は国土がべらぼうに広いせいで、本当に車が無ければ、そしてインフラが無ければ(郵便番号など最たる例だが、いかなアメリカと言えど郵便番号が無ければAmazonが来てくれないかもしれない)生活が立ち行かないエリアが多数ある。


 劇中で主人公のファーンが働くAmazonはエンパイアから100kmくらいしか離れてないという設定だそうで、主要な産業の移り変わりによって、自分が身につけたスキルが活かせなくなる労働者がいかに多いのかということを知ると背筋が寒くなる思いだ。ちなみに調べてみるとネバダ州のリノにAmazonのフルフィルメントセンターがあるので、ここをモデルに描いたのかもしれない。リノ自体、観光地であるレイクタホの近くにある忘れられそうな街ともいえるが。。。ここ近年だと、Teslaがギガファクトリーを作ったのはこのリノだ。

 また、日々、普通に届けられるAmazonの荷物がこうした人たちの手を介して届けられているということを思うと、なかなかに言葉に詰まる。
 コロナ禍で数多くの飲食店が閉まり、多くの失業者が出たがAmazonはそれでもフリーウェイhiringの看板を出し続けていた。それくらいパッキングしたりする人が足らなかったと言われている。
本作品の舞台は2011-2012年だが、クリスマスから年明けに至るまで、Amazonで働き年明けも1人で過ごし、夜は車中でひたすらに過ごす。夜にRV パーク以外で駐車してると車中泊は許可してない、出て行けと言われたりもする。
 年末は恐らくはAmazonは少し高めの給料を日雇いの人たちにも支払うのだろう。Amazonが日雇いの人たちのためにRV parkの駐車場代まで払うのは驚きではあったが…(そうした日雇いの車上生活者が登録して働くことを前提としてAmazonが会社として事前に費用負担してることそのものが驚きであった)


 狭い車内で用を足し、ご飯を食べ、眠る。暖かくなれば、外でデッキチェアで寝たりもする。車は家であり、ある意味では名前の付けられた愛馬の如き家族でもある。風邪をひいてもひとり、咳をしてもひとりである。

 遊牧民という意味のノマド(Nomad)ではあるが、現代の遊牧民には家畜はいないし、本当の遊牧民と違って現代に生きるノマドは狩りもできないし略奪も出来ない。そのかわりに季節労働者としてあちこちで働き、食い扶持を稼ぎ、そして、車で寝るのである。洗濯はコインランドリーで出来るし、シャワーも浴びてたりするので、別段、ものすごく不潔というわけでもない。しかし、労働やお金から解き放たれた、と言うのは少し無理があるのではと思うくらいにはこの映画でも労働のシーンは多い。Amazon以外にもRVパークのトイレを掃除したり、ハンバーガーを作ったり、芋を運んだり、忙しない。労働やお金からは決して解放されていないし、何もかもが自由自在というわけにもいかない。土地には縛られていないし、人との関係もあるようでない。無いようで全く無ければ立ち行かない。例えば、助けて欲しい時にたまたま運良く主人公ファーンの近くには助けがあるが、映画でなければ、知らない人には助けてもらえない展開も多いかもしれない。また、白人女性だから、こうした暮らしが出来てるのではという指摘はまさにそうなのだろう。人種の問題を抱えずにアメリカの路上で生きていられるというのはわりとすごいことなのだと思う。

 「ホームレスではなく、ハウスレスなのだ」と劇中、主人公は昔、教師だった頃の教え子に伝えるが、本人の面持ちとしては確かにそうなのだろう。ホームはあるのだ、確かに。ファーンは”ホーム”を無くしたわけではない。これは終盤に更に明確にそのように感じられるシーンがある。彼女のホームは確かに車なのだ。

 途中、彼女の車はトラブルに何度か遭うが、そのたび、なんとかなっている。しかし、車を失うことを恐れる彼女の姿からはこの車自体への愛着、執着の強さがうかがえる。対象的に他の事柄に対する執着は殆ど無く、昔から持っているお皿への愛着くらいだろうか。

 実際、アメリカでは中古車市場がなかなか大きく、日本と違って厳しい車検制度が無いこともあり、結構いろんな価格帯や状態の車が売られている。ここは日本とは確実に違う点であり、3000-5000ドルくらい出せばとりあえず走れる車が買えたりする。(整備状態は本当にディーラーによってマチマチだが) このあたりは生活の実感があるので彼女が修理費に頭を悩ませるのは頷けるシーンであった。古い車になるとまじめに直すとそっちの方が高くつくのはよくあることなのだ。(たとえ安い車を買ってもタイミングベルト交換などで結局中古車本体と同じくらいの修理費になったりもするが)

 今でこそ自分は駐在員として不自由ない暮らしをしているけれど、こうした日々の暮らしがギリギリ…というのは別に誰にでも降りかかりうる話である。

自分もいつかはキャンプサイトを回り、何日もかけて車でアメリカ横断とかやってみたいなあとか思っていたが実際には相当に大変なことはよく理解できた。

 家賃のべらぼうに高いシリコンバレーなどではある日突然、職を失い、路上生活者に転落する人も多い。なんなら預貯金率はアメリカは日本と比べると恐ろしく低かったりもする。(日本は高すぎるのだが, アメリカは預貯金が少なく投資資金や年金に全振りしてる人も多い)
 自分も昔はそんなに預貯金があった方では無いので、主人公が宵越しの銭のない生活をしていて車が壊れるシーンでは結構ハラハラするのである。突然の2500ドルが払えないというのだから、なかなかにギリギリだ。
 また、風邪をひいたり、手術したりしてもろくな保険に入っていなければ大変な金額が掛かることになる。アメリカは国民皆保険では無いので、健康保険加入は任意であり、加入状況やカバー範囲によっては数百万円レベルの請求が来ることもありうる。(劇中で手術した人が出てくるが、彼はどうやって手術代を工面したのか?という疑問が後半に明かされる。ある意味納得した)

 また、劇中でとある人物のところで、不動産の話が出てくる。これまたリーマンショック後にどんどん経済が回復してくる2012-2013で、世相を反映したシーンだ。実際に、アメリカでは不動産を購入して家の価値が日本のように下がっていかないので、文字通り資産として不動産を運用することが更に容易である。家の管理をしっかりして、値上がりする場所であれば買った時の値段よりも家を高く売ることも可能は可能なのだ。しかし、富の運用や資産形成、資産運用というものからは縁遠い人たちというのはいて、実際にそうした資産を得られないままに老後を迎えてしまった人たちが一定以上いる。アメリカであるからして、自由と責任は表裏一体、資産形成、資産運用は自己責任と断じることは容易だが、どうして車上生活のような老後を過ごさなくてはならなくなったのか、というところで、昔よりも、はるかにセーフティネットが無くなってしまったアメリカ社会を思う。これは近年の日本でも似た感じだと思う。


 だが、劇中で見ていて感じるのはまたそうした切実な感覚とは少し異なるところがある、ということだ。主人公は普通の人が考えれば苦しいと感じるだろう生活をそこまで苦しいとは思わず、むしろ楽しんでいる節もあり、いくつかの別の選択肢もあるにも関わらず、差し伸べられる手を何度も辞退し、「敢えて定住をしない暮らし」を敢えて選択するのである。


それはなぜか。


 明確に主人公自身が語る場面もあるが、彼女はずっと自由に生きたかったのだろう。そして、自由を求めて旦那さんと暮らした街でもまた、必ずしもそれは自由ではなかったということになる。
 この映画で描かれる人々は明確に相手の生き方を否定する人はほぼいない。シェアされる相手の話を聞き、頷き、自分の経験をまた相手にシェアするのみである。

そこには相手への共感はあるかもしれないが、過度な入れ込みは無い。適度な距離感がある。ノマド同士は実利的に繋がる意義があれば互いに連絡を取り合い、仕事を紹介し合うのみである。お互いに差し延べられる手は大きくはないし、大抵はみんな自分で精一杯である。これは別に、普通の生活を送る人ですらそうである。そして、たまに集まり、故人を偲び、ノウハウやストーリーを共有し、また散り散りにそれぞれのノマド生活に向かっていく。ある人は亡くなり、ある人はノマドの暮らしから定住者の暮らしに戻ったりする。
 主人公ファーンは映画の観客と殆ど似た視点で美しい自然や景色を観て、文字通り全身で浴びるようにそれを感じ、そして、また、違う場所に向けてまだ見ぬ景色を見るために旅をするのである。

ファーンもいずれはこのアテのない旅をする人生を考え直すこともあるのかもしれないが、今は目の前に広がったどこまでも続く大自然やそこの周りで暮らす人々の話に耳を傾けて自分のこれまでの生き方に向き合っていき、自分の過去とも決別していくのである。

大自然はさりげなく主人公の背景にあり、常に主人公の背後か目の前にあるが、様々な素晴らしい情景や瞬間をライブ感たっぷりに切り出している。

 この映画は本やドキュメンタリーが元になっているところからも、ファーンの立ち位置は多分にそうしたドキュメンタリーのカメラ目線、視点である、とも言えるが、きちんとそこには物語が静かに流れていて、終盤に彼女は自分の生きてきた場所がどういう場所だったかに想いを馳せ、また、旅に向かっていくのである。

 人はだれしも死ぬまでにしたいことのリスト=バケットリストというものを持っていたりするものだが、明日もし自分が死んでしまうとすれば、自分は何をしたいだろうか、そういうこともまた、考えさせられる映画だった。

マンダロリアン(原題:The Mandalorian)

2020-08-18 08:56:57 | ★★★★
Disney +で鑑賞したマンダロリアン。日本語版もあったので一気に鑑賞しました。
変な話、ここ近年のスターウォーズ作品の中ではかなり出色の出来だったのではないでしょうか。
シークエルも失敗したというのが世の中の皆さんの判断であり、ソロもいまいち。
うまくいったのはローグ・ワンだけど作品的な出来と経済的な成功は別だったりもして。
ただ、ローグ・ワンのような「何者でもない者たちのスターウォーズ」的な作品があったからこそのマンダロリアンというのは確実に言えるかと思います。
マンダロリアンは賞金稼ぎとしてボバ・フェットのようなマスクを付けていて、銀河を飛び回ります。
スターウォーズなのに七人の侍のような農民で村を守る回があったり、ベビーヨーダとのくだりは完全に「子連れ狼」だし、自分の道を踏み外さないように生きている、という意味でもマンダロリアンはかなり「侍」っぽいところがあり、作品全体もスターウォーズ世界のフォーマットを使った日本の時代劇、という感じが非常に強いです。(武器は銃なんですけども)
あと、マンダロリアンのメイキングもDisney +では観られるんですが、こちらも素晴らしい。特にマイクロLEDディスプレイを使った新しい撮影手法はグリーンバックをほとんど不要にしてくれるような優れもの。こうした新しい試みも含めて、チャレンジングな世界観を作り上げることに成功していました。
第二シリーズも楽しみだなあ。。。

この世界の片隅に ★★★★★

2020-08-15 02:12:20 | ★★★★★
昨年、とあるニュースを見た。

・アメリカで原子爆弾のためのプルトニウムを製造した場所にある街に留学した女子高生の話だ。
・その街では原子爆弾は戦争終結のために必要不可欠だったもの、戦争を終わらせることにこの街は貢献したのだと、原子爆弾によるきのこ雲そのものを非常にポジティブかつ前向きに捉えており、きのこ雲をあしらったTシャツすらある。
・この街にたまたま留学した女子高生が日本における原子爆弾がいかな存在であるかを涙ながらに訴えた、という話だった。

https://www.nishinippon.co.jp/sp/item/n/533053/


アメリカという文字通りのアウェイにおいてのこの勇気ある行動は称賛されて然るべきだが、実際に自分が留学生と同じ立場に置かれれば同じ行動を冷静にきちんと取れるかは甚だ怪しいところはある。

アメリカという国に住んでいると、75年前にもなる日本との戦争における勝利は輝かしい戦史の1ページとして描かれており、自国の軍隊や退役軍人もまたポジティブに国を守る存在として捉えられている。(日本で自衛隊が微妙な立ち位置であることとはかなり異なる)

「日本から見たアメリカとの戦争」と、「アメリカから見た日本との戦争」は大きく異なるものであり、たとえばカリフォルニア州サンディエゴにあるUSS ミッドウェーは今は戦史博物館となっており、日本にとっては不名誉なミッドウェー海戦における華々しい戦果を称える博物館になっている。
同じ文脈で言えば、たとえば真珠湾攻撃は9.11と似た文脈で捉えられており、当時の帝国主義だった日本はハラキリ特攻のクレイジーな国として理解できない国としても捉えられている。

下記ニュース記事ではトランプ大統領は9.11やパールハーバーを同列に論じている。
https://www.aa.com.tr/en/americas/trump-covid-19-worse-than-pearl-harbor-9-11-attacks/1831790


もちろん、その後の経済復興と長年の同盟関係によってそうした歴史を実際に知る者は徐々に減り、直接歴史を後世に伝える人もどんどん高齢により、亡くなっている。
日本に対するそんなイメージは無くなり、その後の失われた30年によって、ジャパンアズナンバーワンと呼ばれた経済大国というイメージからも脱落し、今は中国の近くにある極東のエキゾチックな、飯が旨い物価の安い、アニメ大国くらいになっている。
しかし、日本が世界にも類例の無いアニメ大国になったことにより、ポジティブ面もある。

 先日ようやく北米版Netflixで「この世界の片隅に」を観た。劇場公開されてから自分が実際に観るまで、随分経ってしまった。
 日本がアニメ大国になったことによって、Netflixという、きちんとマネタイズされる手段で英語でもこの映画がアメリカで合法的かつ幅広く観られるようになっている。(実際にどの程度視聴されているかはわからないが)英語字幕で鑑賞することも可能だ。

それにしても強烈な作品だ。パッと見た感じ、ほんわかポップな絵なのに、物語の中ですごくあっさりと人が死んだりするので結構冷や冷やしながら鑑賞した。

事前知識を何も入れてなくても日本の近代の歴史をある程度知っていて、方言を知っていれば、この作品の舞台となる場所が広島近辺ということはわかる。
基礎的リテラシーさえあれば、この作品が何を描こうとしてるかは類推できる。私は鑑賞時の気持ちをしっかり感じたかったので、ほぼ予習無しネタバレなしで見た。結果として、ポップでほんわかな絵柄なのに物凄く怖い作品とも思えた。年代表示にいちいちドキドキする。
原爆ドーム(旧広島産業奨励館)が壊れる前の姿で出てくるところでビクってなった。
戦中を描いたアニメ作品ということで蛍の墓とついつい比べてしまうが、家族がいるからマシなのかもしれないが、戦争が悲惨であることには変わりが無かった。
広島がなぜ原子爆弾の攻撃目標だったのか、は呉の描写から納得感があった。

実際には原爆の効果を確認できるようにするために比較的無傷であることや、軍事拠点であることなどが挙げられている。

米国が広島に原爆を落とした理由
https://www.cnn.co.jp/world/35141021.html


原爆によって、7万人ほどが一瞬で亡くなったと言われている。
<引用>
原爆の爆発によって少なくとも7万人が殺害され、さらに7万人が被爆のために死亡した。「がんなどの長期的影響のため、5年間で合計20万人、あるいはそれ以上の死者が出た可能性がある」。エネルギー省はマンハッタン計画に関するサイトの中でそう記している。


◻️主人公と家族、人生観

戦前から戦中にかけての時代の空気感や雰囲気を非常に巧妙に描いている。主人公のすずはなんとなーく、知らない家に嫁入りするのだが、住所も知らぬままに嫁入りしたりするのはさすがにすずがぼーっとしすぎてはいるものの、それでも当時の結婚に至る流れは戦後とは大きく違う。自由恋愛などというものは存在せず、家と家の結婚みたいなところもあったわけで…。最後まで、どんな目にあっても家に居続けるすずが一見頼りないのに、たくましい。

◻️戦争作品として

戦争を描くのは色んな手法があるが、段々と戦争の足音が近付いていく姿を描きつつ、家族や当時の結婚も描き、さらに戦争時の日本の困窮までをも丁寧に描いていた。
戦争になるともちろん貿易が滞り、資源がない国である日本では真っ先に物資が不足する。日々暮らす人々には正しい情報はおりてこず、ひたすらに値上がりする日用品や食料、そして横行する闇市なども明るいトーンであっけらかんとして描かれる。(多分にすずの視点によるところが大きいのだろうが…)物の価格があがりつづけるインフレとなる中でも、誤って砂糖を蟻に食べられたり、水に沈めてしまったりと、すずの底抜けにドジかつノロマな様が何故か苛立ちを覚えさせない。この辺りはすずの声を演じたのん(能年玲奈)の力量の賜物ではないかと思った。

憲兵のシーンはヒヤヒヤしたが、そのあとに皆んなが笑い出すシーンでのほほんとした。憲兵もまた理不尽な存在だが、平時なら笑い飛ばせるようなことがなかなか笑い飛ばせない状態というのが普通の市井の人にとっての戦争なのだなと思わされるシーンだった。

◻️手を失う

主人公のすずにとって唯一といってもいい、娯楽が絵を描くことで、才能もあり、しかしその才能は埋もれ、日々の暮らしの中でなんとなく時間が流れてる中で戦争になり絵を描くこともたまの隙間時間になり、そんな中で戦火に遭って手を失う。
言ってみれば、自分の唯一の特技であり、ほんの些細な趣味まで理不尽に奪われて、不自由な一生を余儀なくされ、しかも救えなかった姪っ子のことをも一生背負っていかなくてはならないという重すぎる仕打ちを受ける。
戦争の理不尽さをパーソナルな問題と結びつけて描く上ではこの展開は不可避だったのだろうが、否が応でも観ている側にも憤りを感じさせるような展開だった。

映画「言の葉の庭」と雨宿り

2020-02-08 21:15:21 | ★★★★
日本に住んでいると雨を避けて暮らすのはとても難しい。

梅雨のジメジメした感じ、秋雨の肌寒い感じ、春雨や夏の夕立ちなど季節の移ろいと雨は切っても切り離せない。

今や、亜熱帯と呼んでも差し支えないほどに蒸し暑くなってきた日本では梅雨どきの雨はそれほど心地良いものではない。

雨が続き、ずーっと曇り空ばかりの毎日では気持ちも鬱屈とするし、なかなか気が晴れない。これは今私が住んでいるアメリカでも同じだ。特に晴れた空が気持ちの良いカリフォルニアで毎日曇り空や雨が続くと、本当にどんよりとした気持ちになってしまう。

そんな雨に対するネガティブな印象を不思議と全く感じさせず、雨が降るのもまた一興、と思わせてくれる映画が「言の葉の庭」だ。

 日進月歩、情報過多の現代社会では人々は日々を忙しく過ごすあまり、立ち止まってゆっくり考える暇は無いし、空き時間には暇があればスマホを弄り、いつでも忙しく生きている人が多いだろう。 

のんびりと雨が止むのを雨宿りして待つこともそもそもなかなか無いだろう。

しかし、人生でうまくいかない時に人は立ち止まってゆっくり考えた方が物事が好転する、という時もある。

ふとしたきっかけで雨は止んで、雨宿りは終わる。居心地の良い東屋から出なくてはならない時は必ずやってくる。止まない雨はないのだ。




 この映画の主要登場人物は2人しかおらず、非常に小さな世界と場所で話が展開する。

新宿御苑の公園の屋根のあるスペースで雨宿りする時だけ一緒に時間を過ごす間柄。

お互い名前も聞かず、名乗らず、でもそんな時間が心地良く、少しずつ距離が縮まっていく。

スマホやSNSやらで出会いもコンビニのようにお手軽になってしまった現代ではこの言の葉の庭のような状況はなかなか「考えづらいシチュエーション」。

しかし、とことん奥手な2人が言葉を訥々と交わしていく様は現代劇にも関わらず、普遍的な人と人との心の交流とはどういうものなのかを考えさせる描写。

この映画は45分と短く、終盤、泣かせる展開が訪れる一方で、この2人のその後は映画内では明快には語られない。(原作となる小説では数年後の「その後」も描かれている。)

ともすれば、主人公の兄が作中でも少し口にするように、15-6歳の頃の夢や片思いなどというのはしょっぱいもの、と世の中の相場は決まっているわけだが、そんなほろ苦さ全開の展開が終盤には待っている。が、観賞後は2人が持てる気持ちを激しくぶつけ合ったあとだからこそ、どこか清々しさを感じるのだから面白い。

これは今や日本を代表するヒットメーカーの1人となった新海誠監督作品の特色とも言えるが、東京の街や雨の描写がいちいち美しい。
新緑の季節を経て、青青とした柳の木の葉が水面に映り、その水面に雨がポツポツと降り続き、不規則なグラデーションを描く水面を映し続けてもずっと観ていたくなるほどに美しい。

現実の新宿はこれほどまでに綺麗な世界ばかりでない。ホームレスもたくさんいるし、雨に濡れた路地はもっと黒ずんでるし、ビルの谷間もどよんとしてるだろう。

しかし、この映画ではそうした「新宿の暗部」は描かれない。
(この映画の後に新海誠監督の2019年公開作である「天気の子」ではしっかりと新宿や大都会東京の「暗部」が描かれるのは面白い変遷ではある。)

ひたすらに美しい庭園と雨の風景が短い上映時間の中で鮮烈な印象を残しながら、目の前を通り過ぎていく。

東屋(屋根付きベンチ)に一旦入るとそこは不思議と雨がまるでカーテンか見えない壁のように2人の空間を切り取って特別な時間が流れる。こうした空間描写、そして人と人との距離感の描写が抜群に優れており、少しずつ縮まる距離、でも決して縮まらない関係が刻々と描かれるのが心地良くもある。

実はお話を見終わって感じたのは「耳をすませば」との類似だったりもする。
耳をすませばでは単に本が好きで仲間内で作詞をしていい気になっていた雫が、既に将来を見据えてバイオリン作りを目標にして奮闘している天沢聖司になんとか追いつこうとして受験勉強もほったらかしにして小説を書いてもがき続けるが、結局、自分の才能ではなくスキルが圧倒的に足りていないことを自覚する。2人は思いが繋がり合う一方で、お互いの夢に向かって邁進していく。
耳をすませばでは、未来に向かって駆け出す2人を描いて明るく終わっているが、やはり作品中での雫の葛藤が淡く切ない感じがする。雫が涙ながらに自分の作品を読んでくれた天沢聖司の祖父に訴えかけるシーンはまさに青春と呼んで差し支えないほろ苦さと荒削りの若々しさが感じられてハッとさせられる。

言の葉の庭ではタカオがまさに鬱屈した退屈な日常で唯一自分が熱中できること、夢に向かって必死になって靴を作るわけだが、女性の足も知らずに靴を作る難しさを知り、採寸までしてもやはり自分が作った靴の質には納得がいかない様子が描かれる。原作小説ではさらにその後、修行に出る。ユキノが自分ではその時点では手の届かない位置にいることを改めて確認して自分なりにきちんとユキノに見合う人になろうとするのだと思う。
勿論、耳をすませばと言の葉の庭では、主人公の性別や世相、舞台となる場所、相手の年齢や置かれている立場は異なるわけだが、年齢は近しいし、夢に向かってなんとか独学で夜鍋して机に向かって奮闘する様はまさに似た情熱を感じさせるのだ。そして、情熱を持ち続け夢に向かって諦めずに向かっていく様もまた似ているのだと思う。

大きな違いは天沢聖司とユキノのキャラ造形の違いであろう。現代社会東京で現実味があるのは実はユキノではあり、若くしてバイオリン作りを目指し、読書家であり、最初から雫に想いを寄せている天沢聖司には雫から見ればは「完全無欠感」がある。

「生徒からいじめに遭うのが辛くて職場に行かず、朝から新宿御苑の東屋でビールとチョコレートを楽しむ料理の苦手なアラサー女子」であるユキノはかなりヤンチャだ。しかし、暗い影をタカオの前では殆ど感じさせない。ただ、実際には典型的なダメンズならぬダメ女であり、取り柄があるようには見えない。タカオから見てもそこまで魅力に感じられる要素は無いようにも思う。終盤、タカオから思いを告げられても、ユキノがタカオを遠ざける展開は実はそういう意味では理には適っているように思う。12歳も歳が離れていて、しかも教師と生徒という関係であれば尚更ではあるだろう。

結果的には映画の作中ではユキノは四国に帰り、タカオはユキノを思って作った靴を渡せないまま、ユキノとは文通を続けており、そして、自分が納得できるようになれば…と作品は幕を閉じる。

一時の雨宿りが生み出した世界はとても儚く、刹那的な瞬間でもあり、そして、その濃密で閉じた東屋の空間は最後には清々しく何事も無かったかのように幕を閉じる。明日も変わらず、新宿御苑に東屋はあるだろうが、その頃の淡い恋心が交錯した雨宿りは終わり、きっとまた2人の道は交差するのだろう。

甘酸っぱいこの映画のラストに明るい希望が持てるのは、ユキノにとっては東屋の空間やタカオとの時間はあくまでも逃避した先にあった刹那的なものであって、あの場にいる限りは彼女は前には進めなかったわけで、ユキノにとっても、タカオにとっても、前向きに話が展開したからなのだと思う。

天気の子 ★★★★

2020-01-21 21:11:33 | ★★★★
天気の子 ★★★★

英語吹き替え版でグレートモールの劇場で鑑賞。痛恨の失敗だが意外と大丈夫だった。前週までで字幕版は終わってしまったみたいだった。それにしても新海誠作品をアメリカの劇場で英語吹き替え版で観られる日が来るとは、昔の作品をDVDで借りて観てた時にはつゆとも思わなかった。

吹替版ですが、劇中の表札や標識や看板や表示やメモは勿論日本語表示のまま、なので意外と展開にもすんなりとついていけたとおもう。とはいえ、なぜこんな苦行をしてしまったのか。

天気の子を観ていてその圧巻の映像美と音楽との親和性、空や水、雨の美しさ、光の表現の素晴らしさは勿論言わずもがなでした。映像表現だけで考えると2Dアニメーションの進化の最高峰に今のところいる作品なのではないでしょうか。

ここからはネタバレします。とはいえ、既に関係各所で語られ尽くされてるとは思うのですが。


◻️若者が置かれている生きづらさ、生きづらい日本、そして東京。

気になったのは作品の同時代性についてでしょうか。非常に胸が苦しくなったのですが、主人公の帆高や陽菜たちの置かれている貧困が日本の今の若年世代のリアル過ぎてとてもとても辛くなってしまいました。
徹頭徹尾この物語の登場人物には現代日本における「持たざるものたち」しか出てこなくて、そんな貧困であるとか苦しい状況でもなんとかやり繰りしてる人たちが如実に描かれてる。
あまり政治の話をしても仕方がありませんが、色んな行政の仕組みからこぼれ落ちてしまう若者たちというのはいつの時代もいるもので…。作品の明るいタッチや陽気な前向きなキャラクター造形や音楽のせいであまり重くなり過ぎませんが、現実に置き換えてみると、かなり重たい話だと感じました。

・陽菜
15歳でバイトをしながらまだ小学生であろう弟の面倒を見ててバイトをクビになってしまって怪しいバイトに手を出そうとしてたり。帆高が最初に家に訪れた時に出した食事がポテチ入りだったり。ポテチをおかずに入れてしまおうというのはなかなかに日本人ではしない発想です。(アメリカ人はポテチをランチのお供にしたりするので、このシーンに関しての違和感は感じなかったかもですが)

・帆高
16歳の家出少年で未成年で東京で住む家も定職もなくなんとか見つけた人の家に転がり込んだり。ネットカフェで暮らそうとしたり、バーの前で雨宿りしながら寝たり、マクドナルド で夜を明かそうとしたり。(やったことある人ならわかると思うんですが寝ないように座り続けるのって地味に辛い)支払われるお金が3000円ぽっきりだったり。帆高自身は実は地元に帰ればそれなりに暮らせる存在でもあるようですが…。卒業式でも後輩から気軽に声をかけられてる様子なので、実際にそこまでアウトローではなかったんでしょうね。帆高は未成年のため、保護する場合は速やかに保護者か警察に連絡しないと未成年略取になってしまうんですよね。須賀さんが途中で帆高を放り出したのはそんな背景ですね。

・後半にラブホテルで食べるご馳走がことごとく、冷凍食品だったり、カップ麺だったり。

・天気を晴れにするという競合がまずいない独占的な商売ですら料金設定は¥3500と非常にリーズナブルでした。¥5000だと高いなあとか言ってる。¥50000でもみんなお金を払うと思うけどね。(実際にそんなお金を払ってる人たちがいましたね。)ビジネス感覚が無ければこの手の料金設定は難しいものですが、それでも主人公たちの無欲さ無邪気さが表現されているエピソードでした。この辺りも作り手側のバランス感覚なのでしょう。神宮外苑花火大会とか規模感からしても中止から救うだけで数十万円もらえると思う。

夏美の定職にあぶれて必死で就活してる姿もまた日本での若者の置かれている立場を如実に表してます。これだけ人手不足が叫ばれても、企業もまた人を選り好みしてるんですよね。

新宿の街中で「高収入♪」のトラックが走るシーンだとかも結構な切り取り方だなあとは思う一方でこれも含めての東京だよなあと思わされました。あれは海外の人にその「異様さ」は伝わっただろうか。あのトラック自体の存在の特異性、殆どの人は関係ないものとして無視してるけど、帆高やら陽菜にとってはつまりお金が無い人にとっては実はとても切迫した状態であれをみると何をしてしまうかということでもある。あそこまで強烈なトラップ然としたトラックがポップな装いで街を昼間から普通に駆け抜けてるのが東京なわけですよ。そこを容赦なく選んでわざわざ描くという選択眼が凄まじい。普通の作り手なら躊躇しますよね。東京の綺麗なところばかりを描こうとするでしょうし。


◻️逃避行
物語の展開的には実はポップな「悪人」だなーと感じました。2010年9月公開の妻夫木聡と深津絵里の映画ですね。いや、まさに悪人ほどは罪も罰も重くもなければ辛くもないんですけども。そして最後には破滅的な展開が訪れるわけですけども、主人公たちはなんとか着地する。

この手の「主人公たちが追われるとなる逃避行になって追い詰められていくタイプの映画」では大体、
①終盤には黒幕が倒れて大団円になるか、
②破滅的な最後が訪れるか
いずれか、ですね。

この映画は黒幕もおらず、大した悪役もいないため、現実とほぼ地続きで、破滅的な選択を選ぶものの、それでもそれぞれにとっての辛い厳しい現実は続いていくという展開になっています。

この映画における悪役は強いていえば、貧困ないしは持たざるものであることを構造的に主人公たちに強いる社会や行政そのものだったりもするわけですが。(警察の皆さんは頑張って職務を果たそうとしてるだけの一人一人の人間、というのは随所で描かれてる)

日本では家出少年少女の問題などが再三取り沙汰されているし、ネカフェ難民や貯金が出来ない10ー30代の話も都内では割と喫緊の課題の一つだ。就活でこぼれ落ちてしまって仕事になかなか就けないのもかなりありふれているが意外と深刻な問題です。娘と引き離されてしまう親というのもよくある話であるし、母や妻との死別もまた人生における重たいターニングポイントだ。持たざるものにとってはそうした人生の重大事によって、更に貧困に陥ったり、追い詰められたりもする。

ちなみにアメリカでは勿論、未成年者がうろうろしてると親が罰せられるが、アメリカの方が未成年者の家出は多いそうで160万人も毎年家出し、しかもその3分の1はすぐに売春させられるという。(ろくな話ではありませんが)

https://plaza.rakuten.co.jp/cerclebrog/diary/201012220003/?scid=wi_blg_amp_diary_next

そういう意味では冒頭の陽菜がホテルに連れ込まれそうになるシーンなどは実は結構、アメリカでは何のことかもみんなお察しなのかもしれませんね。この辺りのシーンのせいなのか、この映画はアメリカではPG-13で封切りされています。

主人公たちが貧困であったり持たざるものであることから結局は物語にドライブがかかり、終局まで辿り着くという意味でもこの映画は貧困やら諸々の問題と切っても切れない関係と言えるのかもしれません。

そういう意味で、天気の子はある視点ではバッドエンドと言えなくもない話だと思います。
東京という世界は救われなかったわけですからね。
ただ、逆に帆高は陽菜を助けるという選択をして「誰のためにももう祈らない」という選択を取ります。2人にとっては希望に満ちたエンドになっている。
そして、東京は数百年前と同じく海の底になってしまう。
これはおそらく、痛烈な日本社会への皮肉なのでしょうが、山手線が沈んだにも関わらず、まだ東京の湾岸部へ船で仕事に行く人たちが描かれている。
そこまでしてでも東京から離れないという日本の凄まじさ、でも、本当にこんなことがあったら実際に東京の人たちはそういう選択を取りそうで悪い冗談だなと感じました。今の日本も似たようなところがあります。台風でも出勤せよ的な同調圧力の輪というか。アメリカに住みながらこれを観るとまた非常に違和感を感じるんですけどね。
そんな変わらない日常、変わろうとしない日本社会がまた主人公たちにとっては罪悪感が軽減されるという救いになるのかもしれませんが。

◻️気になったノイズ

①帆高のキャラクター造形
あと、帆高というキャラクターがどこまでいっても自分本位でまるで、世間の倫理であるとか法律であるとかに沿わない、または意に介さないキャラクターである理由は何なのかなあと気になりました。その辺りの家出をすることになる背景や両親との関係は意外と全く描かれていなかった。まず間違いなく自分よりも大変な目に遭っているはずの陽菜と対等そうに振る舞う一方で、陽菜の方が置かれている状況や苦悩は差し迫っている。が、帆高は実は陽菜を助けるつもりで追い詰め続けてしまう。
また、帆高自身は物語中ないしは終盤でも大して成長もしないし、学びも「晴れにする必要はもうない、陽菜な自分のために祈ってほしい」くらいで、その他の事柄に特段、後悔も反省もまるで無いようにしか見えない。
そういう物語といえばそうなのだろうが…。
代償はあまり無く、陽菜は消えかかるもののしっかり帰ってくる。
下記インタビュー記事ではやはりこの辺りも狙ってキャラクター造形していることがわかる。そりゃあ、そこは考えないと嘘だよね…。


https://eiga.com/news/20190803/1/


②拳銃の使われ方
上記インタビュー記事でも語られている拳銃のくだりの要否もなかなか面白く、ヒットメイカーであるプロデューサーの川村元気氏はこの拳銃に関しても懸念を表明していたとのこと。最終的には前向きな判断を下しているものの。
拳銃も実は舞台装置以上ではなくて、どこからか突然現れて(一応拳銃が行方不明になったというニュースのテロップが出てるけど)帆高はなんとなく懐にしまってしまう。拳銃の出自は結局謎のまま。
そして、陽菜を助けるためとはいえ実際に使ってしまい、その後もう一度警察の前でも発砲している。この2度の発砲や銃の所持などはたとえ16歳であることや入手経路を考えてもなかなかに罪が重い気はする。
下手すれば殺人罪ないしは殺人未遂にすらなるわけなので。ただ、保護観察がついていたので、そこはまあ、まだ優しい世界なのかもしれない。この辺りの帆高の意思決定なども極めて自分本位なんだよなあ。
個人的には共感しづらかった。目の前で起きる自分にとって受け入れ難いことを乗り越えていく手段が拳銃を向けることとか喚き叫んで逃げることしかないというのはあまりに辛い。いや、それもまた帆高という持たざるものが課せられた足枷なのかもしれないが。

ライムスター宇多丸さんもそうした点を指摘していた。(彼の批評には強く影響を受けてしまいがちなので批評書くときは読まずにまず、書いてます)

宇多丸、『天気の子』を語る!【映画評書き起こし 2019.7.26放送】


https://www.tbsradio.jp/394270


◻️陽菜の天候操作とそのリスク、そして拳銃
天候操作と引き換えに起こる因果応報が全て陽菜に降りかかってくるというのはフェアではないなあというのはまさにその通りで、少なくないお金を稼ぎ、天候操作を依頼した人たちの笑顔を沢山見られたが、その引き換えが陽菜が空と一体化して帰ってこられなくなること、という点もまた実はあまりそこから帰ってこられる理由含めてハッキリしない。割と概念的に陽菜は地上に戻ってこられる。陽菜が取り込まれていたところは空の上だったのか、鳥居を跨いだ向こう側が空と繋がっていたのか、空から無事に帰ってこられるのはなぜなのか、どうして東京では3年間も雨が降り続いたのか。案外と説明されずに終わる部分が多いと感じてしまう。実際のところ、君の名は。でも入れ替わりなどは細かい原理や理由は説明されずに終わっているわけだが。
物語的にはきっと陽菜の天候操作がもたらす世間や社会との対立ver.の脚本もあったと思うんですよね。陽菜が天候を晴れにするとどこかで雨が降ってしまうとかそれで死んだりする人が出てきて、その人たちが陽菜や、帆高のことを責めて、という展開もまた容易に想像がつくわけです。でも、そうした展開にはせず、天候操作の因果は陽菜が一身に背負うという。拳銃はそういった脚本検討の中で生まれたアイデアなのではないかなあと思う。これはあくまで想像ですけども。陽菜や帆高が社会や行政、分からず屋の大人たちに追い詰められていくそのきっかけとしての拳銃。
ただ、よーく考えると天候操作のせいで社会と対立してしまう展開だとラストの大団円的な展開はとても無理になってしまうので、(陽菜も帆高もみんな海外に逃げるくらいしか無くなってしまう…)拳銃を用意しておくというのは脚本的には不可避の展開だったのかもなあとも思う。

◻️天候操作
実際に天候操作はどれくらい可能か?というと人工降雨装置は日本の小河内ダムにあるという。https://r.nikkei.com/article/DGXNASDG1903K_Z10C13A8CC1000

ロシアでも戦勝記念日などの式典で晴れにするために天候操作を大々的に軍が実施するという。

https://bunshun.jp/articles/amp/2564

いずれも確実性が必ずしも保証されていないようだが、その一方である一定程度の効果は認められているようです。
100%の晴れ女というのはそういう意味では現代においても十分に価値がありそうですね。晴れ女雨女などという概念は要は気の持ちようとも言われているわけですが…高気圧ガールを自称する方にお会いしたことがありますが、やっぱり気の持ちようなのかな、とも思います。




その他
まさかとは思いましたが、天気の子には君の名は。のキャラクターが、カメオ出演してるんですね。似てるなあーとは思いつつ観ていましたが…。



【天気の子】『君の名は』瀧・三葉・四葉・テッシー&サヤちん出演シーンまとめ


https://cinemarche.net/matome/tenkinoko-kiminonawa/




2019年公開作品評価

2019-12-30 16:00:43 | 2019年公開作品評価
2019年公開作品評価

今年観た作品は全部で18作品…うーん、今年はフライトもたったの2回と少なかったし、なかなか劇場にも足を運べず、かといってレンタルや動画でも映画を観る時間もなかなか確保できず、本数がめっきり減ってしまいました。
毎年思ってはいましたが、この本数で順位を決めることにはあまり意味が無い気もしますが、とりあえず好きな順で並べてみました。

1位
アベンジャーズ エンドゲーム ★★★★★
アベンジャーズシリーズの一旦の区切りとして観ても、インフィニティウォーからの後編として観ても、単体の作品として観てもそこそこに楽しめる素晴らしい構成の映画でしたね。もう思うことが沢山ありすぎて後半からは目に涙を浮かべつつ、泣きっぱなしでした。何個でも燃えるシーンを積み重ねていく後半、悲劇の序盤、盛り返していく中盤、どこをとっても3時間を感じさせなかった。
22 作品の連環を見事に繋げて新しい世代へと繋げていく奇跡のようなスーパーヒーロームービーでした。この後の続きはどうやって作るのかなあ。
それにしてもロバート・ダウニーJr.演じるアイアンマンもクリス・エヴァンズ演じるキャプテンアメリカももういないなんて…と思うととても寂しい。

2位
ファーストマン ★★★★★
非常に重厚かつリアルなお話でした。偉業を成し遂げた人たちにも淡々とした日常の人生があって、そんな苦悩を抱えながらも、普通の人たちには難しい命の危険のあるミッションに挑んでいく…そんな話を淡々とした語り口で描いていく。後からじわじわ来るタイプの映画でした。

3位
スパイダーマン ファーフロムホーム ★★★★★
スパイダーマンの敵役ってどのキャラクターもなかなかに突拍子もないキャラが多かったのですがトム・ホランド版になってからは割と地に足のついた敵役造形が多いですね。
あと、数年もの月日が流れてしまったend game後の世界をうまく収めるための良いクッションとしても機能していたように思います。アイアンマンなき後のMCUの次のフェーズを引っ張っていくのはスパイダーマンということを感じさせてくれる素晴らしい映画になっていました。
それにしても、正に今風な敵でしたね。VR/AR的な技術をフルに活用して攻めてくる。スパイダーマンがまだ若い子どもだからこそ、そして前作ではお目付役だったアイアンマンがいないからこそ陥る危機という気もします。
映画外の話ですが、ディズニーと版権元のソニーとのあいだで揉めに揉めたスパイダーマンのMCU離脱可能性をトム・ホランドが必死で説得して食い止めたというのもまた泣ける話だと思いました。

4位
アナと雪の女王2 ★★★★
先日の評通り、見事な2作目。

5位
アラジン ★★★★★
これは予想外に良かった!アラジン役やジャスミン役の2人がジーニー=ウィル スミスに喰われてしまっているというのは確かにあるんだけどもそれでも、見事なまでに原作となったアニメを再現しつつ、実写化を偶然のスケール感を出しながら再現していた。ジャスミンが確実に近年のディズニープリンセスのキャラクター像にマッチしたキャラ造形になっており、細かな描写からもそれがわかります。ジーニーにせよ、ジャスミンにせよ、キャラクターがたどる結果は似通っていてもそこに至るまでの道のりが異なることできちんと現代性を獲得することに成功しています。吹替えも楽しかった!ジャスミンのキャラクターがより、女性の自立、従来の守ってもらうプリンセスからの脱却を目指していて、新規曲のSpeechless含めて響くものはあった。(他の曲との曲調の違いは非常に気になったけど…

6位
スパイダーマン スパイダーバース ★★★★
こっちのスパイダーマンをここに入れなきゃいけないほどには今年は作品を観てません…スパイダーバースはちょっと魔法少女まどかマギカの要素も感じさせる展開と内容でしたね。軽妙かつなかなか変わった描き方でさらに毎回きちんと笑わせてくるという。

7位
スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け ★★★★
詳しくは先日の評価参照です。終止符をちゃんと打ったのでまあ、及第点とする。

8位
トイストーリー4 ★★★★
トイストーリーは3が完璧すぎるラストではあったので、トイストーリー4 をわざわざ作る意義とは何なのか?ということを思いつつも映画館に娘と足を運びましたが、これはなかなかに面白い作品でした。ピクサーの安定感は流石の一言ですよね。アンディのお気に入りではなくなり、更にアンディの玩具でもなくなり、実はウッディって明るいキャラだけど置かれる立場は毎回厳しい立場なのよね。そんな連鎖から抜け出し、玩具の宿命からの脱却を目指すというのは実は筋が通っているような気もする。砂場にずーっとある玩具とか、その辺にずーっと置かれてる玩具、どこからともなく現れる玩具たちの数奇な運命に想いを馳せることになる映画でした。

9位
ライオンキング ★★★★
映像と音楽のためにここに位置付けてますがお話的にはそこまで感じ入る部分はなかったですね。むしろ、ライオンキングというサバンナの王者の王国の統治領の狭さを見せつける結果にはなってしまったというか。オープニングからしばらくは面白いんですけどね。あまりにリアルに動物や自然を描いた結果、王国の小ささや他の動物を統治するという不思議ばかりが目に付いてしまう結果になってしまいました。なんでもリアルに描けばいいというわけではないということを如実に表した作品ともいえるかもしれません。一回はスクリーンで観るべき映画かも。

10位
空母いぶき ★★★★
iTunesレンタルで鑑賞。今年は第二子の娘が産まれたりした関係もあり、こうした作品を観る機会や時間になかなか恵まれない年でした。かわぐちかいじの原作を実写映画化というのは毎回思うのが世界観をどこまで描き出せるか?というところかなあと思います。実際、アニメでもなかなか苦戦してるようにも思うんですよね。
日本の目の前に実際にある今そこにある危機とも言える、実際に起こりうる事態がこの映画で描かれていることですが、中国には遠慮して架空の国を作ったのはかなり遠慮してるなあとは思いました。アメリカなんかはガンガン仮想敵国を作中に登場させてますけどねえ。これが日本という国の置かれた現実というのをまさにこの映画が身をもって描き出しています。日本は実際に尖閣諸島やらで類似の問題を隣国と抱えているわけで、それが明らかにモデルとなった漫画の映画化で中国と描けないというジレンマ。どうせ、この作品は中国では公開できやしないんだからそこまで気を遣う必要があったのかどうか。中国では反日映画なんて山ほど作られてる。(とはいえ、だから反中映画作れという話ではない。
自衛隊自身が日本最大のジレンマ、自己矛盾でもあり、そうした様々なジレンマを抱えた日本の苦悩をも描いているという意味では相当な意欲作ではある。

選外
コンフィデンスマンJP ★★★★
やっぱり今回も騙された!ただ騙すだけなのにどんだけスケールデカいんだ!そして、毎回赤字で…。このバカらしさが好き。ドラマシリーズ2作目も作って欲しい!

キングダム ★★★★
長澤まさみが美しい。もう後半はホントそこが見どころ。これは続編あるのかなあ。

アクアマン ★★★
結構面白かったです。

キャプテンマーベル ★★★
事前の期待値はかなり下回った気がします。キャプテンマーベルはワンダーウーマンと同様に昨今のジェンダーに関しての問題に切り込むような作品…とまでは昇華しなかったのですが、強い女性ヒーローを描くことには成功しています。ワンダーウーマンと比較してどうして、キャプテンマーベルの魅力がそこまで高まらなかったのか?というのはやはり作劇上の問題な気はします。
つまり、ワンダーウーマンは恋をする相手がいたが、その後にそれが永遠に失われたことで彼女自身にキャラクターとしての深みが出て続編の1984のような展開が可能になったわけですが、キャプテンマーベルはどこまでも過去を思い出せなかったがためにキャラクターとしての深みを物語上に持たせることができなかったということです。フューリーとの関係性で見てもそんなに深くない絆しか結ばれてないのでむしろエンドゲームでよくぞ助けに戻ってきたなあと。また、キャプテンマーベルの力の源を考えると、サノスを単体で倒せるほどに強いキャラクターというところも実はあまり納得感が無かったりもして。

名探偵ピカチュウ ★★★
英語、字幕無しながらに鑑賞。もう一回ちゃんと見たいかも。

七つの会議 ★★★

マスカレードホテル ★★★

名探偵コナン 紺青の拳 ★★★

コードギアス 復活のルルーシュ ★★★



◻️気になってるけど観てない映画
★は観ないといけないやつ これだけで15本くらいある。

フォルトゥナの瞳
★アリータ バトルエンジェル
サムライマラソン
移動都市 /モーダルエンジン
ドラえもん のび太の月面探査記
ROMA
君は月夜に光り輝く
バンブルビー
ダンボ
LEGOムービー2

★シャザム!
居眠り磐音
レプリカズ
機動戦士ガンダムNT
★ゴジラ キングオブモンスターズ
パラレルワールドラブストーリー
★海獣のこども
メンインブラック インターナショナル
X MEN ダークフェニックス
ザ ファブル
劇場版ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん
★天気の子
★アルキメデスの大戦
★ペット2
ONE PIECE STAMPEDE
ロケットマン
引越し大名
★ワンスアポンアタイム イン ハリウッド
アドアストラ
ヘルボーイ
★ジョーカー
ジョン ウィック パラベラム
★イエスタデイ
マレフィセント2
ジェミニマン
IT THE END
★ターミネーター ニューフェイト
ルパン三世 THE FIRST
★ジュマンジ ネクストレベル
ぼくらの7日間戦争
★ヒックとドラゴン 聖地への冒険




スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け(ネタバレ評)

2019-12-23 22:41:14 | ★★★★
スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け (ネタバレ感想)

San JoseのICONシアターのVIP席にて英語字幕無しで鑑賞。

エンドロール始まった瞬間に「すごい!JJありがとう!」とガッツポーズを取ってしまうくらいには素晴らしい着地です。

よくぞ、ここまで立て直した!

新3部作、2作目の「最後のジェダイ」はレビューも書いていませんが、ハッキリ言って展開が苦しい映画でした。いろんな人が既にdisりきっているので、これ以上論を重ねることはしませんが、本筋を盛り上げるための必要な展開の殆どは3作目でやりきる感じになってしまい、2作目はまさに本筋描写不足気味な展開になってしまっています。要はサイドストーリーが余計すぎるんですね。

- [ ] 3作目の成功要因はまさにこのシリーズの主人公であるレイ、そしてカイロ=レンにきちんとフォーカスしてサイドストーリーは極力「あっさり」めにして、メインキャラクターを中心に描いていることだと強く思います。2作目の展開があったからこその展開もあるにはあるし、それはそれで良いのですが、やはり2作目でもっとお話が描きこまれていれば3作目はもっともっと良い作品になっただろうな、とも思わされます。 そういう意味でライアン・ジョンソンの責任はものすごく重いし、これを立て直して「終わり良ければ全て良し」にまで昇華させたJJがすごい!ということでもある。いや、そもそも2作目もJJがガッツリやればよかったんではないか!?JJはライアン・ジョンソンを庇っているようですが…

なので、今作では2作目でも出来たであろうことをわんさか取り入れてるため、序盤から中盤、終盤に至るまでまさにほぼ中だるみなしで駆け抜ける2時間半という展開になりました。

大作映画を撮るにあたって1番難しい事はこうした三部作映画の場合にはこの三部作全てのバランスを取ることだと思います。
3作品も作るとそのうちのいずれか一作で失敗してしまうことがあります。中だるみしたり、詰め込みすぎたり。いずれかの作品の盛り上がりに欠けると言う展開がよくあるんですが、今回スター・ウォーズ新3部作ではこの中で2作目が駄作と言う展開になってしまいました。おかげで3作目では詰め込み気味に話が次々と展開します。




さて、ここからは本格的にネタバレします。

◻️パルパティーン登場
いきなり序の文(最初のタイトルバックで流れるあらすじ)でパルパティーンの名前を出す、という荒技でいきなりパルパティーンが関与しているラスボスであることを匂わせる展開でした。物語を語る上で究極の時短術。
予告編では既に高笑いが聞こえてきていたところからもファンはパルパティーンがなんらかの形で物語に関わってくることはよく分かっていたでしょうが、その情報を事前に知らなければ、パルパティーンって…!?となること請け合いですね。勿論シリーズ過去作をきちんと観ていれば、パルパティーンが誰か?なんてことは思わないのでしょうけども、新三部作だけを観てる新規ファン層にとっては突然の過去ボス登場に戸惑う人もいたのではないでしょうか。(7.8でもあまりパルパティーンの存在を匂わせる存在はおらず、スノークの正体や背景のみがよくわからないままに、スノークもあっさりとカイロ=レンに真っ二つにされてしまっていたわけで…ファーストオーダーとは一体、誰が首謀者なのか?という問い自体があまりなされてこなかったということでもありますが…そして、それはまさにパルパティーンの仕業であり、「あれは全部俺が黒幕だったのだ!」という便利な展開となりました。)
パルパティーンは割とあっさりと登場し、どうやって生き延びたのか?などは詳しく解説されないまま、長い期間にわたって大艦隊を用意していたことが描かれています。この大艦隊、あまり見せ場もなくやられてしまうのですが、大艦隊をただ規則的な距離で並べてしまったのはちょっと勿体なかった気もします。艦隊なのですからもう少しなんらかの編隊を組んで欲しかったようには思います。まあ、一隻一隻が星を壊せるような大戦艦だったわけなので、編隊など組む必要も無かったんでしょうけどね。

◻️パルパティーンの倒し方
パルパティーンとまともに対峙したのはシリーズでも、マスターウィドウ、マスターヨーダ、ルーク、ダースベイダー、そしてレイ&カイロ=レンなわけですが…

・ジェダイ評議会で代表的な立場を務めていたウィドウは「シスの復讐」にて、あと一歩でパルパティーンを倒せるところまで迫っていましたが、アナキンに阻まれて腕を切られ、その後にフォースライトニングの直撃を食らってしまいコルサントの街中まで吹っ飛ばされました。

・ヨーダは「シスの復讐」時点ではパルパティーンと実力では明らかに拮抗していたものの、地理的な不利を覆しきれず敗退。割と諦めよく撤退します。もっと頑張れよ、ヨーダ!!

・ルークは「ジェダイの帰還」の終盤、憎しみや怒り、そしてダークサイドに取り込まれる可能性があったためにライトセーバーを使わなかったわけですが、そのためにフォースライトニングを弾き返すことが出来ませんでした。

・ダースベイダーは「ジェダイの帰還」の終盤、皇帝の不意を突いてデススターの中に投げ込むことで皇帝を倒すわけですが、この時も皇帝の動きはちょっと不自然ではありました。フォースライトニングを使ってる時はもしかすると隙が大きい?

今回のレイによるパルパティーン攻略法を見ると、パルパティーンの倒し方としてはやはりメイス・ウィドウは相当良い線いってたというのがわかる展開でした。

憎しみや怒りに任せて首を跳ね飛ばしたのではダークサイドに取り込まれるからダメで、(これはルークと同じアプローチ)
強すぎるフォースライトニングを跳ね返してパルパティーンに対して逆に浴びせ続けるのが正攻法ということですね。フォースライトニングの当たり判定は自分にもあるんですねえ。(そして、数百機にも及ぶ戦闘機の電子系統を一度におかしくさせるくらいのパワーはあるようです。)

パルパティーン撃破直前に数多くのジェダイの声にレイは立ち上がるわけですが、この中にはメイス・ウィドウやクワイ・ガン、ヨーダもおり、どう戦うべきなのかを瞬間的に理解したのかもしれませんね。

また、パルパティーンになす術もなくフォースを吸い取られるシーンはもう少し抵抗の余地は無かったのか!?とも思わされるシーンでした。


◻️レイの出自
レイ=「あのお方」の係累、というのはまさに予想の少し斜め上をいく展開でした。
今回の新三部作では「突如強大なフォースを持って現れたレイは一体何者なのか?」というフックを残しつつ、2作目では何者でもないとカイロ=レンが語り、3作目ではやはりやんごとなき人の血脈でした…という話を描くことになります。まさかのフォースライトニングによって、レイの禍々しいフォースの片鱗が見えてしまいます。
そりゃそうだよね。でなければ、レイがこのシリーズの作品の主人公である必然性がないし、敵と対峙し続ける強く深い動機にも繋がらない。そういう意味では2作目の展開(カイロ=レンによる暴露ではない暴露)が不要でした。これは脚本上の奇を衒いすぎた結果ではないかなとも思います。
2作目の終盤で3作目のポイントとなるレイの出自を描いてしまうとやはり帝国の逆襲を彷彿とさせ過ぎてしまうからやらなかったという言い訳は聞こえてくるんでしょうけども、それでも3作目は駆け足感が否めない展開にはなってしまいました。

ルークの場合は「父は死んだ」と1作目で聞かされていたものの、2作目の帝国の逆襲でそれが宿敵のはずのダースベイダーによって覆され、苦悩する、というものでしたね。
I'm your father. からのNooooo!は有名過ぎて沢山のパロディが作られたほどでした。

「誰が主人公の親か明確には描かれない」という展開はアナキンも父親に関してはそうなわけですが、レイの出自もアナキン(父親不明)と似たような出自なのかもと予想していた人も多かったのではないでしょうか。あとはルークの子ども説だとか、ソロの隠し子説だとか…

結局、レイは何者でもない自分をジェダイの騎士と位置付けようとしたものの、あのお方の係累とわかり、絶望しかけ、そして、スカイウォーカーの名を継ぐ者として生きていくことになるわけです。舞台立てとしてそのレイによる宣言をラストにタトゥイーンの夕陽をバックにやる、というのはまさに「本当のファン心理というものをよく分かってるな、JJ」という感じがしました。

「受け継がれる血によって己を定義する」のではなく、「自分が何者であるかは自分で定義する」「受け継がれるのは血ではなく、フォースの教えである」というのが、この物語の終着点であり、アナキンから始まったスカイウォーカー家の血族による物語は「血族が1人残さずいなくなる」という展開でこれにて終了となりつつも、ジェダイの騎士という概念、ないしはフォースは不滅、レイアやルークの「スカイウォーカーの意思」を継ぐものは今後もこの世界に生き続ける、という展開になりました。

そういう意味では前作は「最後のスカイウォーカー」、今作は「フォースの夜明け」という方がタイトルとしては正しい気もするんですが、それでもやはりThe rise of skewalkerは良いサブタイトルだな、と感じる次第です。このタイトルのskewalkerはレイなんですね。なので、やはりこの物語はレイの物語なのでしょう。

カイロ=レンは伝説の英雄であるハンとレイアの息子に生まれ、更には伝説のジェダイ騎士であるルークに鍛えられるというまさにエリート、サラブレッド街道まっしぐらだったはずが、修行中に屈折してしまい、ダークサイドに取り込まれてしまいました。レイもカイロ=レンも3作品で血や出自にこだわり続けたわけですが、結局はカイロ=レンは血族によって道を取り戻し、レイは血族を断ち切ることにより正しいと思われるであろう道を歩み始めます。

レイは登場直後から強いフォースを持っていると描かれてきたわけですが、そのフォースがダークサイドに傾くか、ジェダイサイドに傾くかは結局は「人それぞれ」であり、「血が原因ではない」ということを端的に示した二人がレンとカイロ=レンだったとも言えます。

◻️レイとポーとフィン
この3人の組み合わせでの旅は今回初めて描かれており、これがまた少し心温まるシーンも交えつつなので、なかなか楽しめました。ラストシーン近くで泣きながら3人が抱き合うシーンを見てこの3人の冒険は出来ればもっと長く見ていたかったな…とつくづく思わされました。2作目でも、やって欲しかった。


◻️カイロ=レンの最後
カイロ=レンが最終的にはレイにフォースを託してフォースと共になってしまう、という展開は、物語的納得性としては非常に高いものがあります。ファーストオーダーとして無辜の人々を散々殺戮してしまった後なのでいくら改心したとはいえ、その後のハッピーエンドに立ち並ぶわけにはいかなかったでしょう。そして、レイとの気持ちの通じ合いやらレイアとの邂逅、ハン・ソロとの邂逅もまた、これはファンサービスだとは思ったものの、それでもこれは素晴らしいフォースの贈り物とも言えなくもないかなと。最後に青いライトセーバーで戦ってくれたのは嬉しい展開ではありました。

◻️レイの闇落ち説
あと、赤い双刃のライトセーバーが話題になったダークサイド レイはあくまでもレイの弱い心の中の存在という展開でしたね。

◻️C-3PO
彼は今回、メモリー消去のくだりからも、居なくなるかと思いきや、これまた意外とあっさりと記憶も復帰。

◻️チューバッカ
彼もまた退場かと思いきや、なぜかラッキーにも生き残り怪我一つなく再合流します。

◻️ランド
ランド=かルリシアンも相当歳とりましたね。予告編よりも歳をとったように見えました。最後の最後に非常に美味しいシーンがいくつかあり、十二分に存在感を発揮します。

◻️レイア 
過去に撮影した映像も使い、キャリー・フィッシャー没後にも関わらず存在感を発揮。しかし、あまり台詞は無かった。これは致し方が無いのだろう。それにしても、レイアはフォースでここまでしっかりとカイロ=レンに語りかけることができるのだからもっと早くそうすればよかったのに、という野暮なことを考えてしまいました。
カイロ=レンをダークサイドから呼び戻すにあたって重要な役割を果たします。レイはこのレイアの呼びかけに気付き、カイロ=レンの命を助けます。

◻️ハン=ソロ
もう、画面に映った瞬間にグラグラと感情を揺さぶられました。やはり超カッコいい。ハリソン・フォード。ハンはフォースが使えるわけではなかったため、霊体としては現世に現れることは出来なかったはずで、カイロ=レンが見たのは幻なのかそれとも…という位置付けでしたが、新たに撮影されたシーンは名シーンと呼んで差し支えないように思います。

◻️ルーク
前作では変節してしまったルークが新たに学び直してヨーダの声にも耳を傾けて、次代に未来を託す展開だったわけですが、やはりルーク=スカイウォーカーの前作での扱われ方が残念すぎて、その点ばかりが悔やまれます。
今作ではフォースと共に生きる存在となっており、(いわゆる霊体)、レイが絶望の淵から這い上がる手助けをします。
前作では自身が放り投げたライトセーバーを今作ではライトセーバーは由緒ある武器だからきちんと扱うようにとレイを諭すシーンなどはやや滑稽な面もありましたね。また、初期の三部作ではまるきり持ち上がらなかったXウィングを軽々とフォースで海中から引っ張り上げるというのは霊体にしては強力すぎやしませんか…殆ど生きてるといってもよい存在では…これはヨーダが前作で雷を落としたのと似ていますね。

◻️フォースの新解釈
新三部作ではフォースの新解釈がいくつかありました。1作目ではカイロ=レンがブラスターをフォースで止めたり、「最後のジェダイ」でルークが使った分身を送り込む術であったり。(ってか、ルークはXウィングを海中から出せるんだったら「最後のジェダイ」では直接カイロ=レンとケリをつけるべく向かうべきだったのでは、とも思わされてしまいます。自分の撒いた種なわけですから。)

今作で言えば傷の治癒、生命力伝播と言った癒しの能力。そして、精神感応からの物質転移。どちらも劇中でレイやカイロ=レンの窮地を救っています。それにしても、銀河を超えた精神感応による交信はこれまでも描かれてきましたが物も渡せるとなると、これはとんでもないことになります。というか、やはり反則的な展開に持ち込むことに成功しています。この能力はカイロ=レンとレイの間でだからこそ出来た能力と考えたいところですが…傷の治癒はある意味ではレイのフォースのジェダイともダークサイドとも違う性質を感じさせます。

レイアが宇宙空間で氷付けになっても死なずに浮遊しながら宇宙船に帰還した「最後のジェダイ」でのワンシーン。これは相当に物議を醸したのではないかとも思うのですが、レイアはフォースをそこまで自在に扱えるんだ!と驚いた人も多かったのではないでしょうか。
今作ではレイアとルークが若い頃、おそらく、時間軸的には「ジェダイの帰還」後にライトセーバーで訓練しているシーンが少しだけ描かれています。レイアもジェダイなので、ライトセーバーを使った訓練やレイを鍛えたりもできるのかもしれませんが…これは2作目と3作目の冒頭のレイの訓練シーンを監督するレイア、というシーンを補強するためのシーンでもあり、JJの類稀なシリーズ構成力が一役買っていると言えるでしょう。

全体を通じてあれこれと気になる描き方はあったものの、本作はあの2作目を受けて作る3作目としては素晴らしい出来だったのではないでしょうか。

アナと雪の女王2 ★★★★

2019-11-24 14:16:16 | ★★★★
まさかの2作目!ということで家で一作目を娘と一緒に何度も観て、さらにカリフォルニアディズニーのミュージカルも観ている身からすると非常に楽しみにしていたわけですが、サンノゼにて第二子が産まれたこともあり、時間的な余裕も無く、なかなか映画館に映画を観に行くこともままならない日々。しかし、3歳になった娘は既に映画館でライオンキングやトイストーリー4を夏に観ており映画館での鑑賞には耐えられるということを既に証明しており、長女と一緒に観に行く、ということでシリコンバレーはSan JoseにあるICONシアターで字幕無しで鑑賞。3Dで観たかった気もしますが、そこは諦めて良い時間帯の休日の昼間に観てきました。ICONシアターは全席リクライニングシートという素晴らしい鑑賞環境でしていつものんびりと映画が観られるのが気に入っています。出来たての映画館なので綺麗だし、モールの中ということもあって治安も悪くないというのもあります。

期待し過ぎてもいけないかなあとも思っていたために前情報は殆ど入れずに鑑賞に臨みました。

(以下あらすじと作品解説、映画.comより)
世界中で社会現象を巻き起こし、日本でも歴代3位となる興行収入255億円を記録した大ヒットディズニーアニメ「アナと雪の女王」の続編。雪と氷に覆われたアレンデール王国に陽光を取り戻し、深い絆で結ばれた姉エルサと妹アナ。
氷や雪を操る魔法の力を持つ“ありのままの自分”を受け入れたエルサと、明るいキャラクターが持ち前のアナは、仲間たちに囲まれて幸せな毎日を過ごしていた。そんなある日、エルサにしか聞こえない不思議な歌声により、姉妹は未知の世界へと導かれる。
それは、エルサの魔法の力の秘密を解き明かす冒険の始まりだった。姉妹は仲間のオラフやクリストフとともに、数々の試練に立ち向かっていく。前作に続きエルサとアナの声をイディナ・メンゼルとクリステン・ベル、日本語吹き替え版では松たか子と神田沙也加がそれぞれ務め、監督も前作のクリス・バックとジェニファー・リーが続投。
(以上引用終わり)

というわけでフル英語字幕無しなのですが、今回は出来るだけ感じたことをしっかり書き残しておこうと思いまして筆をとりました。
ネタバレもしますので未鑑賞の方はここで一旦読むのをやめて劇場で観てからまた来てくださいね。

ネタバレします!


まず、1作目を観た人達が誰しもが思うのが、「あの1作目の終わり方からどうやって続編を作るの?」というところでしょうか。1作目は世界的にも大ヒットしたこともあり、完成されたストーリーと演出とキャラ造形とそして歌があり、その後にどういうテーマで話を付け足すのか?と。

アナ雪はスピンオフ作品が2作品も作られており、そのどちらもが彼らの「続く日常のワンシーン」を描いたお話だったところやスピンオフ作品を2回も作ったところからも、続編が望まれている、というのは間違いなかったところなのでしょう。
※2015年にシンデレラと併映された8分間の短編「エルサのサプライズ」と2017年のリメンバーミーと併映された22分間に及ぶ中編の「家族の思い出」

やれば間違いなくある程度はそれなりのヒットが望める企画でもある。でもだからこそ、安易な続編は作れない、というのが最近のピクサー買収以降のディズニーの続編に対する基本的な態度だったのかなとも思います。(ピクサー買収前に一時期不用意に続編を乱発した反省もあるのでは。)

つい先日公開されたターミネーターシリーズのように何が正史(正当な続編)かさえ、あやふやになるような続編は出来るだけ作りたくはない、とも考えているでしょうし、丁寧に積み重ねてきたからこそ、ディズニーなりに世界観も大事にしたいところでしょう。大ヒット映画の続編だからこそ、どういうアプローチでお話を作るのか?というところは最も難しかった点ではないでしょうか。

この作品、予告編も何度も様々な形で流れましたが、荒れ狂う海を果敢に魔法で渡ろうとするエルサを描いた予告編が最初の頃に出ていたり、冒険の旅に出るような様子が既に見てとれていたわけですが、今回やはりそうした冒険の旅に出てアレンデールの国から外へ踏み出すというところは事前に想像されていました。(この初回予告動画はYouTubeで1.2億回も再生されたとか。期待値の高さが伺えます)

今回は1作目の中では触れられなかった
①エルサの能力の由来、
②父母が1作目の3年前に亡くなった理由の解明

これらが主な旅の動機になり、また2作目をお話として成り立たせる上での重要な動機にもなりました。続いていく日常を描くだけならスピンオフ作品で十分ですしね。
1作目で直接描かれなかったとはいえ、これらの2つの要素は実は事細かに描かなくても1作目は成立できていたとも言えます。

大人にとっては惹きつけられるというか、気になる要素ではあるわけですけども、1作目ではエルサの能力はなぜか最初から備わっている天賦の能力であり、両親は何らかの不幸な事故で亡くなってしまった、と駆け足でサラリと描かれたにすぎませんでした。

子どもが何回も観るミュージカル系ディズニー映画では、小難しい解説もさることながら、話に入りやすいように不要な説明シーンは極力、カットし、90分くらいに納めていたわけです。

で、2作目はやはりこれらの「ややこしい話」を主軸に置いたため小さな子どもにはやや退屈な映画だったようであり、映画の序盤では娘が寝そうになっていたりもしました。(中盤から勿論、眠そうではなくなるわけですが)

1作目は世界的に大ヒットしたこともあいまって、よくヒットの要因分析がなされることが多かった映画でした。やはり、「Let it go」という曲のインパクトやストーリーと社会情勢や抑圧されてきた女性の解放といったテーマで語られることが多く、その完成度の高い脚本、きちんとした伏線回収、キャッチーなキャラクター造形、アナとエルサの対照的なキャラ、個性的かつ魅力的な脇役たち、と今観ても非常に面白い映画と言えます。自制的なエルサの妹のために抑圧されてきた個性と解放、姉が魔法を自粛して隠している理由が自分のためであるということを知らない奔放な妹アナの開放的なキャラクターとの対比しながらの描写が実に見事でエルサがその葛藤を吹き飛ばしてどうにでもなれ!という前半のLet it goへの繋がりは非常に見応えがありました。
安易に王子様のキスで一件落着という流れには落ち着かず、最終的に姉妹で国を守っていく姉妹(家族)愛にフォーカスした点でもある意味では「2010年代のあるべきプリンセス像」を示した映画とも言えたのかもしれません。「Let it go」自体は作品内では決してポジティブな意味合いでの曲ではないですし、2作目でもエルサはその過去をやや恥ずかしいものとして捉えている様子が描かれますが。

2作目として課せられた使命は非常に重いわけですが、1作目のと同じテーマを焼き直してもつまらないわけで結局のところ、異なるアプローチでキャラクターを掘り下げつつ、キャラクターたちを成長させていく道筋を見つけていくことにした、というところでしょうか。
観終えての感想はやはり、アナと雪の女王という作品はアナとエルサを描く作品であり、2人が成長していく様を描くという意味においては今作はある程度成功した作品ではないかと思います。
しかし、1作目のようなエポックメイキングはありませんでした。あくまで、1作目で描き上げた世界観やキャラクターたちありきのファンムービーの域を出なかったようにも思います。そして、3作目を作るのはきっと難しいだろうなとも思います。

2作目に登場した新キャラ(ノーサルドラ族や精霊)であったり、終盤に明らかになった身勝手で傲慢なおじいさまのダムやら、両親の過去という数多くの新要素は子ども向け映画の上映時間的な制限も相まって、やや駆け足感が否めないところもありました。(それでも一つ一つの紹介の手順やら描き方は巧みとは思います)

本作の映像美はやはり圧倒的で前作では限定的に氷や雪が目立っていましたが、今作では炎、水、風、土の4つの精霊が出てくることもあり、これらの描かれ方と映像表現はさらにまた高いレベルに達しているように思いました。特に水の精霊をエルサが乗りこなすシーンの躍動感は特筆すべきものがあると思いました。また、秋に公開ということもあってか、ノーサルドラの森の紅葉が美しいというのもありました。

また、劇中で使われる曲についてはところどころに1作目を踏襲したものがあったりもしますが、テーマ曲ともいえるInto the UnknownやShow Yourself, The next right thing, lost in the woodsなど見せ方含めて名曲揃いと思いましたし、各キャラごとに思い切った見せ場があって良かったです。
特にクリストフは長めのソロ曲で面目躍如ですね。(もろクイーンっぽい描写が相当笑えます)
something never changeではいつもと変わらない日常と変わらないものがあることを歌いつつ、into the unknownでは躍動感と共に、旅へ出ることになるエルサの勢いと戸惑いを描き出していました。

1作目のようにエルサやアナがこの旅を通じて、自分たちの価値観をアップグレードさせるところまでは至らず、冒頭で歌われるsomething never changeの通り、変わるものもあれば、変わらないものもある、という風情でエルサはノーサルドラの女王になり、アナがアレンデールの女王に戴冠し、クリストフを王に迎えるというところで大団円。

今回はオラフが消えかけたり、エルサも氷漬けになり死にかけ、アレンデールが決壊したダムからの洪水で水没しかける、などかなり危険な状態に陥るところまで描かれるわけですが、やはりエルサの無尽蔵かつ無敵のパワーになんらの制限も無いことからもおおよその問題はクリアされ、エルサが祖父の過ちを知りそれをアナに伝え、正しい過去を知ったアナがnext right thingを成し遂げることで、エルサは助かり、アレンデールも結果的には助かったことから、おおよそ、何も失うことなく、ハッピーエンドになっています。
物語構造の基本はハッピーエンドであるべきとは思いますので、誰も居なくならなかったのはディズニーの子ども向け映画としては非常に正しい作劇だと思うわけですが、その分、ピンチがピンチではなくなり、なんとか切り抜けられるものであることから、「ワクワクドキドキのハラハラ感」は1作目と比べて進化した表現が多いにも関わらず、少なくなっているんですね。
これはアベンジャーズ、特にキャプテンマーベルあたりでも言える話なんですが、劇中で強力無比なキャラクターを仕立て上げてしまうと、安定感や爽快感はあるのですが、それと引き換えに劇中で設定する問題や困難が困難たりえない、ピンチがピンチにならない、という別の問題が生じてしまうんですよね。強力な敵もすぐ退場してしまうという。アナ雪の場合にはエルサがこれにあたるわけですが、やはり万能感が強く終盤でも彼女が退場する展開は想像し辛かったです。
そのため、アナが絶望の淵から立ち上がるThe next right thing自体の出来やそこに至るまでの描写は白眉の出来、のはずが、どうしても作劇上の必然性という意味では意味合いが軽くなってしまうんですね。また、これはアナというキャラクターの特徴とも言えますが、絶望の淵に立っていてもそれでも力強く立ち向かう彼女はあまり悲劇的なヒロインには向いてない、というのもありました。ポジティブな意味でですけども。

全体を通して躍動感や語り口のスピーディさも手伝って殆ど中だるみ無く駆け抜けるので、映画としては非常に完成度の高いエンターテインメントとして万人にオススメできるのですが、その一方で、アナ雪1作目との比較はどうしても避けられず、また2作目の作劇の必然性を持たせきれなかった、と感じてしまうという意味では期待を超える作品では無かったとも言えます。これは面白すぎる1作目を持つ不幸がなせる技で、たとえば、カーズが1作目で最高にイカす物語を作り出したのに2作目で単なるスパイアクションの凡庸な作品になってしまったことを思い出させますが、そういう意味では3作目などで挽回の機会がもし与えられるならそういう作品を観てみたいな、とも思います。

億男 ★★

2019-03-10 16:09:38 | ★★
飛行機の中では佐藤健の映画「億男」も観た。
川村元気が原作小説を書き下ろしていたが、結局、書店では買わなかった。
序盤30分以上は続くの 金満描写がキツくてなかなかに観続けるのをやめようかと思わされるシーンの連続だった。日本人のメンタリティなのか、自分自身の金銭感覚、人生観的に受け入れ難いのよね、札束ばら撒いたり、破ったり踏んだりお金に包まれて暮らしてる人たちの描写…

その反面、面白かったのは藤原竜也のキャラとか…ハマり過ぎてて痛快だったし、北村一輝の競馬のシーンの演技もなかなかに面白かったといえば面白かった。

後半になればなるほど段々、主人公の一男と九十九の関係が深く描写されていき、川村元気らしい「少し不思議な話」風の展開になっていく。描くテーマがお金とは何か、なので、お金に飲まれる人たちを次々と描き出し、それでも変わらないものとは何か?を問いかけていく。

お金持ちになった後に投資家になった人が居なさそうな描写は極端には思えた。九十九が連続起業家のようだったからそういうことなのかな。ややtypicalに描いたのだなあと。どの人も大金を前に身か精神を持ち崩している。現実世界には事業で得たお金を使って幼稚園を作った人もいたりするわけだけど。シリコンバレーだと、事業で得たお金を社会福祉やスタートアップに投資するのは割とよく聞く話なので…。

宝くじに当たった人に怪しい人が近付いてくる話もよく聞くには聞くが、私が現実にそうした人に巡り合ったことは一度しかない。前の会社の同僚たちが一等6000万円の時に数人でまとめて購入して800万円ずつくらい山分けした…という話だった。その人たちはある人は飲み代に消え、ある人はマンション購入に充てたと言っていた。現実的に資産に投資した人のことを後からほかのみんなが羨んでいたのが面白かったですね。

本当のお金持ちってもっと節税対策とかきちんと打つような「資産家」なのよね…だから成金とは全く種類が違うのだろうなあとも思う。これまでに出会った人の中でも相当お金持ちな家の子は白金に親が借りたマンションがあって家賃42万円の家に住んでいた。そんなことをしても全く生活に困らないし、むしろたぶん税金対策とかで子どもの家を借りてたのだろうなあとか想像すると空恐ろしい。

人魚の眠る家 ★★★★

2019-03-10 16:07:22 | ★★★★
「人魚の眠る家」という映画を日本に向かう飛行機の中で見た。
今回は5泊7日の出張だ。3/2→3/8にアメリカに戻る。

人魚の眠る家は東野圭吾の小説を原作とした映画で篠原涼子と西島秀俊が主演。
東野圭吾が原作ということを知らずに見ていたが、エンドテロップを見ながら元DENSOのエンジニアだった東野圭吾氏らしいアプローチでのお話の組み立て方だったとしみじみ思った。

途中どこかスリラーかサスペンスみたいな演出が見られたのもまた、東野圭吾らしいと言えば彼らしい。西島秀俊の父親役が田中泯というのがまた東野圭吾の"お父さん像"を毎度のことながら表現してますよね。加賀恭一郎の父親もあんな雰囲気の父親だったけど、東野圭吾にとっては歳をとった父親というのはああいう類型があるということなのかなあ。
技術で横隔膜を動かして呼吸させたり、擬似的に脳波を送って手足や表情筋を動かす、というのは本当に出来るのだと思うが、人間の尊厳とは何か…という非常に難しい問題提起を仕掛けてきた映画だった。油断してるとどぎついダメージを受ける。

脳死は人の死か?というのもまた倫理面で難しい話で心臓死と脳死とで臓器移植を選ぶことで脳死判定を受けることになるという話もまた、なかなかに受け入れ辛い話だった。序盤のやりとりでもあったが、現実問題、6歳の娘に臓器移植のドナー登録や意思表示をさせてる親はなかなかいないだろう。私も流石にやらないと思う。そこまで自分の娘のことを「もし脳死したら」なんて仮定でも他人事のように考えられないし、冗談じゃない、と思う。そんなことを考えることを思わず、強く拒否したくなる。


私事だが、自分の娘がそろそろ3歳になる。
娘が段々、大きくなってくると、この手の映画も本当に鑑賞中ないしは鑑賞後の精神的なダメージが大きくなってくる。作り物と分かってるくせに投影してしまうわけですね。自分事ではないのだけど、シャレにならないレベルのダメージがある。どきっとするし、感情移入し過ぎてつらい。元から辛い映画だろうなあと思って観たのだが。

この映画で冒頭に起こる「子どもがプールで溺れる」という事態も可能性としては「いつでも起こりうること」だと考えると自分も家族も五体満足で生きてること自体、本当に有難いことなのだと、とみに思う。

昨夏、実家に帰った時に娘を海に連れて行ったり、アパートで夏はプールに入れたりもするのだが、どちらでも泳がせる時はまだまだきちんと親がしっかり手を握り、娘は1人では泳げないのだが、この映画に出てくるように6歳になったらそんなわけにもいかなくなってくる。よく考えたら私も6歳にはスイミングスクールに通わされていたし、小学校に入ったらプールにばっかり入ってた。そう考えると、この映画で描かれている事故は誰の身にも起こりうる話なのだなと思う。そして、昔まだ浮き輪なしでは泳げなかった時に海で溺れたのを父親に助けてもらったのを覚えている。ある意味ではたまたま助かっただけだが、人生って何がどうなるか分からないのだ…そう考えると、そういう想像ばかりしていると、本当に本当に恐怖で身がすくむ。

プールや海ではないが、娘がまだ歩き始めたばかりの時に、何も分からず道路の方に歩いていってそれを見知らぬ人に捕まえてもらったことがあった。あの時も自分たちの反応が完全に遅れてしまって本当にゾッとした。

今、自分の子どもが海外の地で元気に育ってくれているのは勿論毎日、仕事で私がいない間、妻が娘をみてくれているからなのだが、そのありがたさもまたしみじみ感じる。
自分の娘が元気にきちんと育ってくれるならこの身はいくら犠牲になっても自分の生涯をかけてでも頑張って育て上げなくては…と思う。
ただ、何はともあれ先立つ物としてお金は必要なわけで、仕事をゴリゴリすればするほど、家族との時間が減るわけで、どうやって効率良く、それでいて圧倒的な仕事をやり遂げるか?ということを最近考え込んでしまう。元来、仕事をバリバリやるのが、好きな自分もいるので、出張で娘と一緒にいられないことが悲しく、どうしたものか、と本当に思う。

今日も出張前に家を出る時、娘が「行っちゃうの…?」と聞いてきて娘を抱きしめてしばらくじーっとしていた。家族がいてくれることが本当に私にとっては幸せなことで、妻と娘にはずーっと幸せでいてもらいたい。

こんな自分ごと、ブログに書くような話でもないのかもしれないけど、なんだか、そんなこともまた強く思わされた映画でした。


2018年公開作品評価

2019-01-01 12:02:41 | 2018年公開作品評価
■2018年に観た映画でベスト10
全部で30本でした。

①アベンジャーズ IW ★★★★★
忙しい中でも近所のサンノゼの劇場まで足を運んだからこそ、この映画は衝撃でした。英語版で字幕なしで鑑賞。字幕ありでも何回も観ましたが、何回観てもやはりアイアンマンが倒されるところでグッときてしまいます。お話全体としてツッコミどころは色々あるんですけどね。それを上回るサノスの存在感。

②レディプレイヤー1 ★★★★★
機内で鑑賞。劇場で観たかった!と思わされた映画でした。これが一位でもよかったくらいの感動。オタクにはたまらない映画でした…「俺はガンダムで行く」とか最高じゃないですか。VR時代はこういう形では発展はしないんじゃないかなあとも思うんだけどね。

③カメラを止めるな! ★★★★★
これもわざわざ出張の週末に新宿でTOHOで観ました。極力事前情報を入れずに観に行ったせいで最初のエンドロールで「もう終わりなの?!」と戸惑いました苦笑。低予算なのに最高に面白い、映画って無限の可能性があるのだなと感心しました。iTunesで2回目も観ました。

④プーと大人になった僕 ★★★★★
これはサンタクララの図書館で英語版で観ました。が、おおよそ粗筋も理解できたし、くまのプーさんを知ってれば大筋粗筋は読める。なのにクリストファーロビンがおっさんになって責任ある立場になっているだけで泣けるんですよね。これはズルい。プーさんの質感はTedと同じだったので、いつマリファナを吸い始めるのかハラハラ…(冗談

⑤ブラックパンサー ★★★★
もうマーベルも10年くらい経ってる中で新キャラ立ち上げは難しいんじゃないかなあと思ってたら見事な立ち上がり。音楽が素晴らしい。時代背景設定も最高に納得感ある。オークランドから始まるのも現地に行ったことがあれば分かるんだよね。オークランドって、カリフォルニアのベイエリア近辺では特別黒人が多いのよねえ。オークランドが黒人解放運動のブラックパンサー党の拠点だったこととか調べると、映画の構成がいかに巧みかもわかる。傑作では。

⑥リメンバーミー ★★★★
これも図書館で英語で字幕なしで観ました。メキシコの死者の日をモチーフにここまで音楽や文化をきちんと取り込んで、それでもスペイン訛りの英語で展開されるというのがなかなかに面白い。これ、CG映画ならではの描き方なんですけども、プロット含めて秀逸。展開的にはジブリの千と千尋の神隠しに通じる内容とも思いました。

⑦ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル ★★★★
機内で観た。昔の映画の続編なのにきちんと現代でこそできる内容になっており、面白かった。ゲーム性がひたすら面白かったし、入れ替わりの妙も良かったですね。

⑧ハン ソロ ★★★★
機内で鑑賞。何気に面白かったんですよね。スターウォーズフリークにはニヤリとさせられるシーンが続出。評判はそこまで良くはないですが、それでもエピソード8よりは余程面白かったですよ。

⑨祈りの幕が下りる時 ★★★★
機内で鑑賞。ドラマシリーズも後から見返したくなるようなお話。元々東野圭吾ファンからすると、加賀恭一郎シリーズが節目を迎えてて、それもまた感慨深い。

⑩インクルディブル ファミリー ★★★★
図書館で観ました。前回からずいぶん時間が経ってますが、再び面白い展開で観る人を飽きさせないシリーズと思いました。

選外
ミッションインポッシブル フォールアウト ★★★★
いつまでアクション俳優をこのレベルで続けられるのか?もうトムクルーズにはいつも脱帽です。

アントマン&ワスプ ★★★★
アントマンが好きなんで、続編が出ると無条件に好印象を感じてしまいます。

15時17分、パリ行き ★★★★
結果は分かっててもドキドキする。本人たちを使うってのが良いアイデア。

トレインミッション ★★★★
サスペンスの佳作。なかなか展開が面白かった。

いぬやしき ★★★★
木梨憲武が案外いい味出してた。真面目なアクションでそこがよかった。久しぶりに新宿で空中アクションを観た気がする。もっと、他の映画でも日本の摩天楼でバトって欲しいよなあ。

恋は雨上がりのように ★★★★
かなり面白いと思った。大泉洋の好演が光る。ありきたりな恋系ではなかったのがよかった。

検察側の罪人 ★★★★
これも機内で鑑賞。何気に結構好きな法定モノ。キムタクがそっち側かーというのが意外な展開。

デッドプール2 ★★★★
もっと英語のスラングが分かればもっと面白いんだろうなあ。

ちはやふる 結び ★★★
漫画版よりも綺麗に終わらせててそこは好感度大かも。

空飛ぶタイヤ ★★★

名探偵コナン ゼロの執行人 ★★★
そこまで日本でヒットした理由が不明…安定感はさすが。

キングスマン ゴールデンサークル ★★★
殺しすぎ…という点を除けば、結構好きな世界観なんですよねえ。もうすこしスタイリッシュになるといいんだけど。

今夜、ロマンス劇場で ★★★
ボス ベイビー ★★★
未来のミライ ★★★
嘘を愛する女 ★★★
不能犯 ★★★
BLEACH ★★★
劇場版マジンガーZ / INFINITY ★★
パシフィックリム アップライジング ★★



■まだ観てないけど観ておきたい映画
ピーターラビット
ランペイジ
娼年
シェイプオブウォーター
映画ドラえもん のび太の宝島
去年の冬、きみと別れ
トゥームレイダー ファーストミッション
スリービルボード
羊の木
マンハント
ダークタワー
万引き家族
家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています
ジュラシックワールド 炎の王国
劇場版コードブルー ドクターヘリ緊急救命
パーフェクトワールド 君といる奇跡
億男
search/サーチ
ビブリア古書堂の事件手帖
ヴェノム
華氏119
スマホを落としただけなのに
ボヘミアンラプソディ
人魚の眠る家
ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生
ヘレンディタリー 継承
ドラゴンボール超 ブロリー
ニセコイ
アリー/スター誕生
こんな夜更けにバナナかよ

2017年公開作品評価

2017-12-30 16:38:33 | 2017年公開作品評価
2017年公開作品評価

アメリカ赴任中のため、まだまだ映画を満足な環境で観られる状態ではありませんが…
今年観た映画は24本。昨年に比べると少し数が戻ってきましたね。
24本の中で好きな順に並べておきたいと思います。
感想は徐々に加筆修正していきます。

カーズ クロスロード ★★★★★
近所のAMCでレイトショーで鑑賞。やはりカーズはググッと来ました。1作目から観てる人は特にそうだと思います。1作目と同じく、継承の物語なんですが、全く違って見えるのは何故なんでしょうね。

ララランド ★★★★★
itunesレンタルで鑑賞。初っ端から圧倒されっぱなしでしたが、後半に至るまで息切れすることなく、美しいシーンの目白押し。ロサンゼルスはそんなにクールでお洒落な街ではなかったりもするんですが…。音楽とストーリーの融和具合が素晴らしかった。

SING ★★★★★
こちらも音楽系。当初の期待を大きく上回り、ベスト3に。どの歌も響くものがあり、単なる動物モノでしょう、という事前の予想を大きく覆す面白い映画でした。

スターウォーズ 最後のジェダイ ★★★★
何位にするかかなり迷いました。近所のAMCでレイトショーで鑑賞。ものすごーく期待して観に行ってきました。ジェダイの覚醒とローグワンによって期待値が無闇矢鱈に引き上げられた部分は否めません。事前の期待を良い意味でも悪い意味でも何度も何度も裏切ってくれました。

マグニフィセント セブン ★★★★
良作でした。荒野の七人、七人の侍がプロットなので当然といえば当然ですが、それでも、うまくお話が作られていたと感じます。

ザ サークル ★★★★
今年の掘り出し物とも言える痛快作であり怪作でもある。特に生活丸ごとブロードキャスティングをありそうなテクノロジーで描いたのは面白かった。昔の作品で言うと…ジム キャリーのトゥルーマン・ショーを思い出させるところがありましたね。トゥルーマンの場合は本人は無自覚でしたからシチュエーションは違いますが…某巨大企業のすぐ近くでカリフォルニアで働いてる身としては、「あー、こんな会社、本当に現実にありそう…」という身近な思いがして、ちょっと違った見え方をしてました。

ジャスティスリーグ ★★★★
期待値高くAMCで鑑賞。楽しかったし、昨年のバットマン vs. スーパーマンよりも垢抜けたトーンで描かれることで各キャラクターの話がすんなりと受け入れられました。一気に3人も増える新キャラを描きつつ話をまとめるのは容易ではなかったはずですが、成し遂げてます。悪役にはこれといった魅力は無いですが、とにかくワンダーウーマン が美しい。

スパイダーマン ホームカミング ★★★★
スパイダーマン単作品としては成立してないマーベルユニバースの中の1作品。キャプテン・アメリカ シビルウォーを観てると更に楽しめます。スパイダーマンも今風のスクールライフになっていて単なる冴えないやつって描かれ方をしてなかったし、悪役もかなり魅力的でした。

ワンダーウーマン ★★★★
そんなワンダーウーマン は単発作品として成り立つようにキャプテン・アメリカと同じように戦時中から話がスタート。ガル ガトットと魅力を最大限に詰め込んだ最高の映画に仕上がっています。

モアナと伝説の海 ★★★★
ボスベイビー ★★★★
日本未公開。子供の図書館でみました。英語、字幕なし。

キングコング 髑髏島の巨神 ★★★★
ちょっと今から仕事やめてくる ★★★
意外と面白かった。
ドクター・ストレンジ ★★★
22年目の告白 わたしが殺人犯です ★★★
怪盗グルーのミニオン大脱走 ★★★
相棒 劇場版IV ★★★
名探偵コナン から紅の恋歌 ★★★
ソードアートオンライン オーディナルスケール ★★★
ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 ★★★
3月のライオン 前編 ★★★
3月のライオン 後編 ★★★
ひるね姫 〜知らないわたしの物語〜 ★★

亜人 ★★

本能寺ホテル ★★
休みにitunesで視聴。プロットは面白いが、やりようがあったのでは…。特に終盤のテンポが遅く感じた。

クレヨンしんちゃん 襲来!宇宙人シリリ ★★
飛行機で暇過ぎて視聴…。



観てみたい映画
ザ コンサルタント
沈黙 サイレンス
スノーデン
君と100回目の恋
一週間フレンズ
アサシンクリード
パッセンジャー
ゴーストインザシェル
夜は短し歩けよ乙女
グレートウォール
ReLIFE リライフ
美女と野獣
ワイルドスピード ICE BREAK
無限の住人
追憶
LOGAN
昼顔
キングアーサー
パイレーツオブカリビアン 最後の海賊
メアリと魔女の花
パワーレンジャー
君の膵臓をたべたい
ザ マミー
ファウンダー
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない
トラスンフォーマー 最後の騎士王
関ヶ原
散歩する侵略者
ダンケルク
エイリアン コヴェナント
ドリーム
アウトレイジ 最終章
猿の惑星 聖戦記
アトミック・ブロンド
ブレードランナー2049
マイティソー バトルロイヤル
GODZILLA 怪獣惑星
探偵はBARにいる 3
鋼の錬金術師
キングスマン ゴールデンサークル
ガーディアンズオブギャラクシー リミックス
アシュラ

2016年公開映画作品メモ

2016-12-31 00:06:53 | 2016年公開作品評...
2016年も引き続き映画があまり観られない環境が続いていますが、
備忘録も兼ねて今年観た映画の作品評価を書き留めておきたいと思います。

今年公開作品で19本をDVDないしはitunesもしくは飛行機の機内、または映画館で観ていたようです。
観たかった映画を加えていくとやはり年間で30本くらいは観たい映画があるようです。


<今年観た2016年公開作品を好きだった順で並べました>
・シン・ゴジラ ★★★★★
 文句なしで今年の良かった映画と言える。いろんな人が批評を繰り広げており、すでに自分の言葉で語るタイミングを完全に失ってしまった。
 わざわざ出張中に無理して深夜に品川の映画館で観ることができたが、久しぶりに日本の劇場で映画を観た気がする。そこまでしても早く映画館で堪能したかった。ネタバレをかなりシャットアウトして臨んだ。飛行機の機内でも再度見たが、終盤展開は2度見したほど楽しかった。

・ファインディング・ドリー ★★★★★
 15年くらい前作から経っているのにも関わらず、同じような題材で主人公を少しドリーに変えただけでもこれだけ面白いまた別のテーマの話を組み立てることができるなんて目から鱗。
 ピクサーの底知れない底力を思い知った気がする。子育てをしている親が見るとまた別の違った教訓がたくさん得られる非常に学びのある映画だと思う。

・スターウォーズ ローグワン ★★★★
 とても面白かった!このクオリティのスピンオフがまた見れるなら非常に期待したい。次は18年?それにしてもダース・ベイダーかっこいい!!!後、平凡な人たちの中でアジア人の彼だけはなんとか生きていて欲しかったし、ダース・ベイダーと対決して欲しかった苦笑。

・ペット ★★★★
 非常に面白かった。痛快。お話としてはリアリティラインが非常にあやふやな映画ではあったし、子供向け映画のルックをしておきつつ、簡単にはペットを殺して欲しくなかったが、(へび)それ以外は非常に痛快かつあっという間に終わるさっぱりした映画だった。

・スタートレック ビヨンド ★★★★
 これも面白かったですね。だんだん、スタートレック新シリーズとキャラクターたちも板についてきました。

・シビルウォー キャプテン・アメリカ ★★★★
 事実上のアベンジャーズ3と言っても過言ではない。ネタ不足というか、内ゲバ始めるとお話にも閉塞感が出てくるものだが、バットマンvsスーパーマンに比べると、それなりに納得感を出しつつ話が進んだ。
 アイアンマンの孤立化が進むなあ、とも感じている。次はスパイダーマン ホームカミングかな、楽しみだ。

・バットマン vs スーパーマン ★★★
 日本ではあまり流行りませんでしたが、それなりに楽しい映画だったかと。
 近所のAMCで鑑賞しましたが、その後に再度飛行機でも再見しました。面白かったですが、ワンダーウーマンへの思い入れがないと
 ちょっと辛いかも。

・マネーショート 華麗なる大逆転 ★★★★
 飛行機で観ました。リーマンショックを金融畑の方達から描いていて、結構面白かったです。

・オデッセイ ★★★★
 火星探索を悲惨な状況として描きつつ、時にユーモラスに時に真剣に描き切った良作でした。

・ちはやふる 上の句 ★★★★
 itunesでレンタルして鑑賞。
 結構机くんの再現度が高くてそういう意味で良い映画でした。アニメも漫画も楽しいですが、実写も成功していたかと。
 思い切って序盤、小学生編を削ったのは良かったのですが、ちょっと千早と新の関係性などがわかりづらくなってしまったかも。

・ドラえもん のび太の日本誕生 ★★★★
 飛行機機内で鑑賞。非常に面白かった。特に旧作でテンポ悪かったところが直っていて良かったね。

・世界から猫が消えたなら ★★★★
 小作品という感じだが、十分楽しめた。とても切ないテーマだが、比較的明るく描いていたように思う。
 宮崎あおいはいくつになってもかわいい。

・ちはやふる 下の句 ★★★
 個人的には上の句の方が爽快感があって、団体戦の面白さも伝えられていてスカッとする。
 感情移入しづらいキャラクターであるクイーンや千早の直接対決にフォーカスが当たりすぎていて・・・。
 天才の苦悩や逡巡って、あまり観ていて面白くないのだなあ、とつくづく感じる。真島くんのような凡人が努力でなんとかしようとする話の方がグッとくる。

・ジェイソン・ボーン ★★★
 帰ってきたジェイソン・ボーン。相変わらず、アクションはすごいけど、お話の中身はそれほど無い感じ。この辺り、007やミッション・インポッシブルシリーズのそれぞれのケレン味を超えきれていないような気はする。

・名探偵コナン 純黒の悪夢 ★★
 定番シリーズなので、面白いとか面白くないとか言うとまあまあ、、、アムロ対シャアを延々と見せてくれます。
 声優ファンやガンダムファンには嬉しいのかなあ。最後のアクションのトンデモ度が高すぎて。。。

・64 前編 ★★
 最後の方だけ後編への引きがあって面白い。ただ、作品自体が非常に長くだれやすい。

・64 後編 ★★
 やはり非常に長い。登場人物も多い。ちょっと最後はあっけない。謎解き自体はそれほど難しくなく、どちらかというと、登場人物の感情描写に力を注いだ感じ。
 役者の演技はよかったが、演出や展開がダレるところが多かったように思う。

・インデペンデンス・デイ リサージェンス ★★
 嫌いではないが、この話の流れなら延々と続きが作れてしまう。シン・ゴジラほど真に迫る描写も無く、今この映画を撮らなくてはいけない必然性が非常に薄かったように思う。続編はあるのだろうか。

・X-MEN アポカリプス ★★
 うーん、X-MENって毎回大体似たメンバーが敵味方入れ替わりつつ戦っているようなイメージ。。。フューチャーアンドパストとか、面白かったけどなあ。。。。


<今後観るかも>
・君の名は。 
 この映画を見ていないなんて不覚!!!!あー、いつになったら観られるのか。

・ズートピア
 話題作なのに観られていない・・・。これはレンタルで早々に見たい。

・アイアムヒーロー
 やっとレンタルが解禁になったのでitunesで近々観たいです。

・デッドプール
 話題になったのに見れていない!

・何者
 原作小説はかなり面白かっただけに期待している。

・聖の青春

・怒り

・海賊とよばれた男
 原作小説をまずは読みたい。

・この世界の片隅に

・信長協奏曲 
 テレビシリーズ観ていたので。。。こういう歴史ifものは比較的好きです。

・スティーブ・ジョブズ 
 観たいと思っているのになかなか観られません。。。

・僕だけがいない街 
 アニメ版は結構良かったですね。終盤の展開がイマイチでしたが。漫画は最高に面白かったです。映画にしてしまうと時間が足りないような気がします。

・暗殺教室 卒業編
 気になっています。

・仮面ライダー1号

・テラフォーマーズ
 漫画原作は面白いようだが、ちょっとグロいんだよなあ。。

・殿、利息でござる!

・高台家の人々
・アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅
・ONE PIECE FILM GOLD
・ジャングルブック

・ゴーストバスターズ
 どれくらいこけているのか気になる。ルック的にだれ狙いかわからない映画だった。

・映画 聲の形

・疾風ロンド
 ネタ的にホワイトアウトと被っているのでは、と危惧。

・デスノート Light up the NEW world
・バイオハザード: ザ・ファイナル
・インフェルノ

・GANTZ O
・ジャック・リーチャー NEVER GO BACK