目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

モテキ ★★★★

2011-10-07 18:21:30 | ★★★★
モテキ
川崎TOHOシネマズで鑑賞。



これはかなり面白かった!正直そんなに予告編からして期待はしてなかったんだけども。もう一回観たい。




今回は気持ちよーく、ネタバレしてますんで、未見で気になってる方はさっさと見に行ってくださいね。

いやー、長澤まさみ可愛いな。昔のちょっと柔らかい感じはかなり無くなったけど、改めて可愛くなった。というよりは、この映画のマジックなんだろうか。森山未來演じる幸世のキャラ視点に没入できる人にとっては本当に長澤まさみ演じるみゆきちゃんにゾッコンだろう。あの水飲ませてくれるシーンとか、「やだ、かっこイイじゃん!」とか。





で、肝心のストーリーや演出ですが…
これぞまさにtwitterドラマじゃないか!と驚愕しました。twitterドラマって確か上野樹里と瑛太が主演でそういうドラマやってましたが、(TBSの「素直になれなくて」、ですね。)あれは脚本の問題なのか、全然twitterがtwitterとして機能していませんでした。
twitterのような呟きサービスの特徴をとらえきれておらず、まったくもって、メーリングリストやmixiくらいのレベルの使われ方でした。途中からTwitter関係なくなってたし。

モテキのtwitterの活用のされ方は脚本家がしっかりとtwitterのことを理解したうえでの、そして、かなりのヘビーユーザーでなければ考え付かない秀逸な流れになっていました。

特に森山未來演じる幸世が「ちょーさびしい」と長澤まさみ演じるみゆきちゃんのすぐ隣で呟いて、長澤まさみがその1分前の呟きに反応して、「なんでさびしーなんて言ってるの?」と直接幸世に話かけるシーンなんて、twitterによって
内心の吐露とかそういう結構難しいことを一足飛びにやらせていて、うおーってなりました。あの描写はなかなかに、イマドキでしかあり得ないわけで。こういう映画はだからこそ、今観るのがいいんでしょうね。後から観るとTwitterとかも廃れてるかもしれないし、その頃にはきっと意味がわかんなくなってるかもしれないし。

っていうか、このほかにもtwitterの使われ方がすごいてんこ盛りでした。
・パスワードバレてて社内のみんな、DMのやりとり見てた、とか、
・twitterでやりとり盛り上がって、相手の性別勘違いしてて会ったら超かわいかったとか、
・2人のtweetを時系列で並べると会っていることがわかる、とか。
・同じようにB'zについてのツイートをしていたので、二人でカラオケに行って盛り上がる、とか。
・仕事の面接でTwitterアカウントを速攻チェックされてフォロワーが少ないことやTENGAのヘビーユーザーであることがバレる、とか。

Twitterがここまで、生活や恋愛や仕事に影響を与えてることを映画で描いたのがすごいなあ、と思います。すごい今の時代を鋭く切り取ってる。

あと、感じたこととして、東京都下でこういったオシャレーな生活をしてる人らがくっついたり離れたりしてるのって結構あるんだろーなー、とか、
特に音楽系Webニュースの記者なんてのはそれほど、やってる人は多くないでしょうし、シャレてるよなー、だなんて思うわけです。それにしても、本名ツイートでTENGAの感想とか、凄過ぎるけど…苦笑。そんな人、面接に来ても普通不合格なんだけど…

森山未來は本当にはっちゃけてて素晴らしかったですね。ここまで自分を捨てて演じることが出来るなんて…と。彼の身体能力の高さも意外でした。あそこまで飛んだり、跳ねたり出来るものなのか、と。Perfumeのシーンは完全に500日のサマーをリスペクトしたシーンということは監督も認めていて、ドラマでも使われた演出だそうですが、まさかのPerfume本人出演、というのが豪華でイイですよね。爆笑シーンでした。森山未來のダンスがあまりに完璧過ぎて…笑。





あと、彼のキャラ設定がよかったですね。それにしても、サブカル系草食男子って言ってもあそこまでサブカルトーク出来るとはね。

そういう意味ではセカチューの頃とはあまりにも変わってしまったな、とも思いましたが笑。長澤まさみとは久方ぶりのダブル主演なのですが、二人とも変わったなーと。大人になるってこういうことなんだな、とも思いますが、まさかこういう形での共演でそれを感じさせるとはね。映画としては断然モテキ支持ですが…!

長澤まさみはこれまた、最近微妙だなーと思っていたところにこの映画、というのがやられました。ここまで捨て身になれるとは成長したのね、と。結構キスシーンも多かったし、胸触られたり、とか。ほんとの濡れ場はあまりありませんでしたが、そんなことを感じさせない素晴らしさでした。これくらいはっちゃけてる方が彼女の今のイメージには合いますね。「幸世くんじゃ、私、成長できない」のシーンは爆笑でした。あー、確かに、と。それだけに最後のシーンを観ることで、みゆきちゃんがミュージシャンと不倫関係にあって、実はすごく無理してた、ってのもわかるし、人間、身の丈に合った相手に落ち着くのだなー、と思わされた次第。





真木ようこの出番があまり多くなく、脇役だったのが残念でしたね。彼女がどう、物語に絡んでくるのかは見ものだったのですが…
仲里依紗もあまり出番が多くなく、そこもやや残念。仲里依紗って結構ああいう子持ちのお水の役、ハマるんだなー。ゼブラーマン2の時にも思いましたが、あの派手派手メイクが結構ハマるのだな、と。





あとは麻生久美子の重ーいキャラというのは中々に面白かったですね。ああ!こういう役柄も出来るんだ、と。ちょっと前なら深津絵里あたりがやってそうな役柄なわけですが、これがまたとてもよかった。一人カラオケに興じるところとか、竹内まりややB'zを歌うシーン、そして、やはり歌はかなり上手だったりして。
タックルかけて、泣きながらごめんねーとか言ってるのがなかなか…あれは重い。わざとらしい重さなのですが、そこで森山未來に「っつーか、重い!」って言わせるのが絶妙ですよね。そこから更に重くなっていくのがまた面白い。
そして、あの場面では森山未來演じる幸世が結構ひどい男だな、とも思うわけですが。ただ、合わない、ということをハッキリと言うことは悪いことではないよな、とも思います。その少し前のシーンで、ジュディマリのLOVER SOULがいいタイミングで流れるわけですが、これがまたイイですね。「好き、大好き!特別に好き!
」って麻生久美子に言われたら誰だってクラクラするよなー。
後半のリリー・フランキー演じる社長と流れでヤっちゃって吉野家に行く流れはわかるっちゃ、わかるんですけど、ちょっと悲しかったですね。みんな、寂しいんだな、という、東京生活の物寂しさを端的にかつ、即物的に描いた名シーンだとは思いますが。



あとはこの映画はとても沢山のJ-POPが使われてて本人主演も多く、エンドロールまで見応えたっぷりなんですが、ここまで、CMやミュージッククリップ、カラオケの映像ちっくな演出というのも中々に面白い。流れる曲の年代は20代後半の彼らが聞いてるにはちょっとばかり古めのような気はします。バブル期に流行った曲も多く、案外と40代の人が観ても楽しめるとおもいます。

内容はアレですが、カップルで観にいくのもいいと思います。


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (8823)
2011-10-08 07:52:28
モテキ、おもしろかった!
久しぶりにもう1回みたいと思った映画。
個人的には麻生久美子の重さがツボにはまりました(笑)
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>8823くん (kiki)
2011-10-08 11:25:57
コメントありがとー!
ほんと、あの重さの演技、面白かったねー笑。
また観たいなーとほんと思います。
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Unknown (Unknown)
2011-10-19 02:56:23
ホントにモテキおもしろかった!映画見た私は40代主婦です。みゆきみたいな青春が送りたかったな~!!

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>40代主婦さん (kiki)
2011-10-19 23:55:27
コメントありがとうございます♪
ほんとに面白かったですね~また観たいです。

みゆきみたいな青春って確かに刺激的そうですね・・・笑
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そのまんまだろ (neconyan)
2013-12-17 16:45:35
よくできたもんで、Pだけいりゃ、大根いらねぇってはなしでしょう。Pに乾杯!!星3つです。
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