目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

キルビルvol.2 ★★

2004-12-31 18:42:56 | ★★
切れ味半減って感じですか?
監督はもちろんタランティーノ。主演も変わらずユマ・サーマン。実は尺が長くなりすぎたために二作に分けたというこの作品。vol.1のテンションは保たれていません!(断言しちゃいました)いや相変わらず脈絡もなく服部半蔵的な役回りで中国の仙人が登場するあたりの何でもありテンションは似ていますが…
ただ今回は前作と違いガンガン展開しません。割と落ち着いて復讐劇は進みます。正直vol.1のルーシーVSユマと料亭の戦いが一番派手でした。普通二作目を見に行く人は当然一作目を越えていることを期待します。(二作目が素晴らしい映画というのもなかなか少ないのですが)
しかしこの映画の場合は全て撮り終えた後に再構成したような構成のため一作のみで評価するのは気が引ける部分もありました。敢えて一作目と二作目でエピソードを時系列バラバラに配置することにより観客に対して伏線を張る構成なわけです。こういった観客に考えさせる構成は平凡な手腕では失敗することが非常に多いのですがタランティーノは見事に構成し、謎をいくつか残しながら二作をつなげています。
ただ映画一本のみでいろいろな要素を考慮すると一作目を観て熱狂した観客を二作目でも満足させるのはもはや義務と言えます。出来なきゃその映画は単品では平均点でも駄作、失敗作と言えます。残念ながら。
この作品、純粋に一本を評価するのも難しい「完全な続編」なのに前作でついたファンを振り落とします(笑)普通の作品に落ち着いてしまっています。正直もはやありふれた中国カンフーを見に来たわけではない観客はかなり多かったことと思います。
ただこの作品を敢えてこういう風に二作に分けたのは映画興行的には非常にウマイです。これぞ商売人!って感じです。音楽は相変わらず無国籍、ただ映像やアクションは特筆するところはほとんどありません。ストーリーの構成は巧みですが…。

キルビル Vol.1 ★★★★

2004-12-30 18:17:35 | ★★★★
監督はタランティーノ、主演ユマ・サーマン
ということでCMでガンガン流れる布袋のBGMと合わせてバリバリ話題になったこの作品。賛否両論ながらも一作目は内容も伴った快作(怪作?)になっています。アクション・エンターテインメントに徹した映画でツッコミ所を数え始めたらキリがありません。序盤はシリアスムードかと思いきや、舞台を日本に移すあたりから爆笑必至です。これがまた大まじめに服部半蔵とか言うから笑っていいのか悪いのやら…(ここは笑いとばすシーンですね)慣れない日本語を話すルーシー・リューやユマ・サーマンには途中苦笑も出そうです。日本語難しいのに頑張ってますよね?(絶対吹き替えで観てはダメな映画です。
飛行機の飛ぶ高さとか料亭とか刀持ち込みとか突っ込む部分を気にし始めたら多分負けです(笑)
海外の人に日本が変に誤解されるのが嫌な人は嫌いそうな映画ですがまあ大丈夫です、パールハーバーに比べたら全然アリです。娯楽ですから。
そんな細部に比べるとストーリーは単純明快、娘を殺され自身も生死の淵にたたされたユマ演じる女殺し屋が復讐のために刀を取る、復讐劇です。国籍がやや不明気味の音楽とアニメやらモノクロやら何でもアリの映像表現にワイヤーアクション。栗山千明演じる鉄球女子高生もかなりキテます。これは確かに好き嫌いありそうですが概ね期待通りに見せてくれます。
いい意味でも悪い意味でも大胆かつ大味なこの映画、あなたはどう評価しますか?

あずみ ★★

2004-12-29 13:38:53 | ★★
「あずみ2」鑑賞後、加筆修正。

 小学館「ビッグコミックスペリオール」連載の小山ゆうの人気コミックを原作にした、刺客として育てられた少女あずみが活躍するアクション時代劇。出演は上戸彩、オダギリジョー、岡本綾ほか。
監督は「あの」北村龍平監督。うーん、この人賛否両論の映画を撮らせたら日本一かも・・・!
この映画なかなかかっこいい映像。ただね、演技力のない若者が面を並べてしまったのでアクションだけそこそこ楽しめる映画になってしまいました。

 っていうか最大のミスキャストは上戸彩だと思いますねー。あんまりあずみという役柄がはまっているとは思えないです。アクションもねえ・・・正直あの細腕で大名を軽く斬り殺したら「どんな腕やねん!」と関西人ばりにつっこみたくなりました。リアリティが・・・。あずみというキャラクター、最強の刺客の気持ちなんか若い現代っ子にはちょっとわかんないだろうから、これでもまだよく頑張っているほうなのかもしれないけど・・・。

 オダギリジョーの美女丸はよかったです。ステキな悪役でした。目を見張りますね。あのキレっぷりはなかなか出来ないですよ。イケメン俳優で売っている彼がああいう役もするっていうのは、やっぱり実力派なんだな、と思わされますね。北村一輝、原田芳雄も存在感がすごいあります。若手は最初10人もいるけど印象に残る子が少ない!うーん、これってどうなんだろ・・・。一応、主人公は彼ら少年剣士なんだよな・・。ベテランを脇に配したのは正解だと思います。
 
 どうにも骨太アクションな効果音と出演者のキャシャな体がつりあってない感じがしました。アクションやるなら体作りからはじめないといけませんね・・・。日本人にアクションは撮れないのか・・・?少なくともハリウッド的手法をとれば成功には行き着けませんねえ・・。

 この映画は「時代劇を超えた時代劇」という触れ込みで宣伝されていました。時代劇を超えたか・・?というと、そうですね、映画ならこれくらいやってくれないと納得できないかもしれませんね・・・。時代劇大好きな私としてはもっと重みのあるアクションも見せてくれたらなあ、と思います。

 金子修介監督がメガホンを取った続編「あずみ2」は私の中では最低評価でした・・・。北村龍平監督の方がよかったようです・・・。この作品より更にひどい映画を作れるんだ、とちょっとびっくりしました。
確かにこの映画、今思い直すといい部分もあります。前述のアクションですが無意味に200人斬りのシーン(なんで昼間に乗り込むのか・・・)では火薬使ったり、オープンセットをガンガン壊したり、血しぶきもびゅんびゅん飛んでます。美女丸なんか首廻ってるし・・・。そういった演出も含め「最強の刺客」という部分を表現しようという多大な労力、努力は見て取れます。ここはもっと大きく評価するべきでした。「2」に比べるとこの映画、かなり面白く見えるんですよね。「3」もきっと作られるでしょうから、そのときはぜひ北村監督に再びメガホンを取ってもらいたいですね。

 

千と千尋の神隠し ★★★

2004-12-28 13:06:50 | ★★★
ええと、ネタに困っているわけではないのですが(いや、新作は見に行けてないですが・・)ジブリ連投です。この作品もついこの間テレビで放映していましたね。
少女千尋が神隠しに遭ってしまい豚にされてしまった両親を助けるために神々の世界の油屋という風呂屋で働く、という筋書きなんですが・・・・。
はっきり言って肩透かしなんですよねー。映画好きな人たちでも評価は真っ二つに分かれていると思うんですよね。ストーリーだけを追ってしまうとこの映画ではラストに盛り上がりを持ってきていないために肩透かしを食らってしまうんですよね。私もその中の一人でした。しかし、世界観を追っていけばこの映画に登場するキャラクターやセリフには深みも感じられてとても楽しいんです。私は最初劇場で観たとき首を傾げながら劇場を後にしましたが、あとでDVDやテレビで見ているとようやく面白さを理解できるようになりました。もう、これは映画の見方の問題なのかなあ、なんて思います・・。
映像も音楽も最高です。「ハウル~」では更に発達した技術を見せたジブリ映画でしたが今見てもこの作品の映像表現は素晴らしいものがありました。海のシーンとか本当にきれいで叙情的ですらありますよね。ただ、場面場面では盛り上がるし「どうなるんだろう?」って観客を惹きつけてくれるんですがその後の展開が・・・。あと声優の問題もありますね。私は以前「サンダーバード」でもコメントしましたが声優はちゃんとしたプロを使ってほしい派なんでこの映画でもあんまり俳優には声優をして欲しくないというのがスタンスです。(ただ中には成功している例もあるにはありますが)ので、あんまりこういった傾向が続くのはどうかと思います。
しかし、普通に楽しめる映画なんですよ。子どもに見せるならその辺の劣悪バトルアニメよりもジブリアニメを見せるべきですね。美しい世界観はきっと少年少女の心にいつまでも残ることでしょう。

天空の城ラピュタ ★★★★★

2004-12-27 12:39:14 | ★★★★★
宮崎駿原作・脚本・監督作品。
先日テレビで放映されていたのでレビューしたいと思います。CMはさみながらでも名作は名作ですね(笑)
空から降ってきた少女シータと、彼女を助けた見習い機械工のパズーが繰り広げる、空中の浮島ラピュタをめぐる傑作ファンタジー・アドベンチャー・アニメ。
ということですが、この映画は宮崎映画の旨味がふんだんに盛り込まれた宮崎駿監督の最高傑作ではないでしょうか。
1986年の映画ということですが、もうありえないですよね、この映画をリアルタイムで劇場で見たかったです。
それくらいこの映画は名作です。
キャラクターも魅力あふれるキャラが多く、海賊の船長ドーラは最高にかっこいいです。
まあ、批判的な目で見ると「そんなうまいこと話がいくかい!」っていうくらい間延びもなくとんとん拍子に話が進みますが、そこはエンターテインメントに徹したと観れば十分気になりません。
音楽も美しいですし、作画がいい仕事をしています。
最近のアニメは絵がひどいですからね・・・見習ってほしいものです。(まあ、予算の都合もあるでしょうが・・・)
今見ても十分に美しい背景、そして生き生きと動くキャラクターたち。
ジブリ映画には共通してこの点は評価できます。メッセージ性も自然と物語終盤にさらりと見せるあたりこの頃の宮崎監督はノリに乗っていたといえるでしょう。
個人的にはこんな映画をもう一度この監督には撮ってほしいのですが・・・。

追記
この記事を書いてからなんと、18年が経ちました。2022年の私が2004年の大学生だった頃の記事に加筆しています。
当時の自分の筆致を読むと若いなあ、と感じるし、これで批評を書こうというのだから野心的な時代だったなあとも思います。
当時はまだブログを書いている人がそこまで多くありませんでしたし、FBもできたばかりで、日本には進出していなかったし、Twitterも世の中にはありませんでした。
2022年の今となっては様々な人がブログやNoteを書いていて多くの人の感想で溢れていて、自分の独自の視点での批評にどこまで価値があるのかな、とも思う日々です。
時間が経ち、あまりこのブログを更新することも無くなりましたが、映画は相変わらず好きなのでどういう映画を1年間で見たのかを記録しておくために時たま、このブログを自分でも更新したり開いたりしています。
18年も経つと人生観も変わりますし、人生自体が大きく二転三転しています。
1986年の天空の城のラピュタが放映された時、私はまだ3歳くらいでしたが、今はまだ3歳になる前の娘と6歳の娘と一緒にこないだ始めてこの映画を再見しました。
三鷹の森ジブリ美術館に行ったから、というのもあって、見なければと思ってアメリカで買っておいたBDを引っ張り出して観ることにしました。今やほとんどの映画は配信で見る時代ですが、それでもジブリはまだ日本ではDVDやBDでしか見られないのは不思議な感じはあります。日本テレビの権利の問題なのかもしれませんが。

娘たちはドキドキしながら、パズーとシータの冒険譚を観ていて結局最後まで寝ることもなく、しっかり彼らの冒険を彼女たちなりに一緒に追体験していました。
流石にロボット兵の再起動のところなどはかなり怖がっていましたが、それでもこのノンストップアドベンチャーを観て二人ともとても楽しんでいたし、一緒に見るつもりはなかった私まで結局最後まで観終わってしまいました。
18年前の私が書いている通り、改めて論じるまでもありませんが、すごいテンポの良い作品です。
実際にきちんと見ていると4日間くらいのお話なのですが、猛烈なスピードと勢いと準備の良さで話が進みます。シータもパズーも周りの大人もドーラもみんなが物分かりがよく、ほぼ迷いなく、即断即決するので、見ていてだれることが最初から最後まで一切ありません。それでいて、時に止め絵で雄大な天空の城を見せつけたり、炭鉱の谷を描き出したりして、見ている人たちの心に幻想的な風景の爪痕を確実に残していく作品と思います。ムスカの邪悪さの根源とは何なのか、18年前にはあまり思いもしませんでしたが、彼はどうして世界を支配したかったのだろうなあ、ともふと思ってしまうのでした。子供の頃見た時は私もなぜ、シータやパズーがドーラ一家と行動を共にしたのか、とかなかなか不思議に思っていました。子供にはピンと来なかったのかもしれません。ロシアがウクライナに侵攻している今見直すと、また、その辺りが不可思議な気持ちにもなります。
宮崎駿監督にはまたこういう作品を作ってほしいという気持ちは今も変わりませんが、年齢的にはきっと難しいのだろうなあ、とも思います。


★評価について

2004-12-26 15:32:40 | 映画とワタシ
この映画批評ブログをやっていて非常に悩むのが★評価です。この評価方法、意外と難しくてどうしてもうまく自分の中で★いくつって言い切れない映画があったりするんです。特に見終わってすぐだと映画の正しい自分の評価が出来ないんですよね。つい勢いで★を増やしたり減らしたり・・・。無難な★付けになっちゃってます。どの映画も★3つなわけなんですよね。みなさんへのオススメ度合いで★をつけています、が自分の中で感想や気持ちが変わってくるのも事実なんですよね・・。悩んでみたものの・・・結局後から評価を変更せざるを得ない状況にもなたりするのも事実です。
個人的には
★・・・・・駄作。2度と見たくない映画、途中で嫌悪感のあまり映画館を出たくなった映画、あまりにも作りがテキトー過ぎて唖然とした映画
★★・・・・惜しい作品。なんだか自分に届いてこなかった映画、後一歩で平均的にオススメできるのに・・・な映画、映画館で1800円払って見るには勿体無い映画
★★★・・・佳作。平均点的な映画、可もなく不可もなく普通に映画館でも見られる映画、人によっては面白くないかもしれない映画
★★★★・・良作。平均点以上の映画、誰が見てもある程度満足できる映画、私個人は非常に面白いと思う映画
★★★★★・名作。見ないと損しているといえるレベルの映画。私は感動のあまり・・・・、みたいな映画

という評価なんです。あんまり★5つや1つは連発しないようにはしているつもりです・・・。

ターミナル ★★★★

2004-12-26 12:34:41 | ★★★★
監督:スティーブン・スピルバーグ  主演:トム・ハンクス キャサリン・ゼタ・ジョーンズ

 観てきました。いやーよかったです。トム・ハンクスが再びやってくれています。この映画、アメリカの空港を舞台として展開するのですが母国がクーデターにより事実上消滅したために祖国に帰ることもニューヨークに入ることも出来ないロシア系の男性をトム・ハンクスが名演。彼と空港の人々の心温まる交流が見事に描かれています。9ヶ月以上、空港で暮らした男の奇跡に驚くこと間違いありません。個人的に気に入ったシーンは空港の人々がみんな彼に惹かれていくシーンですかね。人って不思議です。

 笑いももちろん描かれていて要所要所にかなり笑えるポイントも。食事のシーンは爆笑してしまいました。あんなに劇場で笑ったのは初めてですねー、そういえばヒューマンドラマはあんまり見ない方なのですよ、私・・・。ま、とにもかくにも空港のセットをまるごと作ったというそのセットは文句のつけようがありませんし、そこに多数配置されたエキストラなどのことも考えるとすごい映画だな・・・と思わされてしまいます。セットとは思えないです。どう見ても本物ですが・・・。
 キャサリン・ゼタ・ジョーンズもいい味出してますし。脇役もみんなわかりやすいキャラで見事に時間内に描ききっています。お見事!
 個人的には主人公の恋の話をもう少しして欲しかったような気もしますが、そこまでいくと逆に嘘っぽくなるかなあ、とも思うのでこれでよかったのかもしれません。基本的にフィクションをうまくリアルに描くコツはその大嘘の部分以外を徹底的に現実に近づけることなわけですからこの点はこれでよかったと思います。もともとの題材もヒューマンドラマに焦点を当てているわけですから。
 音楽などの要素も素晴らしかったです。いやあ、満足です。ただ、展開で途中間延びしてしまったため個人的にはあと一歩でした・・・。そう、なんだかあと一歩なんです。泣けるし笑えるし文句のつけようもないんですけど。優等生って感じなんですけどそれ以上でもそれ以下でもない。

 追記しておきます。ラスト辺りの展開は見てきた人にとっては賛否両論でしょうが実は私もちょっと残念。父親とジャズ、そして主人公との関係があまり重いものに思えないのですよね。そこがあと一押しだな、と感じた理由かもしれません・・・。

ヴァン・ヘルシング ★★★

2004-12-25 12:19:39 | ★★★
監督:スティーヴン・ソマーズ 主演:ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセール

ということで今回はドラキュラのライバルとして描かれているヴァン・ヘルシングの登場です。やっぱりワタシはフィクションが好きなんだなあ・・・。ヴァン・ヘルシングは銀の矢を高速で打ち出すボウガンや回転する手裏剣みたいな飛び道具や銀の杭、など万能武器を装備して怪物と対決していきます。
で、個人的に思うのですがヒュー・ジャックマン、アタリ役ではないでしょうか?X-MENのウルヴァリンよりも断然ヴァン・ヘルシングの方がしっくり来ました。アクションもさることながら、なんというかこの飄々としたところがね。ホラーファンには嬉しい展開。ジキル博士とハイド氏、ドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男などホラーに登場するキャラがみんな出てきて物語を盛り上げます。個人的には冒頭のアクションが好き。ラスト付近はもっとヴァン・ヘルシングの武器を多用して欲しかったなあ、あんなステキな装備なのに・・・。あとCG多用にもがっかり。せっかくヒュー・ジャックマンなのに!!!
惜しむらくは監督の力不足なのか、キャラ出しすぎたのか、それとも展開を急にしすぎたのか、キャラクターの作りこみが甘い気がします・・。ヴァン・ヘルシングのキャラはもっと描きこめたと思うんですが・・。なんだか浅いキャラになってしまった。もっと突っ込んでほしかったなあ。続編につなげるつもり満々なのでしょうか?続編があるならぜひとも監督とかは変えて欲しいなあ。アクション、CG、展開の早いストーリー、魅力的なキャラクターなどおいしい点がいっぱいあっただけにちょっと勿体無いかな、と思いました。

マッハ! ★★★★

2004-12-24 18:46:49 | ★★★★
主演:トニー・ジャー  監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ

ってことであんまりトニー・ジャーという俳優自体を知らなかったんですがこの作品が俳優デビュー作らしいです。子どもの頃からジャッキー・チェンに憧れて毎日修行に励んだらしく彼の肉体は完成されていますね。ストーリーは至って簡単。故郷の村の宝物、仏像を取り戻すべく奔走するお話。行く先々で戦いなどの見所が用意されているアクション映画です。この映画、公開に先立ち、公約を掲げてたみたいでその公約というのが

1.CGを使いません
2.死んでもワイヤーは使いません、絶対に
3.スタントマンは使いません
4.早回しを使いません
5.ムエタイで戦います

えーほんとかよーとか思っていましたが・・・
観た感想は「すげえ・・・・」ってことで開いた口もふさがらないような生身のアクションがてんこもり。とにかくトニー・ジャーのムエタイアクションが素晴らしい。(ムエタイ以外もね)戦い以外にもその身軽な体を生かした様々なシーンがあるのでそこは映画を観てもらうとして・・・。ヒジ、ひざを使った本気の格闘は見ていて自分が殴られたわけではないくせにところどころ「痛い!」と思ってしまいました汗。実は私アクション映画を観るのは向いていないのかも・・・・。もうとにかくトニー・ジャーのための映画でしたね。最近衰えてきた感のあるジャッキー・チェンと比べても遜色はないですね。(まあ、まだ見せ方はジャッキーの方が上ですけど純粋な格闘の見ごたえでは軍配はトニーに上がりそうです・・)
ストーリーや俳優の演技、カメラワーク、音楽、映像の質、これらは正直大したことはありません。しかし、それでもトニー・ジャーのその動きに私は★4つを進呈したいと思います。(上記の要素が完璧なら間違いなく最強格闘技映画の称号を得られたでしょう・・・!!)やはり気になるところがあったので減点★ひとつです。場面によってところどころダレるところがあったのでそこだけ残念・・・。いや、でもいい映画です!トニー・ジャーの次回作に大いに期待!!

映画のハナシ

2004-12-23 15:44:58 | 映画とワタシ
今回は自分と映画の話をしたいと思います。
私が最初に劇場で観たと記憶しているのはドラえもんです。一体、何の話だったか正確に思い出せませんがパラレル西遊記だった気がします。それからはたまにそういった子供向けアニメ映画を観ていました。母に連れられて見に行っていました。
その後、父と暮らし始めてからは映画館に足を運ばなくなりました。父はあの空気が嫌いらしいのです。暗いところが嫌いみたいで。その代わりにレンタルビデオに連れていってもらうようになりました。その頃も基本はアニメでしたが、父がB級SF映画や戦争映画を好きな関係でよくそういう映画も観ていました。
映画館に再び足を運んだのは中学に入ってからでした。しかし年に数回行けばいい方でした。田舎だから映画館も電車で一時間くらいかかる都市部に出ていかなければいけませんでした。しかも友達と見に行くわけですが映画のセレクトも最低でした。つまらない映画ばかり観たような気がします。
高校でもそう状況は変わらず…部活も忙しくてビデオを借りる暇もなく一番映画からは遠ざかっていたように思います。
大学に入って、下宿先の一階にテナントでレンタルビデオ店があったために映画の本数はちょっと増えました。部屋から30秒でビデオを借りに行けるというのはステキでした。
しかしビデオ屋は不況の煽りを受けて潰れました。残念に思いましたが何故かこのころから狂ったように映画館に足を運んだ気がします。駄作から名作まで分け隔てなく作品を観ましたね。
そして今では私にとって映画館は心のオアシスとなっています。正直、駄作だろうが名作だろうが関係なく映画とその空間を楽しんでいます。空いているシネコンも見つけたし、潰れるまでは快適な映画生活が送れそうです。映画館の雰囲気、静けさ、暗さ、新しいシネコンならその匂い。ポップコーンとジュース。恋人いても映画はたいてい一人で観ます。ちなみに今はレンタルはTSUTAYAを利用しています。ちょっと遠いですがね…。