目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT ★★★

2007-01-25 00:57:28 | ★★★
度肝を抜かれるいわゆる
B級映画でした。


あらすじにはまったく意味がなく、
ただひたすらレースシーンや車のデザイン、
機能美に惚れ惚れする映画。

ドリフトの映像やレースシーン、
数々の日本のスポーツカーが爆走する
映像は一見の価値あり。
ただストーリーに主眼を置いて
映画を観るとつっこみどころが多すぎて
笑えます。


ちなみに私はB級映画が大好きです。

車好きとB級好きには★5つでオススメです!

007/カジノ・ロワイヤル ★★★

2007-01-25 00:51:51 | ★★★
冒頭の追いかけっこのシーンが一番
笑えます。そして完成度も非常に高い。

肉体派ボンド、予告編のときはかなり違和感感じていたのに
見終わったら結構楽しんでいる自分がいました。

007の世界って何でもありなんだけど、
今回はその「なんでもあり」感をアクションよりは
あらすじに活かして、主人公の人間らしい部分などを描くことで従来のシリーズのマンネリを打破した感はあります。

このまま同じ配役でシリーズ化するならば、
マンネリにならないように気をつけてほしいものです。

武士の一分 ★★★★

2007-01-25 00:50:42 | ★★★★
ちょっと以前に一人で鑑賞しました。
映画としての完成度は高く、
原作小説よりも(原作は数十ページの短編)
濃度が濃くなっており、主人公と妻と
その使用人のつつましやかな生活の
描かれ方はとても好感が持てます。

キムタクは違和感なく役柄を演じきり、
それ以上に周囲を固める俳優が
皆いい仕事をしていた印象を受けました。

盲目の侍が辿る不幸と最後に訪れる
結末はとても穏やかで
見ごたえあります。

好きだ、 ★★★★★

2007-01-25 00:48:43 | ★★★★★
DVDで鑑賞しました。
前半の河原のシーンは白眉。
静かさとか役者の魅力が引き出されていて
とても暖かい気持ちに。
ギターの音のリフレインと河原の景色が
「あの頃」のすべてだった、という「青春」が
見事に描かれています。

後半の配役はグッド。
二人の気持ちの変遷や大人になったことで
多弁になった二人の描かれ方は
とても見ていて胸にくるものがありました。
よい映画だと思います。

宮崎あおい→永作博美
瑛太→西島秀俊
の変遷がかなり自然で素晴らしい。
こういう説得力のあるキャスティングって
すごい大事だと思います。

終盤の展開はやや強引ではありますが、
それを補って有り余るエンドロールの
素敵な映像に心が温かくなること
間違いない映画だと思います。


愛の流刑地 ★★★

2007-01-25 00:39:16 | ★★★
トヨエツと寺島しのぶの不倫モノといえば
「失楽園」みたいな映画を想像すると
おもうかもしれませんが、まさにそんな感じ。

一人で映画館で観るには勇気の要る作品でした。
というか、誰かと見に行くにしても
見に行く相手がいるかどうかは大変怪しい。

冒頭のシーンでちょっと恥ずかしくなって
しまった私はこの類のR-15指定の映画を劇場で観たことがなかったからなわけですが。

映画としては倒叙型ではあるものの、
ミステリーでもなく、サスペンスでもなく
不倫の道の末路を切々と描いている作品。

トヨエツのセリフや立ち振る舞い
はとても印象深く、
陳腐になりそうなこの手の映画をやや
味わい深いものに醸成している。

また、寺島しのぶの脱ぎっぷりもすさまじく
開始2分で肢体を晒し、この映画の方向性を
強く印象付けている。言いようのない
切羽詰った雰囲気もさすがの一言。

脇を固める俳優陣がかなり癖の強い豪華な役者が
多いため、むしろ脇役が出てくることで
現実に引き戻されるような映画。
もっと無名の実力派を多数起用したほうが
よかったのではなかろうか。

エンドロールの平井堅は個人的には
かなり映画にはまっていてグッドです。

映画としてはそこそこに楽しめた。
ある意味純愛を歌う映画よりも
これくらい男女の機微をあれこれ
描いた映画のほうが面白いのかもしれません。

それでもボクはやってない ★★★★★

2007-01-25 00:20:33 | ★★★★★
法学部出身としては非常に興味深い
作品でした。「Shall we Dance?」以来
映画を周防監督が撮っていないことにも
驚きですが、下がらぬクオリティには
さらに驚きですね。

主人公演じる加瀬亮さんの演技は観る人の
想像力を掻き立てる素晴らしい演技。
感情移入の余地を残してまさに自然体の演技。
見事に作品に溶け込んでいました。

脇を固める役者はその分豪華。
役所さんや瀬戸さん、小日向さんなど
芸達者な、そして顔の売れている役者さんも
揃えて一般の方にもしっかりとアピール。

とにかく、最初から最後まで主人公にとって
厳しい状況が連続して描かれますが
意外にも鑑賞後の感覚は晴れやか。

かといって、物語物語した作品ではなく、
綿密な取材と現実を真摯に描こうとしている
監督の方向性によって最後にかなり
「はっ」とさせられます。

この映画はかなり日本における痴漢冤罪の
恐ろしさをはっきりと描いています。
監督の言いたいことはしっかりと役者に
言わせているので色んなマメ知識が
身につくようになってたりもします。

そして、法律で裁かれることの意味、
裁くことの意味、社会における司法の意味など
問われるべき問題を強く提起している作品です。

この作品を見ることで社会に横たわる
痴漢冤罪の現実のみならず、司法の限界や
被害者と加害者のマスコミがあまり触れない
関係について興味を持つ人が増えたらいいな、と
勝手に思ってます。

日本においてこれだけ社会派の作品を
エンターテインメントも意識して
作劇されたこの作品に拍手喝さいです。

個人的にはもっと派手でドラマチックな映画の
方がすきですが、もっと色んな人がこの映画を
観るべきだと考えて★は5つ!