けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

中国との付き合い方を考える

2011-12-26 21:43:51 | 政治
急なキム・ジョンイル氏の死だったが、喪に服するということもあり、一見落ち着いた状況の現状だろう。日米韓のどこを見ても、強硬な態度を取って、事態の打開を図ろうという雰囲気がないので、1年程度はこのままの状況で推移していきそうな雰囲気が漂う。北の核開発は時間との勝負なのだから、事態が安定化したと安心していてはいけないのだが・・・。

さて、今日はその隣の中国との付き合い方を考えてみうようと思う。

先日、韓国の海洋警察の隊員が不法操業の中国漁船の船長に殺害されたが、当の中国はその当日は遺憾の意すら示さず、翌日になってやっと遺憾の意を示した。しかし、自国民に非があると認めた謝罪ではなく、「両国関係が拗れないようにしなければならない」的なニュアンスで、むしろ韓国を諌めるような雰囲気すらあった。中国のマスコミも、完全に韓国悪玉論を張り、「警察官の使用した武器のせいで死亡したとの説がある」と、韓国陰謀説をアピールしていた。多分、尖閣問題を経験した日本人は、こんなことでは驚きはしないだろうが、「またか・・・」という気持ちは強い。

ちょっと前も、中国内で、車にひかれた少女を見て見ぬふりして放置した人々の映像が流れ、世も末だと誰もが目を被った。有毒な物質を工場から川や海に垂れ流し、国家の威信をかけた新幹線の橋脚にはゴミを混ぜて強度もクソもない状態で平気で建設し、イザ鉄道事故が起きたら橋脚から落ちた車両を生存者の有無を十分に確認する前に重機で叩き潰し土中に埋めてしまう。

多分、例をあげ続けたらそれだけでページが尽きてしまうほど、この国の国民の多くが倫理観を持たず、自分さえ良ければ良いと信じている。この国には「愛国無罪」という言葉があり、(本来は反権力的な意味で使われた言葉であるが)今では権力側が自分達に好都合なことを「何でもあり」と正当化するための道具に使っている。

この様に書きながら、何故か何処かで見たような記憶がよみがえる。そう、意外に身近にある、それは「モンスターペアレント」である。両者の共通点は、「自分さえ良ければよい」「言った者勝ち」「権利は主張するが義務は知らない」といったところだろうか?学校の先生方は、昔と違い今は生徒の父兄が教職を「聖職」とは思って尊敬してくれないし、体罰も含めてちょっとした落ち度をマスコミも叩きまくるので、疑心暗鬼状態でついつい受身にまわってしまう。それを見透かしたように、モンスターペアレントは吠えまくり、気が付けば好き放題状態である。

この様なモンスターペアレント的な人々を相手にするにはどうすれば良いのか?答えは簡単ではないが、少なくとも言えることは、「言うべきことをきっちり言うこと」が基本中の基本である。さらには、1対1の関係ではどちらの主張に分があるかを測りかねるため、第3者を巻き込んで外堀を埋めるようにして自らの正当性の裏づけを示さなければいけない。多分、モンスターペアレントは地域の教育委員会などに早々にクレームをつけ、教育委員会側に学校側が如何に酷いかを刷り込む戦略をとるのであろう。モンスターペアレント側に教育委員会が付いてしまったら学校側には勝ち目がない。だからPTAなどを巻き込むなどして、早い段階から学校側が孤立しない環境を確立しなければならない。

尖閣問題を例に引けば、温家宝首相は国連総会に出席するためのニューヨークを訪問中に、世界に対して日本の不当性を発信し、何も知らない人までを巻き込んで流れを作ろうとした。しかし、日本政府側は、下手なことをして中国を刺激したくないと考え、指をくわえて見ていたために、ビデオ映像という決定的な武器(証拠)があるにもかかわらず、完全に主導権を奪われてしまった。結果論的には、あまりの中国の非道さが目にあまり、特に領土問題で中国に対する不満がくすぶるアジアの国を中心に対中国への共闘の必要性を植えつけたために、日本政府の意図とは関係なしに対中国包囲網が出来上がってしまった。結果的には良いのかもしれないが、それを意図的に行うのが政治力である。

話を戻して韓国の海洋警察官の殺害に関しては、韓国は中国に対して対抗意識を示すよりも、中国の非道さをひたすら世界に訴えた方が良いのだろう。多分、中国沿岸の公害で汚染された地域ではまともな魚が取れないだろうから、中国の漁師が水産資源が豊富な外国の領海内に進出して違法操業せざるを得ないのは止められない。中国政府も漁師の反発を恐れるから、違法操業を強く取り締まることが出来ない。中国政府は話をうやむやにして、何とか今を取り繕うことしか考えていないのだろうから、今後、同様のことが起きるのは目に見えている。うがった見方をすれば中国は、中国の漁師が必ずしも悪いと言い切れない状況で韓国の海洋警察が中国民を死に至らしめる事故が起きるのを待って、反撃に出ようと考えているのかも知れない。したたかな国を相手にするならば、事が起きる前から今回の他山の石を教訓にして、周到な戦略を練っておかなければならない。

本来ならば、韓国は対中国、対北朝鮮を意識すれば、日本は強力なパートナーとなるべきはずである。しかし現実には、慰安婦問題や竹島問題などで反日感情を煽るなど、パートナーを意識した行動をとっていない。これは、彼らにとっては日本は政治的利用価値が低いと感じているからなのであろう。細かなところで日本のプレゼンスを高めることで、パートナーとしての重要性を認識させ、その結果が無用なトラブル(慰安婦問題など)を抑え込む抑止力となることが理想的である。

さて、話を少し戻して、本当に困ってしまうのは彼らの「倫理観」のなさである。悪いことを平気でして、咎められても開き直って相手を攻め立てる。おまけに経済力と日本の10倍以上の人口(さらには軍事力も)を背景にして、変な優越感をもっているのであるからタチが悪い。
あくまでも直感的な予想であるが、ここまで来た国は遅かれ早かれ何処かで破綻して、崩壊するのを避けられないのであろう。元々は、一部の権力者が労働者から富を搾取するのを「労働者よ、連帯せよ!」を合言葉にして革命を成し遂げた共産主義の思想を目指していたのに対し、現在の中国は、富が一部の権力者に集中し、不正や汚職で貧富の差がさらに拡大する状況である。自己矛盾も甚だしいが現状を是正することはもはや不可能だろう。一方で、労働者の意識は徐々に高まり、彼らが賃上げ要求をしたら、ガス抜きのために賃上げは避けられない。安価な労働力を武器に世界を席巻した中国経済も、この様になればもはや今までの様な成長を続けることは出来ない。不景気になれば、これまでギリギリのところで押さえ込んでいた民衆が暴発する可能性が急激に高まる。「アラブの春」であれば、一部の権力者を追い払い、新しい政権を樹立すれば希望の光が見えて来る。しかし、今の中国は中国全土に汚職や不正が蔓延しているので、革命が起きるときには中央政府に対する闘争だけではなく、全国土中の政府機関や民間の富裕層も攻撃の対象になるかも知れない。革命という大義名分よりも、短絡的な略奪による利益の方が優先されるかも知れない。殆ど無政府状態の内乱が長々と続くことになるのであろう。

アメリカであれば、この様なシナリオに対しても対策を練るのであろうが、日本政府はどの様に考えているのであろうか?あれだけの経済大国のこの様な崩壊は、そのインパクトで言えば過去の大恐慌など比較にならないかも知れない。米国も含めてアジア諸国による中国に対する包囲網の形成は、ひょっとしたらモンスターペアレントをたしなめる効果があり、結果的に中国の崩壊をソフトランディングさせるのに思わぬところで役に立つのかも知れない。

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