けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

朝鮮半島の南北統一のシナリオと「核」問題

2014-11-15 19:49:37 | 政治
興味深い記事があった。

アゴラ 2014年11月14日山田高明「『統一韓国の核武装』という悪夢

私も1年以上前のブログ、「今のうちから北朝鮮崩壊後の朝鮮半島非核化プログラムを日米韓で合意せよ!」で触れていたが、朝鮮半島統一時にどさくさに紛れて韓国は必ず北朝鮮の核を手に入れようとするであろうリスクを真面目に考えなければならない。今現在では、北朝鮮との戦争において在日米軍は命綱だから、韓国に弱みがあるうちに今の内から雁字搦めの約束を日米韓で結んでおくべきだという考えを示した。この山田高明氏の記事では、実は大部分を「誅韓論」という本の引用で構成しているのだが、そのポイントとなる部分を適切に紹介している。その中心であるのは、何故、韓国が日本を核攻撃しうるか(ないしは核を背景に日本を恫喝し得るか)についての7つの理由である。要約すると以下のようになる。

(1) 韓国は日本に対する復讐心が本質的にあり、核攻撃はその心の解放に繋がる。
(2)日本を仮想敵とする中韓同盟が築かれつつあるが、強い味方を得れば攻撃のハードルは下がる
(3)南北統一で韓国経済は危機的になるが、人心の不満を逸らすには好都合
(4)新羅の時代より何度も日本を侵略した実績がある
(5)韓国は既に日本に非正規戦(嘘八百で日本を国際的に陥れる謀略)を仕掛けている実績がある
(6)韓国は現在、日本を想定した軍備増強をしている事実がある
(7)統一後には核を手に入れることが可能

この本の主張は(確認はしていないが文脈から)、この様な理由があるから韓国を「相手にするな」と無視するのではなく、積極的に天誅を与えろということのようだが、そこまでは山田氏は賛同していない。山田氏の主張は、韓国国内にも本当に限られているが、僅かながらに良識のある人がいるのは事実なので、その様な人々が韓国人の目を覚まさせることに期待するとのこと。現実的には誰もが不可能と考える様な内容で、何とも祈るような気持である。
さて、この説明は非常に説得力があり、つまり韓国はどさくさに紛れて本気で核を手に入れようとするであろう、その背景となる部分を説明している。しかし、私は最終的にはその様に核を手に入れる可能性は低いと思っている。勿論、(例えば1%であるとして)その1%という確率は低いだろうが、韓国が核を手にするリスクが1%と言うのであれば、それは無視できるような確率ではない。だから、この1%を0.0001%ぐらいに出来るように手を打てと言っているのである。

ところで、この様に韓国が核を手にしようとしたとき、上記の記事では「国際世論が韓国に制裁を加えることは期待できない(何故なら、西側諸国に制裁を下すことはないだろうから・・・)としているが、何も国際世論が制裁に同調する必要などはない。中国は韓国が核を持つことを絶対に許さないから、韓国が核を持とうとした瞬間に韓国に経済制裁を発動するだろう。それは世界の歩調を待つまでもなく、間髪入れずに中国政府は制裁を発動するはずである。元々、北朝鮮の貧しい地域を併合して、国家全体の経済力が落ち込んでいる所だから、そこで中国との貿易が断ち切られたら韓国は生きてはいけない。だから常識的な政権が国を司っていれば、中国の意向を無視して韓国が暴走する可能性は低い。しかし、韓国というのは論理的な常識が通じない国だけに、何が起きるかは完全には予測できないのである。

そこで、素人ながらに南北統一がどの様に統一されるかを考えてみた。

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【シナリオ1】
北側が南を挑発する小競り合いが局地的に起き、その状況から北の(核を含む)ミサイル攻撃基地の動きが慌ただしくなったところをアメリカの偵察衛星が察知し、核を使われる前の先制攻撃として一気に北を叩き、その戦況を受けて北の兵士のモチベーションが一気に下がり、総崩れになったのを見て金正恩が中国に亡命し、韓国が圧勝のもとで南北統一を達成する。
【シナリオ2】
上述のように南北の小競り合いが起き、早い段階で金正恩がソウルなど韓国の主要都市をミサイル攻撃(核は必ずしも使用しない)を行い、韓国側に甚大な被害が生じた後でアメリカ軍が反撃し、双方に大きな被害が出ながらも、北が最終的に劣勢になって金正恩が中国に亡命し、韓国主導で南北統一を達成する。ただし、韓国の蒙る経済被害は莫大であり、戦争には勝利しながらも時の政権は国民の指示を失い、極右(又は極左)的な政権が取って代わる。
【シナリオ3】
南北がある程度自制しながら小規模な局地戦が続く。一気に戦局を決めるべく米軍は作戦行動を起こすが、それを察知した中国が北に援軍を送り、米中の激突の危険が高まる。しかし、米中の対話により全面戦争は回避され、中国が金正恩に亡命を促し、中国の息のかかった政治勢力が北朝鮮を支配する。この勢力と韓国が合意し、両者が50%/50%で企業の対等合併の様に南北統一が図られる。
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例えば、上記の様な3パターンを例とすれば、1の様に韓国圧勝の場合には、折角、韓国経済が打撃を受けずに統一を果たしたのに、無理をして核を手に入れて国内経済が破滅的な被害を受けたのでは割に合わない。同様に、中国との合意の上での統一であれば、中国の意向を無視して核を手にすることは有り得ない。しかし、シナリオ2の様に話が展開し、軍部などのクーデターが起きて政権が転覆すると、後先を見ずに何をするかは分からない。韓国経済は致命的な被害を受けるが、元々致命的な被害を受けているので、時の政権は言い逃れができる。この様なケースでは何が起きるか分からない。特に韓国国内の国民感情的には、疲弊しきった国家において唯一の希望の光が「核による日本の殲滅」であれば、今のこの苦しみに耐えて(どうせ、戦争で焼け野原になったのだから・・・)来る日に日本を占領して経済復活を成し遂げよう・・・というシナリオは、それなりに受け入れられるかも知れない。怖いのは、かの国でこの様な感情のままに国民が暴走する状態である。

ただ、シナリオ2ではアメリカ軍が戦争勝利に絶対的な貢献をしているので、軍事担当者レベルでも事前に繰り返し繰り返し「朝鮮半島の非核化」の約束をしていれば、仮にクーデターを起こした政権であっても、アメリカの反感を買いながら核を手にすることはできない。だからこそ、事前の固い約束が重要なのである。多分、かの国は「隙あらば」核を手に入れようと悪だくみをするはずである。その隙を如何にして防ぐのか、その課題にもう少し本気になった方が良いはずだ。

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