けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

少々物騒な話・・・(非核型攻撃ミサイルについて)

2012-01-28 23:59:52 | 政治
今日は、少々物騒な話をしてみる。その前の導入として、石原都知事の話題から入ろう。

最近、石原都知事の周りが騒がしい。橋下大阪市長と同様、決断力と実行力を共に備える二人のことだから、解散総選挙となれば落選が目に見えている議員ないしはそのような議員を派閥に抱える重鎮が、藁にもすがる思いで彼らにすがろうとしている。その筆頭は亀井静香氏で、自らが主導して新党結成を目指しているのに、全面に「石原新党」とぶっているのだから笑ってしまう。平沼赳夫氏も担ぎ、彼ならば郵政民営化のリセットに協力してくれるだろうとばかりに、必死で他人のフンドシ(しかも、二人分も借りて・・・)で相撲を取ろうとしている姿が笑える。しかし、その当の石原都知事は国を憂いる気持ちには同意しながらも、新党を結党して何をやるかよりも数に興味ある姿には冷淡で、結構、亀井氏を突き放して半分は相手にしていない。

まあ、そんな話はどうでもよいのであるが、その石原都知事が1月22日の産経新聞で面白いことを語っている。私はここで初めて聞いた言葉なのだが、コンベンショナル・ストライク・ミサイル(CSM、非核型攻撃ミサイル)という話題について語っている。少々物騒な話だが、この様な議論が日本には必要だと感じた。

この「非核型攻撃ミサイル」構想とは、例えば検索をかけると「時間破壊なき抑止力(アメリカの新抑止能力について 前編)」「非核攻撃ミサイル構想(アメリカの新抑止能力について 後編)」などのページがヒットする。私なりに理解した要点はこうである。

早い話、現在では戦争において「核のハードル」が高すぎて使い物にならない。核で相手を殲滅するにもその後の放射能汚染の問題もあり、戦後のその地域への駐留などを考えるととても使えない。世論的にも、広島・長崎に続き核兵器を利用することは米国の歴史にも深い影を落とすことになる。そこで、現在最も重要な軍事的な議論は「如何にして相手に核を打たせないか!」である。そのためには、相手が「核を打つ(発射する)ぞ!」という行動に出てから、実際に打つまでの間にその設備を破壊することである。そのためには、短時間で敵陣に到達でき、且つ、核以外の方法で施設を殲滅する方法が求められる。時間の短縮には、ICBMなどのように高度数百キロまで上昇するミサイルではなく、低空を飛行して目的地を叩くというのである。多分、この方法を議論する上で最も重要なのは仮想敵国までの距離であろうから、中国を想定するならば地政学的に日本は最適な場所だと言える。

石原都知事の主張によれば、そのCSMの基地を南鳥島にでも作ればよいと言っているのである。場所的には日本からだいぶ離れた場所であり、推察するに、その場所であれば、その基地を叩くために敵国が核ミサイルを用いたとしても日本には影響が小さい場所であり、リスクは極めて小さい。

現在、普天間問題が話題になる中で、日本にある米軍基地を縮小すべきという議論もある。そのためには、日本も軍備を増強し、米軍に頼りきらずに自立しなければいけない。相手が中国や北朝鮮となれば、こちらも核を持たなければならない・・・というように、議論がエスカレートしがちである。しかし、日本が核を持つことは非現実的である。これは日米安保の否定にもつながり、ここまでやるというとなると、根本的な安全保障の見直しに迫られる。しかし、今の日本の経済状況ではケタ違いの軍事費増大は認められないだろうから、日米安保の見直しは総合的な軍事(防衛)能力の縮小につながる。だから、日本にとっても「核を持たずに核に対抗する手段」の模索は非常に重要であり、結果的には極東地域において暴発的な核の使用を抑止する効果が期待できそうである。

もちろん、裏目に出るリスクもありそうだから、何処まで有効であるかわからないが、「弾道弾迎撃ミサイル」がアリなのだから、CSMだってアリなのだと思う。もちろん、専守防衛の域を脱しているのかも知れないので、憲法にかかわる議論も必要かもしれないが・・・。

このような議論は、当然ながら防衛省内では議論され尽くしているのであろうが、防衛大臣がド素人では何も先には進めないだろう。世界は待ってくれないのであるから、この様な議論を政治家が責任もって議論出来るようになって欲しい。仮にそれが導入されようと、導入されなかろうと・・・。

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2 コメント

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Unknown (ぼぼ)
2019-01-07 21:57:22
素晴らしい記事ですね。今まさにその核に代わる抑止力を考える段階に日本は来てると思います。
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CSMでNuclearWeaponばなれ (あらやしきつとむ)
2014-03-07 16:31:15
アメリカとジャパンのピープルは、しるけんりがある。そのテクニークとファクトリーが、あるから。わたしが、つくりかたを、おしえてあげよう。ただし、わたしを、みつけられるなら。
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