ママちゃんへの道

モニョモニョくんとの未知なる世界

さるまね

2010-02-21 00:00:35 | モニョモニョくん

          「猿にもできるならモニョにもできる。」


と、でも思ったのでしょうか。突然補助輪なしの自転車に乗れました。


実は夏頃、ご近所の二つ年上のお兄ちゃん達の集団にとにかくついて行きたい一心で、みんなが補助輪なしの自転車でスーイスイと住宅内を走り回る中、文字通りケタタマしい音を立てながら一人だけ補助輪付きの自転車でガガガガガガガガガガガガガガガッッッ~~~~~と必死の形相でついていくのですが(どれくらいケタタマしかったかと言うと、隣のマンションのローターリー+広い駐車場スペースを挟んだそのまた向こうのマンションのなんと13Fの草間田さん(仮名)のお姉ちゃんが「あ、モニョくんもうお外に出てる♪」とおウチで気がつくほどだったそう・・。あぁ、ご迷惑ご迷惑。)、やはり補助輪がついているだけにスピードはもちろん、ちょっとした段差があったりすると、一人だけ乗り越えられず、悔しくて悔しくてその場で天を仰いで「うわぁーん!」と泣いていたりしました。多少痛くても特にお友達の前だとあまり泣いたりしませんが、力が及ばず追いつけなかったり悔しい思いをした時には、かなりの確率でマンガみたいに泣くのです。


だったら、練習すればいいじゃん。


と思うのですが、したがりません。「努力」が何より嫌いなのです。


連日の激しいラリーに鍛えられて、かなりスピードも出せる様になっていたし、ブレーキ操作も鮮やかで、自転車自体にも相当慣れた感じに仕上がっていたので、もうあとはコツと慣れでしょ?もしかしたらはずしたらその場で乗れるのでは?という意見もご近所で出るくらいの暴走具合だったにも関わらず、その最初の一歩がでません。

結局一歩は出ないまま、冬に突入。自転車も16インチを買ってあったので体に比べると気持~ち大きく、足が届くのがやっとな感じだったので、「ま、夏頃になったらまた体も大きくなって足も届くだろうし、ヤル気もでるでしょ。」と放ってありました。冬は冬で、これまた近所で流行っていたキックボ-ドをクリスマスに買ってもらったため、自転車のことなどすっかりそっちのけでキックボードとばかり仲良くし、どこに行くにもキックボードで繰り出しておりました。


で。そんな頑固なモニョどんがなんでヤル気になったかと言うと。

ズバリきっかけはお猿です。


大好きな番組「志村ど○ぶつ園」を見ていると、なんとチンパンジーのパン君が補助輪はずしの練習をするところ。ナイス!と思い、「ほ~ら♪パン君だって補助輪はずし練習してるよ~。」と横でニヤニヤしてつっこむ母をよそ目に、必要以上に集中してジーーーーーーーーーーーっっとテレビを食いつく様に見るモニョさん。ちなみにパン君の練習方法はというと、補助輪を外した自転車にまたがり、緩やかな坂を両脚をパーっと広げてバランスを保ちながら下るというものでした。

しかし、私がそれを言ったところで、素直にやるモニョさんではありません。何に関しても自分で納得しないとやらない頑固者。


放送を見たのが今調べてみたら土曜日。その後すぐやったわけでも、そのことを話題にしたわけでもなく、ある日幼稚園の帰りに目についた自転車(みんなで使わせてもらっている12インチの補助輪なし自転車が自転車置き場にあります)に思い出した様にまたがり、自転車置き場からロータリーに出るホンの数メートルの緩やかな坂をパーっと脚を開いて上手に下りて行きます。あ!これは出来る!と後ろから見ていて前のめりになったのは母だけ。モニョさんはその一本を滑り終わると、自転車をもとに戻して家に入っていきました。家に帰ってからも「ねーねー♪さっき上手だったよ♪お着替えしたら練習しにいかない?」といくらそそのかしてみても「いかなーい。だって『ハッピーフライト』見るもん。」・・・・あぁ、そうですか。残念。

不思議なことにこの「幼稚園帰りに一本だけ下る」が、3日ほど続きました。


そして4日目。同じ様に坂を下ったモニョさん。初めて私を呼びました。


      「お母さん、後ろ持ってて。」


え?行くの?いよいよ?大丈夫?と心はやりつつ後ろについているレバーを持ってあげると走り出し、3、4回こいだあたりで


      「お母さん、離していいよ!」


というのです。こわごわと軽くレバーを握っていた左手をいつでも握り直せる様に2、3センチほど浮かせてみると、自転車はブレるどころかすこぶる快調にぐんぐんと進んでいっています。「あぁ・・・このまま行ってしまう・・・・」と思った次の瞬間、幼稚園の制服姿の息子の背中はどんどん小さくなっていきましたとさ。


補助輪はずしって、私にとっては幼少時の一大イベントでした。日曜日のたびに家の近くの路地で毎回膝に傷を作りながら、「お父さん!持っててよ!持っててよ!絶対まだ離さないでよ!」と後ろを向き向き、父の大きな手が自転車の荷台をがっしりと支えてくれているのがとても頼もしくて、「よし!あと一息!」「だいぶ上手になったぞ。」と褒めてもらえるのがうれしくて、あー早く日曜日が来ないかなぁ~。今度こそ乗れるようになりたいなぁ~。と心待ちにもしていたし、なんといっても乗れた時のあの達成感!


我が子が言ったのは、「離さないでよ。」ではなく「離していいよ。」でございました。



世間では「ザ☆お父さんの出番」とお父さんがスポットライトを浴びる数少ないチャンスも、我が家はチンパンジーに奪われたまま、一大イベントはあっさり終了。擦り傷の一つもせず、お父さんの存在感も感じず、転倒も、努力も、涙も、汗も・・・何一つなく終わっちまいました。母的には、もっとドロ臭いことして欲しかったのですが。


ま、当然、達成感もそれほどなく、「自転車=乗れるもの」といった感じで当たり前のように乗りまわしております。良いのか悪いのか。



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