ボラれました。
イタリアに来て真っ先に感じたのは、イタリア人にはさんさんと降り注ぐ太陽のように、陽気でエネルギッシュでそれでいてちょっとトンガった人と、ポカポカの日だまりのように暖かくて包み込むような優しさの人の2種類しかいないのではないか?ということ。そう。間がいない。
今日お昼に入ったトラットリエのおばちゃんは、明らかに前者のタイプでした。店へ入った瞬間から席への案内が怪しかったので、「?」と思ったのですが、会計の時に伝票を見てパパちゃんが一人2ユーロ計6ユーロも取られている謎の料金に気がついて支払い前に聞いてみました。笑顔で自信満々「cover charge」と言われ、なんとなく納得してしまったのだけれど、後から考えれば考えるほど取られ過ぎ。せっかくパパちゃんが気がついてくれたのにそれ以上に突っ込めなかった自分が悔しくて悔しくて、午後からはなんだかドヨ~ン。ホテルへの帰り道、パパちゃんが景気付けにジェラートをごちそうしてくれました。モニョさま役得。
これは現地の郵便車。狭い路地の多い街だからか、こっちの車はちっちゃくてかわいい玩具のようなものがたくさん走っています。古い映画に出てきそうな三輪トラックも、本当に絵になる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/f3/fe2aa2f4e6068e5624eb5c6a76b7ef36.jpg)
郵便車にはなぜかこんなマーク。人力車?
これは、街中を頻繁に走っているゴミ収集車。このチビッコいので各所に置いてあるゴミ箱のゴミを回収してゴミ袋を入れ替え、後ろの荷台に積み、また次のゴミ箱へ。小さい荷台がいっぱいになると、日本のゴミ収集車よりも一回り大きいゴミ収集車の後ろにピッタリつけて停車、チビッコ荷台がダンプタイプになっているので、ウィーンと荷台を持ち上げてデカ収集車へ流し入れる。完全分業で画期的。まるで蜜を集める働き蜂。
他にも写真は取り損ねましたが、パトロールカーもFIATやAlfa Romeoだったり、見た事もないスーパーカー(古!)が走っていたりして、車の国だなぁ。と実感しました。おかげでモニョさま、こちらにいる間にBMWとAlfa Romeoをインプット。
さて、今日はモニョさまにジェラートの他にも嬉しいことがありました。今日は一日ビッチリパパちゃんがお仕事に出かけていたので、ランチだけ一緒に食べて後は午前も午後もモニョさまと二人、ドゥオモの中に入ったり、メリーゴーラウンドに乗ったり、軽くショッピングをしたり、街中の猫ちゃんに話しかけたり、ショーウインドーの中のくまのぬいぐるみに挨拶したり、ふらふらとしていたのですが、そろそろ旅の疲れが出たのか、それとも寂しかったのか、どこに行ってもなんだかトボトボといった感じ。ランチ後にホテルに一旦戻って充電がてら少しお昼寝でも。と思ったのに全く寝る気配もありません。それどころか暴れ始めた・・・。我慢ならず、再び外へ。
こっちに来てから一番楽しそうに走り回っていたピッティ宮の前の広場に行けば、また楽しめるかのぉ?と思い、30分ほどかけて二人で歩いて行ってみることに。広場には他の国やイタリア国内から来たチビッ子たちも何人かいて、遊び相手の欲しかったモニョ様は、ちょっかい掛けたり、その子たちの後を追いかけたりして、友達ハントを何度もするも全て失敗。一人で寂しそうにハトを追いかけていたのですが、間もなくものすごい勢いで転倒。すると、同じくらいの年頃のイタリア人の女の子が駆け寄って抱き起こしてくれました。
なんと、優しい・・・。
しばし感動して「グラッツィエ♪」と女の子に言いモニョさんにも「ありがと、言わなきゃ。」と言うと、「お母さん、いって!」と言うのです。めめめめめめ珍しい!!!!普通なら自分で言いたがるのに・・なんじゃ?恥ずかしのか?!?!?
違うのです。私から離れて一人その女の子の隣に微妙な距離をとって座ったモニョさん。「どうしたの?ありがとうって言いたいの?」と私が近づいて行くと、私の体をグイっと押して、「お母さん、いって!いって!」とムキになって嫌がります。「お母さん、言って!」ではなく「お母さん、行って!」だったようです。一人になったモニョさま。女の子に向かって「グラッゼ。」(=グラッツィエと言っているつもり。何度かに一回しか正しく発音できません。でも、イタリア人にも普通にこれで通じるので、向こうの子も”ツィエ”という発音は難しいのかも?と推測。)
おぉ~男らしいではないの。
それだけで子供ってもう友達。その後は、一緒にハトを追いかけたり、二人でお互いの名前を叫びつつ追いかけっこをしたり、一緒に来ていたベビーシッターのマダム(いかにもイタリアの肝っ玉母さんて感じの笑い声の大きい陽気なおばちゃん)にクラッカーをもらって二人で一緒に食べたり、ハトさんたちにあげたり、この楽しかった旅の中でも、特に忘れられないくらい印象的な楽しい時を過ごしました。チビッコ同士は、イタリア語と日本語でかまわず思いっきり言いたい事を言い合い、そしてなぜか不思議なことに盛り上がり。私が見ていて訳してあげたいと思ったことは、ベビーシッターのマダムが少し英語ができたので、英語と私の怪しすぎる100均イタリアーノとで大人同士がやり取りして伝えてあげました。お互い言いたいことがいっぱいありすぎて、どんどんどんどん喋る喋る。
楽しい時はあっという間にすぎ、パパちゃんが帰ってくる時間をすぎてもなかなかお別れができなくて。できなくて。最後はチビッ子同士、熱烈なハギュゥ~~~~~~(モニョ語でHugのこと。全く教えたことはないのに、なぜか随分前からハギュと言う。なぜだ?)&ブッチュゥ~~~~~~~~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_pink.gif)
見ていて恥ずかしいくらい。でも、なんだか感動的でした。
「モニョくん、ホテルのお部屋にお父さんに買ってもらったポテトチップスあるんだ♪また今度ジーニアにあげるね!」とジーニアちゃんという名前のその女の子に言ってお別れ。
いつか会えるといいね。
ジーニアは地元の3歳の女の子でした。