「夜寝る時に読むの?」
と、聞かれる事がよくありますが、いいえ、朝も昼も夜もつまり概ね一日中読んでいるのですよ。特に最近は、前ほど車車車と一人黙々と車で遊んだり、車の本を見たりという時間がなくなり、朝から晩まで絵本のわんこそばなのです。
朝、私がバタバタと朝の家事をこなしている間は自分であれこれと出してきては読み、(えぇ、だから覚えているんです。ほとんど全部。私に読んでもらう必要はないのですよ、お坊ちゃま。)私がちょっとスキを見せると「お母さん、お手てひらいた?ねぇ、ひらいた?」と自分の両手をチョウチョのようにパッと開いてみせて聞きます。最初は意味が分からなかったのですが、これ「お母さん、今、手が空いてないから、ごめんね~。」という私のお決まりの言葉への問いかけなのです。つまり彼は「お手てOPEN?」と思っているらしい。「CLOSED」の看板ぶらさげとくか・・・。
昼、ご飯を食べた後は危険な時間です。暑くなる前はこの時間に昼のお散歩に出かけていたのですが、夏の暑い間はさすがに倒れそうなので、夕方5時頃まではおとなしく家にいることが多かったのです。救世主のことちゃんがテレビに現れるまでの2時間強、ここで読まされ読まされ読まされまくります。(しかも、高校総体だの、甲子園だの、夏はいろいろな落とし穴が。)
夜、ご飯を食べた後から再び仕事に出かけるまでの間のパパちゃんはまるで朗読拷問です。私が洗い物など夕飯の片付けをパタパタとしている間にみるみる読んだ後の絵本タワーが積み上がります。時間が来ると逃げるようにそそくさと仕事に出かけるパパちゃん。・・・あぁ、逃げられる人はいいよね・・・。お風呂に入るまでの時間、お風呂からあがって寝るまでの時間、読んで読んで読みまくって、「あと一冊読んだら寝ようか。」と言うと、「え~っとね。じゃぁ、これと~これ。」と必ず二冊持ってきて私の膝に座る。絶対わざと。
実家に帰省している間はこれが全部じーちゃんばーちゃんにのしかかる。実家にはこのシリーズがあるのです。毎回毎回帰省の度にこればっかり。朝から晩までこればっかり。もう読むのすら飽きる。いや、表紙を見るのすら。思い切って捨てる?じーちゃんばーちゃん本当にご苦労さまです。
あんまりにも「ふたごのこねずみ」ばかりで気がおかしくなりそうだったので、実家の近くに出来た絵本ばかりが凄い数置いてある絵本図書館にせっせと出かけたのですが、恐ろしいほど次から次へ読みたい絵本を持ってきて、朗読マシーンの機械はショート、目と頭は読んでいるのに口が思うように動かず最後は本当に声が出ないこともありました。脳が完全に拒否しているのです。ははは・・・本望ですぞ。
しかし、絵本を好きになってくれるのはとっても喜ばしいことなのですが、絵本選びを慎重にしないと、良い事も悪いこともおもしろいほどに全部吸収してしまいます。お話には「悪キャラ」みたいなのが出てくることも多く、そのセリフや悪態、意味もタイミングもなぜかバッチリすぎるほどつかみ取り、然るべき時に然るべき使い方で活用なさいます。「ふたごのこねずみ」のシリーズもそれぞれの悪セリフ乱用のため現在2冊朗読禁止。
「お母さんなんて大っ嫌い!」
「そんなもんゴミさ!」
これ、外で言われるとかなり恥ずかしいです。
そんなわけで、絵本に助けられ、絵本に翻弄され、絵本に支配されている我が家。つい昨日、パパちゃんとなにやらもめて大きな声で泣きながら言ったモニョさんの一言。
「おとうさんを うまれたもりに かえそうと けっしんしました。」
・・・どうも決心したらしい。