けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

C2より下山します

2016-05-22 11:39:46 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ隊2016
送信できなかったアップ第二弾…σ(^_^;)。



ご心配おかけいたしました。

けんけん&バンバン@エベレストC2です。

昨夜は23時にここに到着、プラチリたちは荷物も重く、
途中C3にビバークしました。

氷河の氷を砕いて水をつくり、それを2人で飲んでUFOそばめしを食べて一息着いたのは3時でした。

しかーし、プラチリたちは朝イチで下山してきたけど、僕らのヘロヘロ具合を見て、時間がかかると思い、僕らをおいて先にBCに下りてしまいました。(笑)

僕らがあまりにもヘロヘロで支度をしてたので呆れてしまったのかも。


さて、ローツェは残念な事故もあり、フィックスが完成しておらず、
山頂を諦めなければならないかと思ってましたが、

なにを閃いたのか、スタカットの技術で山頂に向かってしまったので
予想以上に時間がかかってしまいました。

さすがにショートロープはできなかったから。

ギアもロープも足りなくて、落ちていたスノーバーと壁に残置されていたとてもとてもとても古いロープをナイフで切って、
それを3本つなげてなんとか20mくらいの長さにして。

それと前日に滑落したシェルパのピッケルが雪面に突き刺さってたので、
それをすかさずに手にしてダブルアックスになったので突然強気になった!



何かわからないパワーが出てきて、シェルパをフォローにさせて先頭でリード。

「バラサーブ酸素が足りなくなる…」と宥めるチェパの言葉を聞きつつも、
10回以上は繰り返し早足で登った。

見覚えのある山頂ピナクルとその手前のデッドボディに到達したところでタイムアウトとしました。


時間に追われるように慌ただしく下山をするが、スノーバー1本とボロボロロープに身を委ね、
数十回のクライムダウンを繰り返してフィックスのあるポイントまで。

でも、ヒマラヤのアルパインクライミングが堪能でき、
北壁を登った時の23才の自分に戻ったようで充実感を感じてしまった。

僕を全面的に信頼してくれたバンバンとスタッフに感謝。

23才と20才のコンビ、ただいまヘロヘロですが、明日はなんとかBCまで安全にアイスフォールを下山しますね。

ではではまたまた。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (nitto)
2016-05-23 14:43:45
気持ちだけ23でも…

無事でなによりでした。
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Unknown (とっきー)
2016-05-23 19:44:09
無事下山したのをわかってるから安心してよめるけど、シェルパが滑落したとか、フィックスがないとか聞いたら心配で仕方なかっただろうなぁ。
バンバン、近藤さん本当にお疲れ様でした!
返信する

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