Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

木村重夫氏DVDからの学び 1

2009-12-30 23:55:16 | 教師修業
 木村重夫氏のDVDを観た。「第4回W木村塾in淡路」での発達障害の子役付き模擬授業である。

 さまざまな教育技術が駆使されていると感じた。


■授業導入の技術
 いきなり「20玉そろばん」と言って,授業に入った。
 余計な言葉は一切なしである。

 子役の復唱が揃っていないのでやり直しをしている。
 途中でそろばんをはじくのをストップし,いい加減に言わないように歯止めをかけている。

 また,最後の玉をはじかずにじらして集中させている。じらして集中させている。

 子役の小野氏が立ち歩いているが,最初に「座りなさい」というような指示はしていない。
 全体が優先であり,あとで対応している。
 最初に対応していたのでは,テンポが一気に濁ってしまう。

 このようにして,一気に授業に巻き込んでいく。


■多様な考えを出させる技術
 「これはどんな問題か」と発問し,子どもの考えに次々と点数を付けていく。
 個別評定によって,正答に近づけていく。
 
 ノートに考え方を書かせて,教師のところに持ってこさせる。
 そして評価していく。
 時間があれば黒板に書かせていく。


■授業を盛り上げる技術
 発達障害の子役を生かしながら,授業を盛り上げていく。
 子役をムードメーカーに仕立て上げている。
 笑顔やユーモアのある対応をし,ときには拍手をして盛り上げていく。


■授業を組み立てる技術
 発問・指示が明確である。
 何をやったらいいのかがはっきりしている。
 「発問・指示」→「作業」→「評価・評定」のサイクルになっている。


■学び方を身につけさせる技術
 「○○が○つ多い」という言い方を20玉そろばんの段階で徹底させている。
 これが本時を貫くポイントになる。
 
 上下に○と△をそろえて書かせ,「おでん」と言って線を引いていく。
 この書き方が「どちらが何回多いですか」という問題の基本型になる。
 基本型はしっかりと示し,教えている。