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稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

川上村、昇格昇段お祝い稽古会(2018年11月18日)

2018年11月19日 | 剣道・剣術
毎年恒例の上垣功範士の開催する「昇格、昇段お祝い稽古会」が、
今年も奈良県の川上村の川上村立武道場「源流館」にて開かれた。
17日15時~17時と、18日9時~11時の一泊二日である。
私は仕事と一刀流の稽古があったので18日のみ参加した。
実はそれよりも三重県尾鷲のO田さんとの稽古が楽しみだったのだ。

奈良市の自宅を朝6時出発。気温は5度。
国道24号を南下し、橿原から169号で川上村へ。
距離は70数キロ。到着したのは8時半頃だった。

上垣功先生は、今回の予定のあとで、
六段七段審査の審査員の依頼が入り残念ながら欠席された。

9時から準備運動と素振り。
挨拶のあと、月末の東京で実施される八段審査対象者の立合い。
10時前から稽古が始まり、錬士、教士、六段、七段各合格者と、八段が元に立つ。


(上垣先生欠席にちょっとガッカリ)


(八段審査の立合い、右が三重は尾鷲のO田さん)


(終ると千葉八段による指導)


(立ち振るまい、間合いの入り方、打ちかた、残心、終るまでをどうするか・・の指導)


(後半は自由稽古となる)


【感想・反省点】

高段者同士の稽古なので、稽古数は少ないが、さすがに緊張し疲れた。
奈良の千葉八段は初めてお稽古いただけた。
ごまかしの無い立派な剣風で学ぶべき点がたくさんあった。

尾鷲のO田七段とも良い稽古が出来た。
八段一次審査に何回も受かる人との稽古は、打った打たれたではなく、
圧迫感、圧力感も含めて。精神的なやり取りがとても勉強になる。

難剣な方とも稽古したが、それを見ていたO田さんに、
「粕井さん、あんなんと稽古せんほうがええよ」と言われたあとに、
「でも、あそこで迷いの無い思い切った面を打ったのは良かった」と言われた。
行ける、と無意識が判断し、反射的に打ち出せる捨て身の面だ。左拳を上げて防がれたが。
ガチャガチャした剣風ではなく、こういう技が出せるように精進したい。

ここで師匠(誠先生)の指導を思い出したのでおさらい。
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有効打突は、充実した気勢、適正な姿勢をもって、
竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるもの。

要素は、間合・機会・体さばき・手のうちの作用・強さと冴え。
要件は、姿勢・気勢(発声)・打突部位・竹刀の打突部・刃筋。
残心は、打突後の身構え・気構え。

例え有効打突が無く(例えば相手が頭をかしげて避けたので当たらなかった・・みたいな)ても、
他が出来ていれば審査員はマルを付けるはず。あとは品位、風格、位(くらい)を出せるかどうか。
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得てして審査を受ける者は、
当たった、当たらなかった、という部分しか意識してないことが多いが、
打突には要素と要件と残心が伴っていなければならないことに気をつけなくてはならない。

O田さんが、森八段と稽古をするのを見ていたが、
八段相手に完全に対等の気位に立っている。身構え気構えも立派である。
私が森先生と稽古をすると、どうしても後半は懸かり稽古になってしまう。
O田さんに聞いたら「経験やろなあ、場数踏んどるからなあ」と言われたが、
経験や場数だけでは無い精神的な強さ、それを裏付ける体力というものがあってこそなのだろう。

がんばろう!
コメント
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