稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

相手を見失うことのない残心(木曜会、2018年11月22日)

2018年11月23日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
本日は19時半から。今年39回目。参加者20名ほど。

-------------

最初は面を着けずに竹刀だけ持って集合。
打突についての注意。当てに行こうとするのではなく確実に打つ。
振り上げて振り下ろすだけ。それに身体の平行移動が伴うだけ。
直線的に手だけで(左手を上がずに)当てにいっては滑ってしまう。

全員で素振り。
打った時に右手を左手位置まで滑らす大素振り。これはリズムよく。
前進後退正面打ち素振り。
これも打った時に右手を左手位置まで滑らすが剣先が走るように。
打った時にアゴを引いて剣先と顔が遠く離れるように。

-------------

以下、引続き、別枠で初心者O野君の指導ゆえ、
部分的に聞き取れた部分のみ書き記す。

---切返しについて---
切返しは体(たい)の運用による切返しをすること。
飛び上がって、あるいは沈み込んで(左右の面を)打ってはいけない。
足を出して打つ(右足を出して振りかぶり、左足を引きつけて打つ)ように。

---残心について---
残心は、打ち抜けて、相手を見失うようなことはしてはならない。
(打ってそのまま背中を見せて抜けていく基本稽古によく見受けられる残心)
または打ったあと抜けないで相手ともつれるようなことでもいけない。
特に六段以上の昇段審査では残心は重要になる。肩残心、引き残心をするように。
また、打たれてはいけないと、試合のように打ってから、
姿勢を崩して(例:身をかがめる)防ぐような打ちはしてはならない。
審査は試合では無い。

---面打ちについて---
基本打ちは丁寧にすること。ゆっくり1、2、3のリズムで正面打ち。
1、2で入る。3は攻め足でもあり、溜める足でもあり、探り足でもある。
この右足の使い方で剣道はより深いものになる。気剣体の一致にもつながる。
相手の気や心を動かすのも、捨て切った技が出せるのも右足の使い方による。

---立合い稽古(1分半の回り稽古)---
残心、間合いを大切に。


(丁寧に準備し、打って、肩残心、引き残心の説明)


(最後の回り稽古、1分半を6回)


(七段同士の立合い)


(右側の右手の竹刀の持ち方が気になったので撮影してみた)

竹刀を横から握るクセがあると中心を取ることも難しい。
上の写真でも打ち間にありながら中心を取らないで相手の打つのを待ってしまっている。
理屈ではわかっているが、身体の反応が昔に戻ってしまうのである。


【感想・反省点】
------------------------------------------
初心者指導は前回と同じで、打った時に右腕を伸ばし床と平行になること。
前傾はしないで上体は起こしたまま打つこと。手と足の動きを一致させること。
すべてリズム良く行うこと。以上を重点指導し、今回は面を着けてみた。
------------------------------------------


(初心者のO野君、構え)


(振りかぶって)


(面を打つ)

O野君、進歩は遅いが確実に前進しつつある。
しかし面を着けると以前の悪いクセも出やすくなる。
次回も続きをする予定。出来れば切返しを教えたい。

最後の回り稽古で、六段審査に落ちた者2名を注視してみた。
1名は、構え、特に竹刀の握り方が横握りなのと、右足がまったく使えていない。
何となく間合いに入っていってるような感じがする。そこに意思と意図が感じられない。
もう1名は、きれいに攻め、打突するのだが、そこに気迫とキレが無い。
基本打ちで出来ていても、立会い稽古でうまくいかない。
意識の持ちようとたゆまぬ努力が必要なのである。

最後にオーストラリアのT村さん、六段審査合格の報告があり、
擦りかぶりの重要性、意識の持ち方などの話があった。
祝賀会もあったが、車で来ていたので今回は残念ながら欠席した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする