物を握る時にはいろんな保持の仕方
がありますよね。専門的な。
それらは、物理的な要因によって
適切な保持方法が絞り込まれて来る。
日本刀の場合は、「切り手」という
のがあるのですが、それでも切り手
のまま固定させたり、あるいは手の
中(うち)で保持圧力を五指で可変さ
せたりする等、いろいろな技術の技
法があります。
ただ、どんな物でも、力任せで握り
締めるくそ握りはしない、という事
が共通している。
オートバイの場合には、右コーナー
と左コーナーでは、それぞれ左右の
グリップ保持形態が変化します。
右コーナーの時は右手は日本刀の刀
術での「切り手」になる。
これは右旋回でのスロットル右配置
の物理的な事からそうなる。
また、そうならないと微細なタッチ
でのアクセリングなどは出来ない。
丸握りのままでは右旋回時のスロッ
トルワークは不能となります。
これは、人体構造と物理的な関係か
らそうなっている。
左コーナーの時には左にスロットル
はないにせよ、人体構造から、
やはり左手は切り手となります。
このオートバイの右旋回での右手の
切り手の物理的な原理は、多分
誰でも乗り初めの早い段階で
気づくのではないでしょうか。
アクセルは右にあるのだから。
私が気づいたのは13才の時でした。
(遅いか。笑)
かといって、走行中すべてのシーン
で刀の切り手と同じにはなりません。
それは適宜、状況に応じて、となり
ます。
ただし、右旋回では右は刀の切り手。
でないとスロットル操作が物理的に
できないから。
右というか、イン側の手がバンク
では切り手ですね。
ゆえに手の角度からして肘はごく
自然に路面方向の下側に向ける。
つまり車はバンクしてますから、
イン側の肘はごく自然に胴から
見た方向でスリークォーターの
ようにやや開きます。
無理矢理ではなく、柔軟に。
直線では肘は横には張りません。
ごく自然に下にぶらんと垂らす。
スクリーンの中に身体を入れる時
などはむしろ肘は直線では絞る。
コーナーではたんたんタヌキの
ブーラブラです。
いずれにしても、バンク旋回では、
イン側の手の中(うち)は刀の切り手
になります。
で、指はどこでどのように筒状で
あるオートバイのグリップ部を
保持するのか。
これは剣道型とフェンシング型の
両方があり、それぞれに物理特性
がありますので、走法を探究され
たい方は研究なさってみてください。
<握り方3種>
順手