渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

フォームの違い

2021年10月23日 | open
 
(2020年8月)


この画像で、同じコーナーなのに
上の画像と下の画像でフォームが
違うのには理由がある。
それは、上の画像は登り、下の
画像は下りであるという事による。
登り坂は、進入直後は前輪荷重
が増すが、やがてすぐに前輪荷
から極度の後輪荷重に前後輪

荷重バランスが変化する。

まして、片側4,500mで最大勾配
12%の急勾配の峠のロードなど
では、早い段階で前輪荷重から
後輪荷重に配分が物理的に
変化
する。(1-2コーナー目あたり)

すると登り坂では前輪トラクション
が不足し、また逆に下りでは前輪
に必要以上の荷重がかかってしま
う。
そのために、人的操作で前後の
荷重配分を適切に取ってトラク
ションを得るようにするには、
上掲の画像のような登り
坂と下り
坂でのフォームの違い
となって
表れてくるのである。
比較的フラットな区間のコーナー
ではまた別のファクターに気を
使う。それはフレームとスイング
アームの「しなり」に起因する
旋回適正の問題として。
登り坂と下り坂でもその問題は
発生するのだが、そのシャシの
ジオメトリー変化による現出
現象よりも、むしろ前後の荷重
配分の平地との違うファクター
による挙動変化の発生に登りと
下りでは気を使う。
(ロードのレイアウトによっては
路面断面に起因するものや急な
ターンエリアでの結果的逆バンク
状態到来等、別な要因もそこに
加味されるので、ここで述べて
いる事よりも更にもっと細分化
させた分析とそれの適正回答を
抽斗に持っていないと、パブ
リックロードは安全には快速
走行はできない)

超高速ではなく峠を快速で軽く
流していても、そのトラクション
不足や過剰荷重による微細な前後
の接地感の変化は感知できるので、
ごく自然に走行状況に適切に応じ
て的確な処理をしているのが上掲
の二葉の目に見える走行フォーム
の態様の差異
として示されている
のである。
すべては、前後の荷重配分の変化

に伴うトラクション変化状態を
接地感を通して最適化の人的操作
を行なっている事の現出として
ある。
これは路面からの面圧としての
トラクション変化に起因する現象
への対処行動の事を指している。

なお、この現象は超高速、高速、
超速、快速、低速、鈍足に拘わら
ず現象としては大なり小なり
発生する。
峠道では登りはフロント荷重が
減少する状況ではフロント寄り
に加重させ、下りでフロント
荷重が増すエリアではリヤ荷重
が増すように加重させて乗る
のが安全に繋がる。
これは、下りでフルブレーキ
ングに近い突込みをする場面
でもだ。
そのために「抜重」の技術が
二輪には状況に応じて必要に
なってくる。
どんな状況下でもシートの上に
座っているだけというのは二輪
の運転の場合は適切性の観点
からは論外。
乗り方は人それぞれ自由。
ただ、上述の内実は、物理的な
事実についての事を説明して
ます。

上の画像は、見ただけで、その
二輪走行の物理的な定理を知る

人、また二輪走行の理論と理屈
を知る人は、上掲二葉のフォーム
の差異の理由と意味がすぐに解る
ことだろう。
また、見えないと、見ている先が
違うのでいつまでも事実は見え
ない。


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