映画が活動写真と呼ばれていたころは、音声がなくてサイレントと呼ばれていました。
活動写真はカメラ1台で、カメラの横についているハンドルを回して撮影します。
活動写真は興業ですから、観客を劇場に集めなくてはなりません。
劇場のスクリーンに投影する映写機の光源はなにを使ったのでしょうか…。
活動写真に音声がない分、活動弁士が映画説明を行い、ピアノや簡単な編成の楽団が伴奏をしていたようです…。
そのうち、音声が入って、トーキーといわれて、名前も映画になりました。
撮影所のスタジオも防音を施した、サウンドステージになりました。
35ミリフィルムの画面外のサウンド・トラックに光学録音されます。
録音方式も、波形が鋸の刃のような形に見えるエイア式のRCA方式、
濃淡の縞模様に見えるデンシティ式のWestrex方式の二つありました、
デンシテティ式のWestrexが一般的になりました。このデンシティ方式の欠点として
録音フィルムの現像液のコントラストが利得に微妙に影響すると聞きました。
戦後、撮影現場にテープレコーダーが導入されて邦画の音声も良くなってきましたが…、
映画の発達の過程で、後から音声が導入されたせいか、音声は映像の後輩という立場なのでしょうか…。
映画の音質に関心が寄せられませんでした。それに比べて、アメリカ映画は音声に実にカネをかけています。
ミュージカル映画、タイトル音楽、劇中の主題歌など映画だけでは勿体ないと、
高音質の音声をサントラ盤(サウンド・トラック)として発売するほどです。
なんともうらやましい話でした。
次はテレビの音声について…
… … …