横浜市瀬谷区にある上瀬谷米軍基地跡地には田畑が広がり、森林や草地も所々にある里山環境となっています。ここでは、この里山環境を活用して自然観察会などの活動をしているグループがあり、先月2月17日に私も参加してきました。
この日は旧暦の1月8日に当たります。七草がゆの日の翌日です。そこで春の七草のうち、今ではなかなか見られなくなった「せり」と「ほとけのざ」は見られないものかと思い、観察会のリーダーの方に尋ねてみました。「見られるかも!」という答えに期待を膨らませながら案内してくれた場所を探していると・・・・・
見つけることができたということは、2月18日の記事「瀬谷の花博計画地での自然観察会に参加。春の七草を探して。」に書いたとおりです。
前回の観察会では「ほとけのざ」の開花を見ることはできませんでしたが、次回は花が咲いているだろうということで今回を楽しみにしていました。
「ほとけのざ」と「」付けで平仮名表記をしたのには理由があります。これは春の七草の1つとして古来から伝えれれている名前で、現在の植物図鑑に載っている名前とは違うためです。図鑑に載っている名前はコオニタビラコで、ホトケノザの名前は別の植物に付けられています。
これが現在の植物図鑑に載っているホトケノザです。春の七草の1つの「ほとけのざ」とは全く別の植物です。
この記事では以下、現在の植物図鑑に載っている名前(標準和名)で統一します。
今回3月16日の観察会ではコオニタビラコの花を見ることができ、また、思っていたよりも数多く生育していたので感激しました。
水のない早春の田んぼに咲くコオニタビラコ。このように田に平たく生えている子だからでしょう。漢字では「田平子」と書きます。かわいい野の花です。
田植えのために水が入れられる初夏までの間に種子ができるのですが、その後、種子は水中で過ごすのでしょうか。秋にはイネの収穫があり水が止められます。すると水のなくなった田んぼの地面から、発芽し翌年の早春になるとこのようにまた花を咲かせる。不思議で可憐な野草です。