身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

自然環境について

2018年08月26日 12時44分30秒 | 6-2.思ったこと・考えたこと
夏というと夏休み、お盆休みがあって、帰省や旅行などで自然環境と接する機会が増えると思います。
私もそうした思い出があり、それを思い出すと、青い空や深い緑、涼しげな水辺、トマトやナス、トウモロコシなどの夏野菜の畑など、夏の自然を味わいたくなります。

そして、こうした自然体験を思い出すたびに、同時に思うことがあります。
これは、こちらのblogでも繰り返しお話してきているとおり、人間も自然環境がなくては生きられないということ。
だからこそ、自然環境は大事なものだということです。
このことをすっかり忘れてしまって、自然を大事にしなくなってしまうようではいけないと思うのです。

どんなに世の中が便利になったとしても、私たちが地球上の有機生命体である限り、地球上の生きものたちの集合体である自然環境は、切っても切り離せないものです。
私たちは毎日空気を吸って吐き、水を飲み、ご飯を食べます。
その空気、大気の循環は誰がどうやって行ているのでしょうか?
水、雨水の循環は誰がどうやって行なっているのでしょうか?
そしてお米やお魚や野菜たちはどうやってできるのでしょうか?

農作物は人間が育ててできますが、それでも雨が降ったり太陽の光がなくては育ちません。
水の循環も太陽が主に海の水を蒸発させ、雲となって雨を降らすことによって起こります。
大気の浄化や循環にしても同様です。

私たちは都市という空間、また建築技術が発達した密閉されたそれぞれの家屋や部屋に住んでいます。
こうした空間に住んでいると、そのような環境だけが私たちの生きる環境だと思い込んでしまい勝ちかもしれませんが、それは違っているということは明白です。
部屋や建物という空間でのエアコンによる空気のコントロール、都市での下水道や下種処理場による水の循環など、人の手によって行われてはいますが、それはあくまでも部屋とか建物という小さな空間で、地球全体をそのように全て人の手でコントロールできるかといったら、そうではないです。

こうした地球全体の環境調節は、地球や地球の生きものたちの集合体という、大きな自然環境がしてくれていることです。
自然環境と接する機会の多い夏という季節。
そうした自然の恵みを今一度思い起こしたいものです。
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昨日8月25日の綱島公園「真夏の夜の自然探検」報告

2018年08月26日 11時56分48秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
昨日8月25日(土)、綱島公園での「真夏の夜の自然探検」を決行しました。
2家族8名のお父さんお母さんと子供たちの参加がありました。

集合場所のプール入り口前で簡単に「夜の自然探検」について説明。
プール上空でコウモリの影を見た後、東の方から登ってきた綺麗な月に照らされながらの自然探検です。


満月だと思ったのですが、調べてみると満月一日前でしたね。
今日8月26日が満月です。

昼間は木の高いところで鳴いていて、近づくと逃げてしまうセミ。
でも夜になると、木の低いところにも止まっていて、近づいても動かず逃げません。
低いところにも止まっている理由はわかりませんが、近づいても動かずに逃げようとしないのは、寝ているためです。

カマキリも見つけました。
ハラビロカマキリのようです。
カマキリは昼行性で、セミも捕らえて食べます。また、光に集まるガ(蛾)などを捕らえに夜でも光に集まってくることがあります。
今回綱島公園で見られたハラビロカマキリは、暗い木の枝でじっとしていたので、寝ていたのかもしません。


ハラビロカマキリ

ヤモリも見つけました。
8月10日に私一人で決行した時に見つけた場所からはかなり離れている所です。
綱島公園の森にはヤモリが生息していて、その数は決して少なくはないことがうかがえます。
ヤモリは夜行性で、虫を捕らえて食べます。
家屋でも見られ、虫、つまり害虫を食べてくれるということから、漢字で書くと「家守」となります。
しかしながら綱島公園では、このように雑木林に生息しています。


二ホンヤモリ

ゴキブリもいました。
でも、ちょっと待って!
森にいるゴキブリは家の中で見られるゴキブリとは種類が違うのです!

家の中で見られる茶色の小さなゴキブリはチャバネゴキブリですが、森の落ち葉の中などで見られるよく似たゴキブリはモリチャバネゴキブリというゴキブリです。
同じく家の中で見られる、黒くて大きなゴキブリはクロゴキブリですが、森で見られるよく似たゴキブリはヤマトゴキブリといいます。
こちらは、木の幹と剥がれた樹皮との間などに住んでいますが、家の中にも入ってくることはあるそうです。

今回綱島公園で見られたゴキブリはモリチャバネゴキブリの幼虫とヤマトゴキブリの成虫オスです。
(ヤマトゴキブリと思われる方はクロゴキブリとよく似ていましたが、見られた場所から判断するとヤマトゴキブリです。)


森林性のゴキブリ、ヤマトゴキブリの成虫オス

このようにゴキブリは家で見られる害虫ばかりとは限りません。
高尾山や箱根などの山に行くと、森の落ち葉の中にオオゴキブリというゴキブリが見られます。
こちらのゴキブリは太い体つきをしていて、お腹の中で孵した子供を産み、家族単位で生活。木の腐りかけた部分を食べるという、私たちのよく知るゴキブリとは全く違った生態を持っています。


綱島公園での「真夏の夜の自然探検」の様子

セミの羽化やカブトムシは見られませんでしたが、いろいろな生きものたちの姿を見ることができました。
これで篠原園地、岸根公園、そして今回の綱島公園と3ヵ所で行なってきた、今年の「真夏の夜の自然探検」は終わりです。
来年はもう少し早く、参加を義希望される方たちと日程を相談しながら、お盆休みの前の時期に開催する方向で考えています。
そして、今度の綱島公園での活動として「どんぐりの自然観察会」を10月に考えています。
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