身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

せっかく咲いていたのに・・・

2008年06月21日 08時58分09秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
6月17日、篠原園地にホタルブクロが咲いているのを見つけました。
ホタルブクロは山野に生育するキキョウ科の草で、ホタルの成虫が発生する6月に釣鐘状の花を咲かせます。
近年では昔からある土手の宅地化が進んで、野生のものは次第に見られなくなってきました。

昨年の今頃、篠原園地内の2ヶ所で、それぞれ2~3株が生育して花を咲かせているのを見つけました。ところがそのうち1ヶ所のものは盗掘され、もう1ヶ所のものは台風時の大雨の時に土砂とともに流されてしまい、篠原園地では1株もなくなってしまったかと思われました。

それが今年の6月17日、別のヶ所でホタルブクロが咲いているのを確認しました。
ところが、昨日の20日にその状況を確認しようと見に行ったところ、なくなってしまっていたのです。
よく見ると葉と根は残っていましたから、花の咲いている部分の茎を切って持っていったのでしょう。

私が子供のころ、土手に咲いている花を摘み取ろうとすると、親から「これはみんなが見て楽しむものだから、取ってはいけないよ。」と注意されたものです。
大人になった私が自ら判断しても、全くそのとおりです。

篠原園地は公共の緑地です。
その緑地は公園を利用する人々みんなが、篠原園地の緑とふれあい親しむためにあるのです。
そして菊名エコクラブは、それを市民ボランティアの立場から推進するために活動しています。

篠原園地にたった1株咲いていたホタルブクロ・・・。
園地内では珍しい植物だということは、誰が見てもわかるはずです。
大人が取ったのか子供がとったのかわかりません。
子供が単独で取ってしまったならまだ良いですが、
大人が取ったのだとしたら、本当にマナーが問われます。

マナーを呼びかけることを含め、
今後はこうした野草の保護にも力を入れていきたいと考えています。