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身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

都市に住む現代人であっても地球への敬意を大切に。 松田 照之

みなさんにお願い

2012年03月31日 05時34分24秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
「菊名エコクラブ ブログ」は横浜市港北区の町なかにある、いくつかの公園を中心とした
自然や自然の生きものたちについて扱っています。

このように限定された地域での、さらに町なかに島のように点々と残された公園の中の自然
について取り扱っている関係上、そう多くのアクセスがあるわけではありません。
しかし、それでも毎日40~60人、平均で50人の方がこのブログを見てくれています。

そこで、このブログをご覧になっているみなさんに、お願いがあります。
もちろん、強制などできるわけありません。
ただ共感していただけるならば、身近な自然との共存へと第一歩を踏み出していただきたい
のです。



日本は春を迎え、もうすぐ桜が咲こうとしています。
世の中は桜桜と桜ばかりに目を向けますが、春に花を咲かせる植物は桜だけではありません。
しかし、こうした中で桜を見上げてばかりで、足元に咲く小さな春の花を踏みつけにしてし
まうようなことをしてしまいがちです。

私がお願いしたいのは、桜以外の野の花たちにも目を向けて、楽しんでほしいということです。
桜だけじゃなく、春の花全部を見て楽しむつもりで、ぜひ春の花と親しんでほしいのです。

「新年にあたってのメッセージ ~自然を守るわけ~」でもお話したように、自然は私たち
人間にとってあらゆる環境資源となる大切なものです。
そして、その自然というのは桜だけでなく、色々な木や草、そしてそこに住む小鳥や昆虫たち
によってできています。

ですので、これらの春の小さな花たちに目をむけ、その存在を知り、魅力を知ることが、自然
を守る、自然と共存していく第一歩となるのです。
ですので、ぜひ、春の色々な花を楽しんでみてくださいね。

そして参加できる方はぜひ、4月15日の自然観察会にご参加ください。
私が春の野の花たちをご案内いたします。
(菊名池と篠原池とでは少々内容が異なりますが、池の中の生きものを捕獲して観察したり、
池のゴミ拾いも行います。)

篠原池 春の自然観察会のお知らせ

2012年03月27日 19時00分13秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室


 今年も春がやってきました。
 篠原池、春のゴミひろいと自然観察会を開きます。
 
 篠原池は、平成のはじめの頃に自然環境を復元する工事が行なわれ、
それによって色々な生きものたちが棲みつくようになり、自然が豊かに
なった池です。
 この状態を保っていくために、市民によるボランティア 活動として、
ゴミひろいと自然観察会を開きます。

         記

日  時 : 2012年4月15日(日) 午後2時から4時まで 
       雨天の場合は翌週21日(土)の同じ時間帯に行ないます。

集合場所 : 篠原池エコ掲示板の前

持 ち 物 : 動きやすく、多少汚れてもよい衣服とくつ

参 加 費 : 無 料

問い合わせ先 : 携帯電話080-5515-9997 (松田)
         メール kec-tm@mail.goo.ne.jp (松田)

主催:菊名エコクラブ 後援:岸根公園管理事務所

菊名池 春の自然観察会のお知らせ

2012年03月27日 18時49分18秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室


 今年も春がやってきました。
 菊名池公園、春の自然観察会を開きます。
 
 春には桜以外にもいろいろな野草たちが花を咲かせます。

 つい桜を見上げてばかりで、足元に咲いているこれらの花を
踏みつけてしまうこともあるかと思いますが、桜と比べたら
小さく目立たない花も春の短い命。いろいろなものがあり、
それぞれに魅力があります。あなたのお花見のレパートリーに
加えてみてはいかがでしょうか。

 それが身近な自然を大切にする第一歩となります。

         記

日  時 : 2012年4月15日(日)  
       午前10時から12時まで (雨天中止)

観察場所 : 菊名池とその周囲

集合場所 : イチョウの大樹の前

持 ち 物 : 動きやすい衣服とくつ

参 加 費 : 無 料

菊名池公園愛護会・菊名エコクラブ共催

新年にあたってのメッセージ ~ 自然を守るわけ ~

2012年01月12日 17時15分59秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
(1)私たちの生存に必要不可欠な生物資源

今日あなたは朝食に、また昼食や夕食に何を食べましたか?
今、どんな衣服を着ていますか?
お部屋にある机やイスは何でできていますか?

魚介類、野菜、お米といった食物をはじめ、綿(コットン)などできた衣服、家具や建築物の材料となる木材など・・・。
これらのものは、私たち人間に利用される前までは海で泳いでいたり、畑で育ったり、森で育ったりしていた生きもの、生きている動植物でした。
これらの生きものたちはみな太陽の光を浴びたり、雨水の恵みを受けたり、またそうして育った他の生きものたちを食べたりして育ったものです。

何が言いたいのかというと、これらはみな自然環境に由来した生物資源で、私たち人間が生存し生活する上で必要不可欠なものだということ。
そして食物や衣服、建材などの物質的資源、民芸品や芸術などの文化的なもの、森林浴や自然の中での癒しなど精神的なものにいたるまで、
私たち人間にとって、あらゆる面での環境資源となっているということです。
これは私たち人間も、これらの動植物たちによって成り立っている自然環境がなければ、生存できないということを意味しています。


(2)都会という場所

都市・都会の生活はとても便利です。
でもそこには動植物が自然に育つ環境、生物資源が生産されるような場所は全くないに等しいです。
都会はアスファルトやコンクリート、金属といったものでできた建物や道路ばかり。
都会は、こうしたものでできた巨大な箱とパイプの集まりのようなものです。
都市・都会がそれでも成り立つことができるのは、都市の近隣にある自然環境に恵まれたところから水がパイプで運ばれてきたり、
先ほど述べた色々な資源やその加工品が輸送されてくるからです。

このように都市・都会もまた、自然環境がなければ成り立つことができない存在です。
宇宙物のSF作品にはよく、全体が機械化されたり都会化されているような惑星が登場します。
しかし、いったいどのように大気や水の循環があり、生物資源が生み出されているのでしょうか。
つきつめていくと現実にはありえない話です。
ですので、都市・都会だから自然がなくてもよいなどということにはならないし、
まだ豊かな自然環境の残っている都市郊外や地方も、その自然を大切にしていかなければなりません。


(3)地球規模の環境問題は私たちの近くでも起こっています

今、地球上では急速に生きものたちが絶滅しています。
そしてこれは地球温暖化と並び、地球規模の大問題となっているのです。
これは決して遠く離れた外国や有名な場所だけで起こっていることではありません。
私たちの身近でも起こっていることなのです。

このホームページから発信している私たちの住む町、菊名も、かつては自然環境が豊かで、人々は自然と共存しながら生活してきました。
それが都市化するに伴なって次第に自然環境が失われ、同時に自然と共存しなくなってきたのです。
その過程でたくさんの生きものたちが、この地域でも絶滅してきたことでしょう。
問題はそれが食い止められることなく現在でも進んでいることです。

せめて今残されている自然について、よりよい状態で残していけるよう利用・管理をしていかなければ、私たちの身近にあって、
その土地で人々が昔からが共存してきた自然環境は、すっかり姿を消してしまうでしょう。


(4)自然環境と共存した持続可能なよりよい社会づくりに貢献するために

自然を大規模に壊してしまうと気候変動が起こったり、農作物や水産物が不作になったりします。
モアイ像で有名なイースター島の文明も、マヤ文明も、それが原因で滅びたということが解明されてきたそうです。
持続可能な社会づくりののためにはまず、自然環境(身近な自然や生きものたち)と共存するライフスタイルが大切なのです。
現代の私たちがそれをするには、まず楽しみながら自然や生きものたちとふれあい、その魅力を少しずつ知っていくことです。

私は休日を利用して、よく自然とふれあうようにしています。
また写真を撮ったり、データを記録したり、考察したりもします。
でもこれらの写真や記録を私が一人で保存しているだけでは、何の役にも立ちません。
そこでこれらを元にして参加者を募って行なう自然観察会を開いたり、現地に掲示したり、このブログに記事を載せたりしているのです。

このような地道な活動によって、参加者のみなさんやこのブログをご覧になっているみなさんに
身近な自然と楽しく親しもうとする気持ちをもっていただけるようにすること。
それによって少しでも自然や生きものたちに理解を深めていただけるようにすること。
このことが地域の自然を守っていく土台となり、自然環境と共存した持続可能なよりよい社会づくりに貢献することになる。
私は、そう信じてやっています。


(5)おわりに

自然を守っていこうとする上で、非常に気になることがあります。
それは自然は汚いとか、生きものは気持ち悪いという声もたくさんあることです。
しかし、だからといって平気で自然を壊してしまったり、当たり前に生きものたちを殺してしまったりするような社会を私は決して良い社会だとは思いません。

しかしながら残念なことに、そのような社会になってきてしまっていることは事実として認めざるを得ません。
昔から「自然を大切に」といわれてきましたが、今の時代、そんな言葉はどこかに吹っ飛んでしまった感じがします。
本当はその言葉とおりに自然を大切にできる社会であるとよいと思います。

私も自分の生活のため仕事をしています。
このような一般市民の一人としてできることを私はやっています。
何をしているのかといえば、自然と親しむ催しを開くことで、そういう機会を人々に提供すること。
自然や自然の生きものたちとふれあっていただくことで、
自然や生きものをやたらと汚がったり気味悪がったりするものではないということを体感としてわかっていただくことです。

そして「かわいい!」「かっこいい!」「きれい!」「すごい!」など、自然や自然の生きものたちに対して

色々なことを感じ取っていただきたいと思います。
自然とは元々そういうものなのですから。

長々と文章を書いてきましたが、最後に私のいいたいことをもっと簡潔にお話しましょう。
今の時代、守ろうとしなければ自然はすっかりなくなってしまいます。
そして一度壊してしまったら、二度と戻ってはきません。
本当になくなってしまってよいのですか?
そんなはずはないでしょう。


新年おめでとうございます

2012年01月03日 08時11分30秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
新年、あめましておめでとうございます。


昨年は私にとって、約10年ぶりに菊名池で活動を再開できた記念すべき年でした。

横浜市の行政改革があって、菊名池公園の管理が北部公園緑地事務所から港北土木事務所に変わってからときうもの、菊名池の自然環境保全の話をしようとしても、冷たく突き放されるようになったことが主な原因です。

現在では良好な関係を保っており、昨年は小規模ながら良い活動をすることができました。
また2005年以降、良好ではなくなってきていた菊名池の生物的な自然環境も、少しだけですが回復の兆しが現れてきました。

さて菊名池での昨年の活動をふりかえります。

まず3月に公園愛護会と協働で、池周りの樹木に樹名板(木の名札)を付けました。
6月には菊名公園プールでは初の「プールのヤゴ救出」。
7~8月には菊名池公園プールの施設内で「菊名池公園の自然と生きもの展」と行ないました。
9月には再び樹名板付けと、菊名池の中の簡単な自然・いきもの調査を行ないました。
そして、10月に行った石堂書店さんでの「菊名池 ミニ水族館」が締めくくりの活動となりました。

今年はまだスケジュールを立ててはいませんが、4月には大体の年間スケジュールが決められると思います。


本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

この風景は何を物語るか

2011年12月26日 05時50分49秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室


粗大ゴミの向こう側に上部を伐られた大木が見える。
この風景は、今年1月に伐採後移植された菊名池公園の大イチョウと公園に隣接した土地の様子です。
大イチョウは元々、この土地には入らないスレスレの公園内に生えていました。

落ち葉が邪魔だということで近隣住民の方から苦情があり、それに対応する形で管理行政が伐採移植することを決定したのでした。
イチョウの移植後、この土地に建てられていた古い木造家屋は取り壊され、しばらくの間さら地となっていましたが、その後この写真のように粗大ゴミの集積所となりました。
きっと民間の粗大ゴミ回収処理業者に貸し出されたのでしょう。
しかしこのゴミ集積所には、誰かが勝手に粗大ゴミなどを置き去って行くそうです。
粗大ゴミ業者が回収したものでないのですから、不法投棄ということになります。

「公園内に生えていたのだから、ギリギリセーフのはず。」
「なのに、こんな立派なイチョウの木を伐採し移植するなんて、ひどい。」
「しかも、イチョウの生えていたすぐそばの土地が、粗大ゴミの集積所になるなんて!」
「粗大ゴミ集積所にするために菊名池の埋め立て前から生えているイチョウの木を伐採し移植したのか!」
「イチョウの木が生えていた方がずっと良かったじゃないか!」

こんなことを思う人も少なからず、いらっしゃるのではないでしょうか。
私の場合、色々な思いが頭の中を交差する中で、このような思いも駆け巡ります。
それは次のような状況もあるからです。

粗大ゴミの集積所も必要であることは、置かれているたくさんの粗大ゴミが何よりの証拠です。
不法投棄によるものもあるのでしょうが、多くの方たちが、この粗大ゴミ回収業者を利用していたようです。
つまり、この業者さんも、回収のための集積所も地域の人の役に立っていたはずなのです。
しかし、この粗大ゴミ集積所も苦情があり年内になくなるそうです。

イチョウの木は、落ち葉が邪魔だとの苦情が理由で伐採移植。
その後できた粗大ゴミ集積所も苦情があり、撤退することになった。
これはそんな様子の写真です。


さて…、
この写真を見、ここまでの説明を聞いて、みなさんはどんなことを感じられるでしょうか…。
それがこの風景が物語るものです。

いろいろな思いが交差する中、私の中で結論として導き出されるのは、人間の身勝手さです。
緑や生物多様性の保全も、ゴミ問題も、どちらも重要な環境問題です。
邪魔なものはなくしてしまえばよいという安易な考えには、非常に疑問を持ちます。
色々な考えを持った人が冷静に話し合い、物事を多角的に考え良い結論を導き出すというような、
本当に良い社会づくりができないものなのでしょうか。

菅野徹先生の講演会で菊名池の生きもの展示をしました

2011年10月30日 19時42分22秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
10月15日の土曜日、地元の書店の石堂書店さんで、菅野徹先生の講演会が行なわれました。
この講演会は、地元の著者を招いて年に何回か行なわれる石堂書店さんのイベントです。
私が参加申し込みをした時点ですでに定員をオーバーしていたこともあって、このブログでの案内はしませんでした。
菅野先生は地元篠原・菊名の自然や生きものたちを長年観察し続けてきた方で、執筆された本や新聞の連載記事もあります。

当日の2日前のことです。
私にも5分間くらい話をしてほしいと石堂書店さんから依頼がありました。
早速資料を持って打ち合わせに行ったところ、この夏菊名池公園プールの施設内で行なった、菊名池公園の自然と生きものについての展示もすることとなりました。

当日の内容は2本立てでした。
1本目は講演・お話の部。始めの2時間ほどはメインとなる菅野先生の講演があり、最後の5分間で菊名池の概略と最新の情報について、私からお話をさせていただきました。
(私の話については、同じ内容がこのブログの記事にも載っています。)
そして2本目は、菊名池に移動しての自然観察でした。


会場の入り口です。


菅野先生講演会のサブ的な催しとして「菊名池ミニ水族館」の展示をさせていただきました。
この夏、菊名池公園プール施設内で行なった「菊名池公園の自然と生きもの展」とほぼ同じ内容です。


このように関心を持って見てくれる方が何人もいらっしゃいました。


メインとなる催しの菅野先生の講演会の様子です。


約2時間にわたる公園の後、菊名池公園の自然観察会が行われました。


私は池の中に生息する魚介類をトラップを用いて捕獲し、参加者のみなさんにお見せしました。


菅野先生の説明を聞いている15分くらいの間にモツゴ(クチボソ)、スジエビなどが捕獲されました。
説明を聞いている10分単位の時間でこんなに魚介類が捕獲されたこと、菊名池にこのような魚介類が生息しているということについて、参加者の方々は驚かれていました。

・・・そうなんです。身近にある決して大きくない、そして決してきれいとはいえないこんな池にも、このように色々な生きものたちが生息しているのです。
昔は身近にいて当たり前だった生きものたちが、どんどん姿を消しています。
(私たち人間が、自然を破壊して生物を滅ぼしているということなのですが。)
だからこそ、このような身近な自然とそこに昔から生息している生きものたちとを守っていくことが、今、大切なのです。





篠原池に今年の初ガモ

2011年10月10日 20時27分53秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
この時期、毎年そろそろ冬の渡り鳥のカモたちが渡ってくるころです。

そこで今日は、横浜市北東部の五つの池を回って、カモが飛来しているか確かめてみることにしました。

菊名池はプールにカルガモが数羽いましたが、菊名池本体ではカモの仲間も、バンも、カワセミも確認できませんでした。白幡池も同様でした。

篠原池に移動すると、オナガガモがオス1羽メス1羽飛来していました。
カルガモもいましたが冬鳥ではなく、留鳥(季節に関係なく年間をとおしている野鳥)なので除外です。

続いて二ッ池と三ッ池へ。
二ッ池はバンの声は確認できましたが、やはりカモの仲間は飛来していませんでした。
三ッ池に移動すると、中之池に2羽の水鳥の影が。
しかし、よく見てみるとカモの仲間でなく、カイツブリ(カイツブリ目カイツブリ科)でした。

菊名池(港北区)、白幡池(神奈川区)、篠原池(港北区)、二ッ池、三ッ池の五つの池を巡って観察しましたが、1番早く冬鳥のカモが飛来したのは篠原池で、オナガガモでした。


今日(2011.10.10)に確認した篠原池のオナガガモ
横浜市北東部の五つの池の中で、今年初めてのカモ(冬鳥)の飛来となります。


三ッ池では、カイツブリ2羽が確認できました。

菊名池の生きもの自然調査報告(後半)

2011年10月09日 08時05分31秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
「菊名池公園の自然と生きもの展」終了後の課題として考えていた、菊名池の生きもの自然調査。
今回は池の水深とワナによる小型魚介類の捕獲を行ないました。

水深の調査結果は以下のとおりです。
今の菊名池には浅瀬がないことが明確になりました。
菊名池から絶滅または絶滅に近い状態となっている小魚、小エビ、植物が、再び生えてきたり数を増やしたりすることがなかなかできずにいるのは、このことが原因していると考えられます。



部分的に水深の浅めのヵ所もありますが、全体として池の淵からすぐに0.8m程度の水深になっているのです。
池には元々、いろいろな生きものたちが生息しているものです。そしてこれらの生きものたちはそれぞれ、いろいろな環境に生息します。
水深もその環境の一つ。菊名池元来のいろいろな生きものたちが菊名池に住み続けていけるようにするためには、水深の浅い場所、深い場所…と、いろいろな水深が必要です。

近年話題となっている生物多様性の保全。それはその土地元来のいろいろな生きものが生息し続けていくことができるように、いろいろな環境(生息環境)を回復させたり、維持していくことなのです。

生きものの調査に関してですが、次のような経緯があります。



2008年にハスが菊名池の全水面を優占して以来、菊名池に昔から生息している生きものたちは絶滅またはそれに近い状態となっていました。
それが今年2011年はバンが7年ぶりに子育てをしたり、今回調査(2011年9月27日調査)でトウヨシノボリが1匹のみ確認されたりなど少しずつは回復してはいます。
しかし、限界もあることは確か。
以前のような生息に適した環境ではないのに、なんとか適応し子孫を絶やさないようにしようとする野生生物の力強さに、私たちがどう応えるかだと思います。

「菊名池公園の自然と生きもの展」終了しました

2011年09月16日 20時07分33秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室



菊名池公園プールには毎年1日当たり1000人規模での利用者がいらっしゃると聞きます。
これだけ多くの方々に利用されるということもあり、あえてここでは宣伝しなかったのですが、この夏のプールの開園期間中、プール施設内で「菊名池公園の自然と生きもの展」を開催しました。
2つ前の記事で掲載した、菊名池公園プールでは初のヤゴ救出。その延長線上の企画として実施したものです。

菊名池公園プールは菊名池公園という公園の中にあります。
公園を分断する道路の向こう側には広場と池がありますが、この池が菊名池です。
このように菊名池公園はプール、広場、池の3つから成り立っていますが、
昔は全てがつながった一つの大きな池で、これが本来の菊名池の姿なのです。

今では小さくなってしまった菊名池ですが、池の中には昔から住み続けている生きものたちもいます。
こうした菊名池の自然や生きものたち、変遷などを公園利用の多くの方々に知っていただきたいと思い、この展示を企画いたしました。

内容は、4種類の魚介類の水槽展示と展示はできない鳥類や植物など、および菊名池の変遷ののパネル展示です。

ただ、私はこうした活動をボランティア活動として仕事のかたわらに行なっています。
コツコツと準備を進めて開催にいたりましたが、毎日様子を見にいったりメンテナンスをすることがなかなかできませんでした。
プール運営のスタッフの方には、色々ご負担をおかけすることになり、そのため、来年は開催できるかどうかわかりません。

しかし、身近な自然の生物多様性を保全し、自然環境と共存した持続可能はより良い社会づくりに貢献する意味で、地域の自然環境について次世代へと語り継いでいきたいという強い思いが私にはあります。
そこで展示内容を地元小学校に配布したいと考えています。

プールの運営スタッフの方のお話によると、展示スペースをプール来場の子供たちが囲みこむことがあるほど、人気がある展示だったようです。
「菊名池公園の自然と生きもの展」をご覧下さったみなさま。熱心にご覧いただき、また意見や感想を寄せていただき、誠にありがとうございます。

直接お礼を言うことのできなかったプールの運営スタッフの方々にも、併せてお礼を申し上げます。

菊名池公園 春の樹木の花

2011年04月14日 19時48分53秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室


2011年4月上旬、菊名池公園では桜が満開です。
満開だけどいうだけでなく、たくさんの花を付けた枝が水面に映り、だらにその水面にたくさんの花びらを浮かべているのは壮観です。

さて、桜以外の樹木も花を咲かせています。
桜のように目立ちはしませんが、特徴ある花です。桜と同様に今の季節にしか見ることのできない花々ですので、この機会にぜひご覧になってみてはと思います。


 クヌギは秋になると、丸いドングリを実らせるドングリの木の一種です。
 菊名池公園では今、芽吹きとともに、穂になり垂れ下がった花も見られます。


 コナラも秋になると、細長いつやのあるドングリを実らせるドングリの木の一種です。
 今年、花は見られませんが、シルバーグリーンに芽吹いた葉が美しいです。


 モミジも花を咲かせています。
 葉の下に小さな花をたくさん付けているので、すぐにわかります。

次回の活動は8月14日(土)です。

2010年08月11日 06時55分12秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室


次回の活動の詳細が決まりましたので、お知らせいたします。

8月14日の土曜日、午後2時半から、篠原公園内の篠原池で「篠原池で生物保護区のエコアップそしよう!」を行ないます。

生物保護区域は生物保護のため、普段は立ち入り禁止になっています。
この区域の中には水を電動ポンプで循環させた人工の川があるのですが、夜にはポンプが止められて、川に水がなくなってしまいます。
そのため、この川には水生生物が住んでいません(住めません)。
そこで石を積み上げて関を作り、夜にも水がたまっている環境をつくることが、今回の活動の目的です。

後日、主催者の私たちで、ちゃんと水がたまっているかどうかを確かめ、たまっていないようでしたら、またの作業で修正します。
また、水がたまっているのを確かめることができたら、次の段階の活動で、水草(ノハナショウブ、ショウブ、セリなど)を植える計画です。

持ち物などの詳細はポスターをご覧ください。

次回の活動は・・・

2010年06月24日 17時24分35秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
次回の活動は、梅雨明けを予定しています。

梅雨明けに、夜間の自然観察でセミの羽化の観察や、鳴く虫の観察をしようと考えています。
場所は未定ですが、これまで活動してきた場所のいずれかで行ないたいと思います。

今まで菊名エコクラブの活動に参加された方、ご希望などありましたら、どうぞご連絡ください。

プールのヤゴ救出2010 報告

2010年06月21日 17時40分48秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
ヤゴというのはトンボの幼虫のことで、池や川などの水の中に住んでいます。
野外プールにもシーズンオフの間はヤゴが住みついているのです。

どうしてプールにヤゴが住みついているのかというと、トンボが産卵にやってくるからです。
実はシーズン中に私たちが泳いでいる間にも、トンボが産卵にやってきます。
しかし私たちが泳ぐのに適した水質を保つために、水がろ過されたり、消毒薬が注入されたりするため、ヤゴは住みつくことができません。

シーズンオフになるとろ過も消毒薬の注入もされなくなるので、ヤゴが住みつくことができるようになります。
また、トンボ以外にもいろいろな生きものたちがやってきて、産卵したり住みついたりします。
このため、ヤゴのエサとなる生きものも住みつくようになり、プールでもそれなりに水辺の自然の生態系が形成されるのです。

このようにして季節が過ぎ、また初夏がめぐってくると、プールの解禁も間近になります。
すると、準備をするのにプールを掃除しなければなりません。
プールに住みついているこれらの生きものたちは、一緒に掃除されてしまいます。

そこで全国的に行なわれるようになってきたのが、プールのヤゴ救出。
各地の自然保護団体などが関わって行なわれています。



菊名エコクラブでも、この6月、横浜市内の4つのプールでヤゴ救出を行ないました。
その際、次のようなお話をさせていただきました。

・プールの水が茶緑色に濁っているのは、植物プランクトンがいるためだということ。
・植物プランクトンをミジンコなどの動物プランクトンが食べること。
・これらをコミズムシなどの小さな昆虫が食べること。
・こうした小さな昆虫たちをヤゴが食べていること。
・これらを食べに、さらに大きな生きもの(カルガモなどの水鳥)も飛来するということ。



今年は「国際生物多様性年」となっています。
環境問題として地球温暖化ばかりが話題となっていますが、生物多様性の減少(野生生物が急速に絶滅していっていること)も大きな環境問題なのです。

近年では身近な自然が激減し、それらとふれあう機会も少なくなっていますが、プールのヤゴ救出のような活動に参加していただくことで、自然とふれあう喜びを感じていただくとともに、生態系や生物多様性の大切さについて理解していただければと思っています。



シーズンオフ中にプールの水は茶緑色になります。
これは植物プランクトンたちの色。
植物プランクトンは動物プランクトンのエサとなり、動物プランクトンは小さな肉食性昆虫のエサとなり、そしてこうした小さな昆虫たちをヤゴたちがエサにします。
さらのこれらの生きものたちを食べにカルガモなどの水鳥がやってくることもあります。
無色透明な水は、私たちが飲んだり泳いだりするには良いけれど、植物プランクトンは住んでいません。だから、生きものたちは住めないのです。


プールの底には泥もたまっています。
これは落ち葉が水の中のバクテリアたちに分解されて、土に還ったもの。
こうしたものは植物プランクトンが育つための養分となります。
落ち葉や泥の中にヤゴたちも隠れています。


プールの中の色々な生きものたちを見ているだけでも楽しいですが、子供たちがヤゴを採るのに夢中になっている様子を見るのは、開催者として大変嬉しく、疲れも吹き飛ぶ感じがします。


太陽の光が反射する水面。
水の中に沈んだ落ち葉。
そしてヤゴなど色々な生きものたち。
プールではありますが、そこには自然があります。
こうした自然と親しんでいると、癒されるような感覚もあります。










次回の活動は6月6日(日)です

2010年05月30日 21時54分58秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室


6月は環境月間、そして多くの種類のトンボの幼虫たちが成虫となって飛び立っていく季節です。
菊名エコクラブの6月の活動は、プールのヤゴ救出が中心となります。

第一回目は6月6日、東急田園都市線の藤が丘駅から徒歩10ほどのところにある千草台公園プールで、午前10時から正午の12時まで行います。

動きやすく、水に濡れたり汚れたりしてもよい服装でお越しください。
また、ヤゴ採集用の網やお持ち帰り用の容器などもお忘れなく。

配布資料の準備もありますので、代表者名と参加人数を下記連絡先までお知らせいただけると助かります。

Eメールアドレス kec-tm@mail.goo.ne.jp(松田)


携帯電話 080-5515-9997(松田)