僕（チョコ）は助かったけれど、仲間の犬を殺さないで！

センターを巣立つ直前のチョコ

バレンタインデーに来た犬「チョコ」…処分率９８％の幸運(読売新聞) - goo ニュース
(読売新聞)

　チョコ君は、沢山の人の善意で処分！されることを免れました。でも、ほとんどの犬が処分されています。一部の自治体では、こうした処分をなくすための試みを始めています。

犬殺処分ゼロ　熊本市の挑戦　持ち込みの飼い主説得　ＨＰ開設し迷い犬紹介　生存率８２％　地道な努力成果(西日本新聞) - goo ニュース

犬猫殺処分半減へ本腰　引き取り手数料を有料化　新たな飼い主募る事業も　福岡県が新年度から(西日本新聞) - goo ニュース
　
　熊本市の試みです。ＨＰで、飼い主さんを募集しています。

犬の飼い主さんを募集しています！（熊本市


　僕の名前はラブです。本当は、前には別の名前があったんだ。でも、あの時のことと一緒に忘れようと思っている。だって、明日は新しい家族ができるんだもの。若いお母さんだな。最初に僕を「よいしょ」って、あの小さな体で抱いてくれたんだ。「うわ―、温かい！」、そう言ってお父さんの方を見て笑っていた。「馬鹿だな、ぬいぐるみでもロボットでもないんだよ」、お父さんの笑顔も好きだな。僕を毎日散歩に連れて行ってくれるかな。

　このセンターに連れてこられてから、毎日、他の犬になった夢を見るんだ。昨日は、僕と同じ名前の、ペットショップという所にいる犬になっていた。周りには、僕より幼い子犬や子猫がガラスのケースに入れられていた。僕は、柵に囲まれた床にいるんだ。お客さんが来ると、一生懸命にしっぽを振りたくなる。でも、最近は、僕を無視して、ガラスのケースに行く人ばかりだ。愛子さんという店員さんが、僕の面倒をよく見てくれる。他の店員さんに、新入りと呼ばれていた。この頃、僕の所に来るたびに、悲しい顔を見せるようになった。「ごめんね。私にはあなたを飼うことができないの。もしかしたらね、あなたは虹の橋という素敵な所に行くことになるかも知れないの。そしたら、いつか、私もそこに行くから、それまで待っていてね。でも、神様が新しい家族を連れて来てくれるかも知れない。だから、何も心配しないでね。いいえ、もしかしたら……」。夢はそこで覚めたんだ。
　僕は、明日、新しい家に行くんだ。今晩は、どんな夢を見るのだろうか。