1日1日感動したことを書きたい

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人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「国語の実力が飯を食わせてくれる 1」

2013-01-13 09:36:29 | 
'국어 실력이 밥 먹여준다 1 ' (김경원他) 「国語の実力が飯を食わせてくれる 1」

これも、韓国の出張帰りに買った9冊の本の中の1冊です。今の僕が求めていたのは、このような本だったのだということを、実感しながら読んでいます。著者たちは、似たような意味をもつ言葉の差異、ニュアンスの違いを、実例を挙げながらとても丁寧に説明していきます。

日本語の「内、なか」にあたる言葉に、韓国語では'안 'と' 속 'があります。メールなどで日本語を韓国語に訳す時、'안 'を使えばいいのか、' 속 'を使えばいいのか、僕は、いつも悩んでしまうのです。

'달이 창틀 속으로 들어왔다.'
'달이 창틀 안으로 들어왔다.'
(月が窓枠の中に入ってきた)

上の文章、속으로がより自然な韓国語なのか、안으로なのか? '안 'と' 속 'の使い分けは、ネーティヴの方でもよく間違えることがあるそうです。

著者たちは、'안 'と' 속 'の違いを次のように説明します。まずは、次元です。' 속 'は、3次元空間の内部を指し、'안 'は2次元の面の内側あるいは1次元の線の近い方を指す言葉です。

'속은 3차원 공간의 내부를 가리키고 안은 2차원 면의 안쪽 혹은 1차원 선의 가까운 쪽을 가리킨다.'

上の窓枠の例文は、窓枠は2次元の平面であるので'안으로'が自然な韓国語です。' '100미터 안 '(100メートル内)、 '50킬로미터 안'(50キロ内)は1次元の直線を、'10년 안'(10年以内)は時間の流れを1次元の直線と考えた時の表現です。'집 안'(家の中)は、平面的に家の内と外を区別する表現なのでしょう。

そしてもう一つ、筆者たちは、内部が空っぽである時、非正常であれば' 속 '、からっぽでもべつに異常ではないとき'안 'を使うと述べています。

'내부가 비었을 때 비정상이면 속이고,비어도 별다른 이상이 없을 때 안이라는 것이다.'

たしかに、'마음 속'(心の中)や'머리 속'(頭の中)には、喜びや悲しみや悩みがいっぱいつまっています。さきほどの'집 안'(家の中)。新築の家には、家具も何もなくても別に異常ではありません。

読んでいて、なるほど、なるほどの連続なのです。それでは、冷蔵庫の中は、'냉장고 안 'なのか'냉장고 속 'なのか。解答は、とてもよい本なので、本で確かめてください。