1日1日感動したことを書きたい

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人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「45定」と「56盗」

2012-12-25 19:41:18 | 韓国語
'사오정 ' 「45定」
'오륙도 ' 「56盗」

二つとも、韓国の職場で働く人たちの苦しさがずしりと伝わってくる言葉です。90年代後半の外貨危機以降、韓国の職場では50代の前半で退職を迫る圧力が強まっていきました。'사오정 'は「45歳が定年」を意味する'45세가 정년 'が、'오륙도 'は「56歳まで職場に通えば盗人」を意味する'56세까지 직장 다니면 도둑 'が縮まった言葉です。

この言葉には、今回の大統領選挙で、50代の投票率が89.9%にものぼり、そのうちの62.5%が朴候補に投票したことが、朴大統領誕生の大きな要因であったという「朝鮮日報」の記事で出会いました。

50代の人口は、全人口5093万人の15.2%にあたる778万人。平均年収は4779万ウォン、平均資産は2億9633万ウォンとのことです。彼らの3人に2人にあたる68.5%が父母を扶養しており、90%以上が子供の大学資金や結婚資金を支援しなければならないと考えているそうです。

彼らは、外貨危機の際、先輩たちが50代前半で職場を早期退職させられるのを目撃するとともに、自らも職場に残るために非正規雇用への転換を受け入れざるをえなかった世代だそうです。

今回の選挙では、朴候補も文候補も、60歳定年の義務化や、失業手当や年金の拡充を公約に掲げました。なぜ、野党候補は、厳しい現実に直面している50代、60代の心をとらえることができなかったのか、真摯な総括が必要とされているのでしょう。

日本の護憲勢力は、もっともっと深刻な状況にあることは言うまでもないことですが。