「仮想儀礼(上)」(篠田節子)を読みました。上下巻900ページの大作。上巻は、
昨日から一気に読んでしましました。読み物としては、とてもおもしろいです。
信者が三十人いれば、食っていける。五百人いれば、ベンツに乗れる。職を失った、
30代後半と40代の二人の男が、宗教をビジネスとして立ち上げるお話。マンションの
一室でたった二人で始めた宗教団体は、生きづらさを感じている若者や、現世利益を
求める中年婦人、利潤という魔物に追い立てられる中層企業の経営者、宗教団体をく
いものにしようとする商売人などを取り込みながら、順調に大きくなっていきます。
今は、7,000人になっています。
組織が大きくなるにつれて、現世利益を求める人たちといやしを求める若者たち
との組織内での対立や、政治家をバックに持つ他の宗教団体との軋轢など、いろんな
問題が生まれてきます。そして、一人歩きしはじめた組織との違和感を教祖自身が感じ
はじめます。どの組織にも、当然起こる問題だけれど。
「これは自分が作り出した虚構世界ではないか、と次の瞬間、我に返る。一人歩き
した虚構世界が、まがい物の真言を唱えるうちに、自分の心を取り込んでいく」
今、税法上の利益のために、休眠中の宗教法人を買収するかどうか、主人公が悩んで
いるところだけれど、日本には法人登録されたものだけで185,000の宗教団体がある
のですね。教祖の数は140万人。すごい数です。
それでは、引き続き下巻を読みます。しかし、最近のこの手の本は、とにかく分厚いなぁ
昨日から一気に読んでしましました。読み物としては、とてもおもしろいです。
信者が三十人いれば、食っていける。五百人いれば、ベンツに乗れる。職を失った、
30代後半と40代の二人の男が、宗教をビジネスとして立ち上げるお話。マンションの
一室でたった二人で始めた宗教団体は、生きづらさを感じている若者や、現世利益を
求める中年婦人、利潤という魔物に追い立てられる中層企業の経営者、宗教団体をく
いものにしようとする商売人などを取り込みながら、順調に大きくなっていきます。
今は、7,000人になっています。
組織が大きくなるにつれて、現世利益を求める人たちといやしを求める若者たち
との組織内での対立や、政治家をバックに持つ他の宗教団体との軋轢など、いろんな
問題が生まれてきます。そして、一人歩きしはじめた組織との違和感を教祖自身が感じ
はじめます。どの組織にも、当然起こる問題だけれど。
「これは自分が作り出した虚構世界ではないか、と次の瞬間、我に返る。一人歩き
した虚構世界が、まがい物の真言を唱えるうちに、自分の心を取り込んでいく」
今、税法上の利益のために、休眠中の宗教法人を買収するかどうか、主人公が悩んで
いるところだけれど、日本には法人登録されたものだけで185,000の宗教団体がある
のですね。教祖の数は140万人。すごい数です。
それでは、引き続き下巻を読みます。しかし、最近のこの手の本は、とにかく分厚いなぁ