1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「世界は美しいと」(長田弘)

2009-08-09 21:08:22 | 
 今日は、長田弘の最新詩集「世界は美しいと」を読んでいます。筆者はあとがきで、
この詩集は、寛ぎのときのための詩集であると書いています。たしかに、心が深く
深呼吸するような、そんな気持ちになる詩集です。肩の力を抜いて、日々の毎日を
生きるうえで本当に大切なものは何なのかを、ゆっくり考えさせてくれる一冊でした。

替えがたいものの話をしよう。
替えがたいものは、幸福のようなものだ。
世界はいつも、どこかで、
途方もない戦争をしている。
幸福は、途方もないものではない。
どれほど不完全なものにすぎなくとも、
人の感受性にとっての、大いなるものは
すぐ目の前にある小さなもの、小さな存在だと思う
(「大いなる、小さなものについて」より)


 すぐ目の前にある小さなもの、小さな存在を大切だと思う感受性は、失うことなく
持っていきたいと思いました。