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神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] 彷徨える艦隊 6 巡航戦艦ヴィクトリアス

2013-11-05 22:27:06 | SF

『彷徨える艦隊 6 巡航戦艦ヴィクトリアス』 ジャック・キャンベル (ハヤカワ文庫 SF)

 

6巻目。これで一応ひと段落。第一部完。

帰還したアライアンス艦隊のシンディック本星への逆襲と、謎の異星人とのコンタクトが描かれる。そして、ギアリー、レオーネ、デシャーニの三角関係の行方も。


このシリーズの魅力は、大きく3つの要素になるのではないか。宇宙での艦隊戦、戦争を引き延ばした社会設定、そして、ギアリーを巡る三角関係だ。


宇宙での艦隊戦では、解説において、このシリーズにおける宇宙戦闘が第一次世界大戦当時の艦隊戦をモデルにしているのではないかということが紹介されている。ある意味、種明かしになってしまっているが、この独特な艦隊戦は設定的に破綻がなくリーズナブルだし、宇宙戦艦(もしくは宇宙巡航戦艦)という存在を魅せる上ではとても重要だったと思った。やっぱり、質量は超重要ですよ。


社会設定では、シンディックの上層部は徹底した人でなしの悪役として描かれ、その一方で、異星人は、本当は戦いたくない、交渉可能な相手として描かれる。

シンディックの社会制度から考えれば、モデルは共産党独裁政権であるだろうし、そういう意味で少しばかり時代錯誤に思えるステレオタイプな設定に見える。しかし、ギアリーら“軍人”から見れば、アライアンスの“政治家”ですら嫌悪の対象なので、上層部は両方とも敵であり、政治的な主張はないと思ってもいいかもしれない。

謎の異星人の方は、反応がかなり人間的なので、ただの人類である可能性もあるだろう。もしかしたら、著者の理想的な社会は異星人の側にあるのかもしれない。ただ、地球はシンディックを挟んで反対側のアライアンス圏内にあるので、それは考え過ぎか。


ギアリーを巡る三角関係は、落ち着くべきところに落ち着いてハッピーエンド。弟の孫娘(肉体年齢ではギアリーより年上)とも若いができ、ギアリーの人間関係は修復された。そういった意味では、人工冬眠で100年もの間をタイムスリップしたギアリーの成長と、人間関係再構築というのが、このシリーズにおける最大の物語だったのかもしれない。


社会設定、宇宙戦闘、そして、男女の三角関係。物語の側面である三つの要素がそれぞれに面白かった。こういう視野の広さとバランスの良さが、大河ドラマのように長く続く物語を支えているのだろう。

これからも、この先の物語は続くようだが、さて……。

 


[コンサ] 2013 J2 第39節 札幌 vs 千葉

2013-11-04 23:59:59 | コンサ

2013 J2 第39節 コンサドーレ札幌 1-0 ジェフユナイテッド千葉 @スカパー


リアルタイムでは見られずに、翌日にビデオで視聴。いやー、残念だ。こんないい試合を見られなかったなんて。

実は入間の航空祭に行っていたのだが、今年はどういうわけか運営がザル過ぎて、大混乱で大変だった。これなら、おとなしく家でスカパー見ているべきだった。でも、その後の飲み会は良かったんだけどね。


とにかく、何が何でも、プレーオフ圏内に辿り着きたい札幌。京都に続いての上位陣との直接対決。連敗は避けたいものだが、相手は相性のいい千葉。フクアリでの開幕戦を再現するような好ゲームを期待したい。

札幌のスタメンは、両サイドに砂川と荒野を使って来たぐらいで、あとはいつものメンバー。レコンビンや岡本も悪くないと思うのだけれど、攻守の安定性を考えるとこの二人の選択になってしまうか。


試合は序盤から札幌が絶好調。出足早くボールを奪って、うまくサイド攻撃につなげられている。前半は互角と聞いていたが、完全な札幌ペース。

怖いのはケンペスと、ケンペスと区別のつかない田中(笑)。しかし、それ以上に怖い感じだったのが、千葉の右SB米倉。札幌の左SB上原と攻撃的なSB同士のマッチアップは、序盤こそ上原が押し込んだが、次第に米倉に押し返され、攻撃の起点を作られてしまった。

前半の前半は札幌、後半は千葉のペース。全体で見ればほぼ互角。しかし、得点機会を考えれば、もしかしたら千葉の方が多かったかも。


そして後半。札幌が気合を入れ直したのか、千葉が失速したのか、千葉にボールを持たせてもまともなシュートを一本も打たせず、一方的に札幌が攻め込んだ。

財前監督は砂川に変えて岡本を早目に投入。勝負をかける。

そして、上原からのクロスを内村がスルーして宮澤が押し込むという理想的な攻撃シーンも生まれたが、無情にもオフサイド。宮澤は前節、軽い怪我でベンチ入りもできなかったが、その前の山形戦に続いて攻撃的なポジションを取り続けた。ボールを奪っても、すぐに隣の選手に預けてしまっていたプレーは見られなくなった。それでこそ「俺らの10番」である。上里の離脱が責任感を生んで、結果的に宮澤を成長させたのだったりして。

それでもゴールを奪えない札幌は疲れの見える前田に変えてフェホを投入。0-0でフェホを入れると、そこからリズムを崩してしまうことが多いので、この交代はどうかと思ったが、いきなり、惜しいヘディングシュートを強烈に放ち、今日は違う雰囲気。

そしてついに内村が相手DFのミスをついて、無人のゴールに流し込む。内村は笑顔で抱きつきにきたフェホが怖くなかったのか(笑)

ここから千葉がムキになって攻め込んでくるが、かえって雑になって攻撃でもミスを連発してくれたので助かった。

ベトナムデーということで、お疲れ様の内村に替えてレコンビンも登場。盛り上がるベトナム人サポーター。お祭り騒ぎ状態で、試合終了。


振り返ってみれば、ドフリーで空振りしたり、ドフリーでシュート打たずにパスしたり、といった千葉の攻撃のミスに助けられ、DFとGKの連係ミスに乗じて得点し、大きなミスなくまとめた札幌の勝利。自分たちのミスで自滅した京都戦とは正反対。

これだからおもしろいと言っていいものかどうか。とにかく、毎回ドキドキできる試合日も今年はあと3回。次の神戸戦に勝つと負けるでは大違い。最大のドキドキがやってくる。

 


入間基地航空祭 2013

2013-11-03 23:59:59 | Weblog

入間基地航空祭 2013

 

11/3に、毎年恒例の入間基地航空祭に行ってきた。

去年の晴天とは打って変わって、今年は真っ白な曇天。おかげで、空に向かってシャッターを切ろうとしても、オートフォーカスがエラーになってシャッターが下りない。かといって、マニュアルではピンボケにしかならず、どうしたものかという状況。

今年は『空飛ぶ広報室』のおかげでひとが多いとは聞いていたけれど、これほどまでとは。さらに、横浜からも直通になり、デフレ時代の無料イベントということもあって、もの凄い集客だった模様。過去最高の32万人!?

そんな状態なのに、運営がどうしたことか、ダメダメになっていてとっても残念。改札の誘導は去年に続いて左右逆の案内をするし、通行の整理もさばき切れていなかった。

これまでとの大きな違いは、レジャーシートエリアの枠線が無くなって、滑走路エリアほぼ全体がレジャーシートエリアになっていた。その結果どうなったかというと、展示飛行機前だろうと、通路だろうとお構いなしの無法状態。いや、ルール上許されたことになってしまっているので、遵法状態ではあるのだけれど。

仕方がないので、我々が広げたシートはF15の真ん前。これが良かったのか悪かったのか、完全に人ごみの中心部に入ってしまっていて、トイレに行くにも行けやしない。やっとの思いでトイレに行けば、ブルーシート撤収時間になっても、荷物の場所に戻れやしない。

後から合流予定の友人とは全く会えず。こりゃ無理だ。

そして、ブルーインパルスが飛べば、周囲を人ごみに囲まれ、真上しか見えない状態。低空ですれ違うブルーインパルスは他人の頭の向こう側。

確かに、この場所を選んだのが悪かったわけで、自業自得に過ぎないのだが、これほどとは思ってなかった。来年からは、もっと後ろに陣取ろう。


展示飛行では、ブルーインパルスが曇天の白いキャンバスに、見えずらい白いハートを描いたあたりで、途中中断。飛行エリアに飛行計画の無い航空機が侵入とのこと。昨年の機材トラブルに続いての中止は非常に残念。また、来年リベンジだ。

そして、展示飛行中止とのことで、帰りの電車を待っているうちに、響いてくる爆音。ブルーインパルスは中止でも、そのあとのF15は飛んだ模様。ついでに、F2も飛んでたとか。ホームからもちょっとだけ機影が見えた。


真っ白な曇天、運営劣化、展示飛行途中中止と、今年の航空祭は散々だった。でも、その後の国分寺宴会は楽しゅうございました。来年もまた、恒例で行きましょう。