2013 J2 第42節 コンサドーレ札幌 0-0 北九州 @札幌ドーム
プレーオフ進出をかけての最終戦。どんな形であれ、勝てばプレーオフ進出が決定。相手は下位の北九州。お膳立てはすべて揃った。
……にもかかわらず、なんとも締まらない幕切れ。
この日はOB戦も開催され、ゴン中山や吉原コータのチームゴンと、ノノ社長やソダンのチームノノが対決。ごっさんや太田、田渕、村田と、オールドファンにも懐かしい名前が並んだ。
OB戦は中山、吉原のツートップを芳賀がマジアタックで潰し、曽田がギリギリでクリアするファンタジーを魅せるという展開。前半のみ出場の野々村(選手のため敬称略)も華麗なフリーキックを蹴ったりしたものの、結果は0-0のドロー。前半20分、後半20分、その間にハーフタイム20分(!)という短い時間だったが、なんでこれを放送しないというくらいの楽しい時間だった。
ゴンちゃんは最後に、「今日のトライアウトは失敗でした。でも、iPS細胞という武器がある」と言い残して去って行った。現役復帰はまだあきらめていないようだ。
さて、その後の本番の試合。札幌のメンバーは怪我人を抜いたベストメンバーの布陣。チョソンジンの代わりには櫛引が入ったが、特にDFラインに不安は無い。
選手を迎えるコレオグラフィーは、なんどもゴール裏メンバーがくどいくらいに説明しに回っていたが、河合キャプテンが芝生に入った瞬間に掲げるようにとのこと。
しかし、掲げていた最中はまったく何が見えていたのかさっぱりわからず。気を利かせて、場内ビジョンでちょっとぐらいゴール裏を抜いてくれても良かったのにと思う。浮かび上がっていたメッセージは「12.1→12.8」。プレーオフ進出へかける想いだ。
試合内容はあまり覚えていない。
札幌はパスが良くつながり、定番のサイド攻撃を何度も繰り出した。レコンビンの強烈なミドルシュートもあった。
しかし、ゴールは遠かった。
24000人を越えるサポータの祈りも届かず。試合終了。札幌ドームは静かにシーズンの終わりを迎えた。わずかなブーイング。まばらな拍手。北九州サポの歌声だけが響いていた。
シーズン終了セレモニーのため、試合後の選手の挨拶もなく、そのせいで、なんとも言いようのない雰囲気が流れた。
セレモニーも、財前監督の挨拶、野々村社長の挨拶、そして、サンクスウォークと、なんだか淡々と流れて行った気がする。でも、それは自分の気持ちの問題だけだったのかもしれない。他のみなさんはどんな印象だったでしょうか。
終了後はサッポロビール園に移動し、炎の宴に参加。なんと、ここでも野々村社長が登場。乾杯の挨拶だけで退場となったが、会場到着時からネクタイやスーツの裾を直しながら、背筋を伸ばして緊張した雰囲気だったのが印象的だった。もしかしたら、ブーイングを浴びることを覚悟していたのかもしれない。そうでなくても、最終戦の結果を踏まえ、サポーターの前にどういう顔で出ればいいのかと迷いがあったのだろう。そこで、第一声は「乾杯といっても、何に乾杯していいやら」。
しかし、サポーターの暖かい笑顔に迎えられ、最後はマイクスタンドを無意識に握りしめながら熱弁をふるった。開幕当初はここまで来る実力は無かった。強化費3億じゃ、正直言って勝てない。しかし、若い子たちが良く成長した。もっとうまくなる。来年はどんな形であっても昇格できるように。来年の昇格を祈念して、乾杯。
その後、ドーレ君も登場してのくじ引きがあったりなんだり。宴会後はビール園の売店でTシャツとジョッキを購入。いいおみやげになりました。この宴会が無かったら、試合終了のもやもやした気持ちのまま東京に帰ることになっていただろうけど、これで吹っ切れたような気がする。
まぁ、なんというか、最終戦だけを見るとなんだかなぁという試合だったけど、シーズン全体を観れば、期待以上のできだったのではないかと思う。特に、古田、河合、上里、最後の最後には深井までと、怪我で離脱する選手が多かったにもかかわらず、代役の若手選手たちが頑張ったことは素晴らしい。
シーズンを通して、決定機に決められない、勝てる試合に勝ちきれないという問題が露呈したものの、それは来年の課題とすればよい。今思えば、群馬、熊本のどちらかに勝ってさえいれば。下位チームに対してこそ全力で戦う。そのことを選手もスタッフも忘れないことだ。