『SF Japan 2008 SUMMER』 (徳間書店)
日本で出版されているSF専門誌といえば、早川のSFマガジン。
それともうひとつ、長く続いた雑誌が徳間のSFアドベンチャーである。しかし、SF冬の時代を前に、1993年に廃刊。
SF雑誌復刊を目指して2000年に季刊として再開されたのが、このSF Japan。
しかし、いまでは年3回の不定期刊に変わり、雑誌ではなく書籍扱いである。
これも一応創刊号から買っているので、SFマガジンぽく考課表なんぞをつけてみました。
--- 以下は読切小説 ---
『新ミルキーピア物語 へのへのもへじがころんだ!』東野司
+0.0
名前だけが一緒の別な話。うーん、オチもイマイチ。
よく考えてみたら、ミルキーピア物語もそんなに好きじゃ無かったよ。
『続シオンシステム(前編)』三島浩司
+0.0
『パラサイト・イブ』系バイオホラーの系譜。
前作の結末からつながってんだから、あらすじでネタバレ気にすんな。
シオンシステム読んでないと意味不明。この先、どっちへ行くのかも五里霧中。これだけでは評価になりません。
『心中少女』石持浅海
-1.0
先に挿絵を見ながら小説を書く問題小説連動企画その1。SFじゃないし、面白くも無い。
『産医、無医村区に向かう』谷甲州
-0.5
先に挿絵を見ながら小説を書く問題小説連動企画その2。無理矢理すぎ。
これって、企画倒れじゃない?
どっちかっていうと、問題小説に載った小林泰三のが読みたい。
『我は獣にあらず』谷口裕貴
+0.5
読みきり第2回。でも、前回のがぜんぜん印象にない(ワラ)
短編でやるには設定を詰め込みすぎ。
『ユニット・プランタ』杉本蓮
+0.0
SFマガジンのリーダーズストーリーで読んだような話。
『カミが眠る島』八杉将司
+0.5
新本格科学ミステリィ(ワラ)
最後にSFになるのが無理やりすぎ。ミステリィのままでいいじゃん。
『DOGDAYS』五代ゆう
+0.0
「アバタールチューナー」(女神転生シリーズのプレイステーション2用ロールプレイングゲーム)の原案者によるノベライズ(?)
これまた元ネタを知らないと、設定がよくわからない短編。
『サバトパンク』川上亮
+0.5
オカルト系ファンタジー。鼠に取り付いてスパイするなんて、『Y氏の終わり』をパクったでしょ!
--- 以下は連載小説 ---
『スーサ』あさのあつこ
+0.5
本当は怖い昔話風ファンタジー。
『愚かな薔薇』恩田陸
+0.0
だんだん枚数少なくなってますが……
『地獄で見る夢』森岡浩之
+0.0
まだ事件の発端なので評価無し
『百万光年のちょっと先』古橋秀之
+1.0
“百万光年のちょっと先、今よりほんの3秒むかし”で始まるショートショートシリーズ。
1001篇目指してがんばって欲しい。
『蘆野原偲郷』小路幸也
+0.5
妖怪みたいな“事”を祓う一族の、ちょっとほんわかした物語。こういうのが間に入っているとほっとします。
内容はなんてことないものなんですが。
『火星のプリンセス・リローデッド』火浦功
+1000000.0
セカイ広しといえども、火浦功の新作が読めるのはSF Japanだけ!
っていっても、また1ページしかないけどな。
--- ここまで ---
うーん。連載陣は悪くないんだけど、読切が……。モノによっては同人誌レベルじゃないかと思われ。
いや、ファンタジー系が多いので、単純に好みの問題なのかもしれないんですが。
SF Japanは日本SF大賞と、日本SF新人賞の発表媒体でもあるわけで、海外SFのハヤカワに対抗する日本SFのトクマであって欲しいんですよ。
でも、日本SF新人賞出身者の活躍って、新潮社のファンタジーノベル大賞や、角川書店のホラー大賞に比べ、少ないですよね。小松左京賞出身者よりも少ないくらいじゃないですか?
どこかで見たようなファンタジーや、設定ばかりに凝った小説ばかりで、SFファンにも非SFファンにも楽しめない雑誌になってしまっているように思います。(あと、憑依都市シェアワールドは企画倒れでおしまい?)
まずは、星雲賞日本短編部門賞をSF Japanから出すことを目標に、編集方針を見直したほうがいいんじゃないでしょうか?
日本で出版されているSF専門誌といえば、早川のSFマガジン。
それともうひとつ、長く続いた雑誌が徳間のSFアドベンチャーである。しかし、SF冬の時代を前に、1993年に廃刊。
SF雑誌復刊を目指して2000年に季刊として再開されたのが、このSF Japan。
しかし、いまでは年3回の不定期刊に変わり、雑誌ではなく書籍扱いである。
これも一応創刊号から買っているので、SFマガジンぽく考課表なんぞをつけてみました。
--- 以下は読切小説 ---
『新ミルキーピア物語 へのへのもへじがころんだ!』東野司
+0.0
名前だけが一緒の別な話。うーん、オチもイマイチ。
よく考えてみたら、ミルキーピア物語もそんなに好きじゃ無かったよ。
『続シオンシステム(前編)』三島浩司
+0.0
『パラサイト・イブ』系バイオホラーの系譜。
前作の結末からつながってんだから、あらすじでネタバレ気にすんな。
シオンシステム読んでないと意味不明。この先、どっちへ行くのかも五里霧中。これだけでは評価になりません。
『心中少女』石持浅海
-1.0
先に挿絵を見ながら小説を書く問題小説連動企画その1。SFじゃないし、面白くも無い。
『産医、無医村区に向かう』谷甲州
-0.5
先に挿絵を見ながら小説を書く問題小説連動企画その2。無理矢理すぎ。
これって、企画倒れじゃない?
どっちかっていうと、問題小説に載った小林泰三のが読みたい。
『我は獣にあらず』谷口裕貴
+0.5
読みきり第2回。でも、前回のがぜんぜん印象にない(ワラ)
短編でやるには設定を詰め込みすぎ。
『ユニット・プランタ』杉本蓮
+0.0
SFマガジンのリーダーズストーリーで読んだような話。
『カミが眠る島』八杉将司
+0.5
新本格科学ミステリィ(ワラ)
最後にSFになるのが無理やりすぎ。ミステリィのままでいいじゃん。
『DOGDAYS』五代ゆう
+0.0
「アバタールチューナー」(女神転生シリーズのプレイステーション2用ロールプレイングゲーム)の原案者によるノベライズ(?)
これまた元ネタを知らないと、設定がよくわからない短編。
『サバトパンク』川上亮
+0.5
オカルト系ファンタジー。鼠に取り付いてスパイするなんて、『Y氏の終わり』をパクったでしょ!
--- 以下は連載小説 ---
『スーサ』あさのあつこ
+0.5
本当は怖い昔話風ファンタジー。
『愚かな薔薇』恩田陸
+0.0
だんだん枚数少なくなってますが……
『地獄で見る夢』森岡浩之
+0.0
まだ事件の発端なので評価無し
『百万光年のちょっと先』古橋秀之
+1.0
“百万光年のちょっと先、今よりほんの3秒むかし”で始まるショートショートシリーズ。
1001篇目指してがんばって欲しい。
『蘆野原偲郷』小路幸也
+0.5
妖怪みたいな“事”を祓う一族の、ちょっとほんわかした物語。こういうのが間に入っているとほっとします。
内容はなんてことないものなんですが。
『火星のプリンセス・リローデッド』火浦功
+1000000.0
セカイ広しといえども、火浦功の新作が読めるのはSF Japanだけ!
っていっても、また1ページしかないけどな。
--- ここまで ---
うーん。連載陣は悪くないんだけど、読切が……。モノによっては同人誌レベルじゃないかと思われ。
いや、ファンタジー系が多いので、単純に好みの問題なのかもしれないんですが。
SF Japanは日本SF大賞と、日本SF新人賞の発表媒体でもあるわけで、海外SFのハヤカワに対抗する日本SFのトクマであって欲しいんですよ。
でも、日本SF新人賞出身者の活躍って、新潮社のファンタジーノベル大賞や、角川書店のホラー大賞に比べ、少ないですよね。小松左京賞出身者よりも少ないくらいじゃないですか?
どこかで見たようなファンタジーや、設定ばかりに凝った小説ばかりで、SFファンにも非SFファンにも楽しめない雑誌になってしまっているように思います。(あと、憑依都市シェアワールドは企画倒れでおしまい?)
まずは、星雲賞日本短編部門賞をSF Japanから出すことを目標に、編集方針を見直したほうがいいんじゃないでしょうか?
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