神なる冬

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コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] 別冊 図書館戦争Ⅱ

2008-08-31 17:00:00 | SF
『別冊 図書館戦争Ⅱ』 有川浩 (アスキー・メディアワークス)

ありゃぁ、星雲賞とっちゃいましたね。
まあ、星雲賞は、自由部門に顕著に顕れていますが、その年の一番優れたSFに贈られるものではなく、その年にSFファンが一番面白がったものに贈られるからね。あと、ノミネート条件に「完結していること」があるので、なんでこのタイミングに、と思われることが多いようです。特に、コミック部門とか。

星雲賞の他の受賞は日本SFファングループ連合会議のページでどうぞ。
しかし、DAICON7のページに星雲賞や暗黒星雲賞の結果が載っていないのはどうなのよ。燃え尽きちゃったのか、実行委員会。

で、タイミングよく、別冊の2巻目が出ていたわけですが、どんどんSFじゃなくなってますね。
最初は古典的名作『華氏451度』の流れを汲む、正統派SFだったんですよ。

えー。「あれがSFっ!」って思う人も多いかもしれませんが、SFの役目としては、合理的な“if”を持ち込んで現代を描くということもあるのです。<図書館戦争シリーズ>は“メディア良化法”の存在を仮定することより、現実と地続きなディストピアを外挿(エクスポラレート)した、まさに模範的な思弁小説(スペキュラティブ・フィクション)ということもできるのです。
……自分でも書いていて良くわかりませんが……。

『エア』を書いたジェフ・ライマンが「マンデーンSF」というのを提唱しています。これはワープとか超能力とか非現実的なネタはやめて、もっと現実的なSFを書こうよということらしいですが、日本におけるマンデーンSFとして『図書館戦争』を位置づけるのもおもしろいかもしれません。

これが星雲賞をとったことで、非SFファンがどう思うのか、かなり気になるところなのです。去年のSFにはまともなものが無かったのか、とか、また何でもSF病が始まったとか言われそうなので、先に反論を書いておきました(ワラ)

とりあえず、『今日の早川さん』とは別な意味で、本好き必読の書と言えましょう。

あー、別冊については何も語ってませんが……。
とりあえず、男でもブラのサイズの表記方法くらいは知っています(ワラ)


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