『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』 小川一水 (ハルキ文庫)
『異星人の郷』が売れ出した頃に一緒に話題になっていた小説だが、「中世における異星人とのファーストコンタクト」というテーマ以外、おもしろいほど重なるところの無い物語。
ローマ帝国の時代に、街というものを知った水の精(実は異星人)レーズと、辺境に飛ばされた騎士ルドガーが、協力して貧しい集落を自由都市にまで発展させるというシムシティ小説。
レーズの能力はSFというよりはファンタジーで、それに頼らないと言う約束だったのに、結果的にそれに頼らざるを得ないというところもなんだかなぁ。
しかし、今にも消えそうな寒村を盛り立て、知力と勇気で街を発展させていくという物語は読者を引き込むに十分な力を持っている。
ただ、ルドガーの考え方が中世の騎士としては異常に進歩的すぎたり、さんざん脅かした揚句にあっさりとした描写で終わった黒死病エピソードなど、展開の荒さも目立つ。あとがきを読んでも、著者自身の心残りが感じられたりする。
最後に、さらっとセナーセーとかいう単語が出てきたのにはびびったけど!
『異星人の郷』が売れ出した頃に一緒に話題になっていた小説だが、「中世における異星人とのファーストコンタクト」というテーマ以外、おもしろいほど重なるところの無い物語。
ローマ帝国の時代に、街というものを知った水の精(実は異星人)レーズと、辺境に飛ばされた騎士ルドガーが、協力して貧しい集落を自由都市にまで発展させるというシムシティ小説。
レーズの能力はSFというよりはファンタジーで、それに頼らないと言う約束だったのに、結果的にそれに頼らざるを得ないというところもなんだかなぁ。
しかし、今にも消えそうな寒村を盛り立て、知力と勇気で街を発展させていくという物語は読者を引き込むに十分な力を持っている。
ただ、ルドガーの考え方が中世の騎士としては異常に進歩的すぎたり、さんざん脅かした揚句にあっさりとした描写で終わった黒死病エピソードなど、展開の荒さも目立つ。あとがきを読んでも、著者自身の心残りが感じられたりする。
最後に、さらっとセナーセーとかいう単語が出てきたのにはびびったけど!
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