神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

ブログマナーと栞だらけの図書館

2008-11-21 22:12:28 | Weblog
Yahooのblogで無断リンク問題(というより、ソーシャルブックマーク問題)で盛り上がっているEntryがあった。

一般常識・礼儀とブログマナー -☆女の徒然草☆-

なんでいまさら、と思ったが、これがいろんな意味で興味深い。
ひとつは、ブログ主が、「インターネットの開発、普及をおこなってきた側です」と発言していること。
そして、比喩として出てきた“栞だらけの図書館”。

前者に関しては、Web系技術者はこんな問答は飽き飽きしているうえに、無断リンク禁止なんてナンセンスだと考えているだろうと思い込んでいたためだ。特定以外のリンク禁止にしたいなら、パスワード認証やRefererのチェックで済む話だろうに。

寡聞にして、“4004”というのがintelの石のことなのか、それがWorldWideWebとどう繋がっているのかわからないのだけれど、RFC1855(1995年のネチケットガイドライン)まで持ち出して、いったい何年前の議論だよ.

だって、「インターネットください」が今よりももっと意味をなさない、GopherやtelnetとWWWがServiceとして併記されるような時代の文書(しかもInformational)だぜ。本当にblog主がインターネットの開発、普及に関わっていたなら、完全な釣りとしか思えない。(持ち出したのはコメントした側だけど)

特に、ServiceのUser Guidelineにある下記の記述

- Since the Internet spans the globe, remember that Information
Services might reflect culture and life-style markedly different
from your own community. Materials you find offensive may
originate in a geography which finds them acceptable. Keep an open
mind.

ではなく、Administrator Guidelinesの

- Don't point to other sites without asking first.

に反応するあたり、インターネットの理解というより、blogというサービスの理解が甘いのかもしれないとか思ったり。

blog主はサービスの供給者じゃなく、ユーザだろ。そういった意味では、RFC1855の時代には想定されていないサービスだし、無理に当てはめれば、blogはメーリングリストやネットニュースのカテゴリであるOne-to-Many Communicationにあたるのではないかと思う。

さて、そんなどうでもいい話はさておき、この中で出てきた比喩の話。


図書館で利用者が勝手にしおりを挟んでいるようすを想像してください。
施設によっては利用者が数万人、あるいは数十万、数百万人もの人が利用して、
それぞれの利用者が勝手にしおり(ブックマーク)をすると、どのようなことになるでしょうか。

きっと図書館はしおり(ブックマーク)であふれかえり、しおり(ブックマーク)に書かれた内容が
その図書館においてある利用物となってしまいます。

これでは本来の図書館としての役割を果たすことは困難でしょう。


Webを図書館に、ソーシャルブックマークを栞に喩えた問題提起なんだけど、この発言は現実とネットを区別できていない典型的な発言ですよね。

ネット上の栞は見えないようにもできるし、物理的に溢れかえることなんて無いでしょう。

問題のブックマークでコメントしている方もいますが、ネットで栞に溢れた図書館を夢想すると、なんだか素晴らしい世界に思えます。

小説やコミックを読むと、主人公の決め台詞や、明らかなボケに対して、いっせいに突込みが入っている様を思い浮かべてください。これはもう、ニコニコ書籍。

日本では今ひとつ盛り上がりに欠ける電子書籍ですが、この機能を導入すると、おもしろいサービスや、とんでもない使い方が出現するかもしれません。

推理小説で冒頭に犯人の名前が書いてあるのを見るのがいやならば、コメントオフにして読めばいいだけです。

コメントにもネタバレ指定の有無を設定できて、ネタバレ無しのコメントだけよむことができたり。

ネタバレコメントを厳しく取り締まるネタバレ厨が出現したり。

なんか、よくないっスか?

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