神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[FT] ラス・マンチャス通信

2008-09-14 19:01:53 | SF
『ラス・マンチャス通信』 平山瑞穂 角川文庫

2004年ファンタジーノベル大賞受賞作の文庫化。
帯が森見登見彦で、解説が大森望。

以上の情報だけで興味を惹かれた方は、ひとつ。

ホラーなんだかダークファンタジーなんだかよくわかりませんが、爽やかな気持ちにはなれません(ワラ)

見ない振りをする、我慢するということがキーワードなのか。
現実を見ない振りができず、我慢できなかった主人公は、その現実を打破しようとし、あるいは偶然に壊してしまい、さらに悪夢の深みにはまっていく。
こうやって書くと、長いものには巻かれろ的な教訓を与えてくれそうな小説だが、けしてそんなことはなく、逆に長いものに巻かれるおぞましさで堪らなってくる。

暴力的な結末にカタルシスを感じる程度で、後はネガティブな感情のみがフツフツと沸いてくる最悪な小説。
いや、皮肉ではなく、褒めているんですが。

おぞましい現実に見て見ない振りをするのか、現実を打破しようとしてさらに深みにはまるのかは、自由だぁ!
現実 is フリーダム
人生 is フリーダム


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