SF大会二日目。
目覚ましのなる前に起きてしまい、することも無いので駅前のミスドで朝食がてら、読書。
9:00に会場入りするも、まだ企画準備前。それでも、気の早い人たちはいるもので、他の方々に紛れ、そんなに不自然でもなく着席して、読書の続き。そして、登壇した小浜さんたちに、早いねぇと呆れられる。
『電子出版とこれからの出版社』
SF小説系の電子出版の現状を聴く。SF者は新し物好きなだけに、過去にも電子出版の残骸というか、死屍累々の惨状が語られる。そんな中、瀬名さん(本人いわく、原稿を書いただけ)たちのAiR(http://electricbook.co.jp/)が最新のトライアルとなる。
昔と変わったのは、電子書籍を読めるデバイスの広がりによるマーケットの拡張、および、課金システムの洗練化であり、結局「できること」というのはそんなに変わっていない。
電子出版というか、電子書籍は二つの目的があると思っている。ひとつは絶版本を失くすという、著者も読者も、もしかしたら出版社もwin-winな関係になれる可能性がある分野。これについては、ただスキャンしただけのものは書籍と呼ばないという、出版社の頭の固さが障害となっている模様。これに風穴を開けるべく、絶版堂(http://zeppan.org/)が動き始めているが、これは法律的にかなり黒に近いグレーということで、参加する側にもちょっと躊躇がありそう。
一方で、新刊書としての電子書籍はさらに二つに分かれる。いわゆる長編小説と、それ以外。長編小説は電子出版には向かない、というか、電子書籍となる利点はほとんどないのではないかという議論に同意する。もちろん、物理的スペースの削減という効能はあるが、本読みにとってはそれも楽しみの一つ。本棚は部屋の断熱材である。
それ以外に含まれる、学術系やビジネス系の新書、短編小説(ケータイ小説を含む)は最初から電子書籍という形態として作成されることにより、よりインタラクティブに、よりメディアミックスに進めることが出来るのではないかということ。しかし、これについても、そこまでいったら電子“書籍”というアーカイブである必要性はどこにあるのかという気がしてくる。
ストリームでの配信にしてしまえばコピーの心配も小さいし、会員制有料webサービスにしてしまえば金の取りっぱぐれもない。やはり、既存の出版社や、本としての小説の著者、読者は、電子書籍という概念に対しても、慣れ親しんだ“本”という形態へのこだわりが強すぎるのかもしれない。
いずれにしろ、個人的には、電子書籍が本格的に流行るためにはハードデバイスの進化がもう一段階必要だと考えているので、物理的な本の補完や、出版マーケティングとしての機能以上のものは時期早尚ではないかという持論は、今回の議論では補強されても覆ることはなかった。
いやもちろん、先行してデファクト握ろうという魂胆もわからなくはないんだけどね……。
『SFファンのための実験映画』
そもそも実験映画って何? という状態だったのですが、先日、主催の高槻真樹さんからコメントをいただいていたので、参加。
見た映画(?)は、まるでビデオドラッグのように頭がくらくらする画像(最近は動いているものは画像といわずに動画というのか)ばかりで、これを“映画”といわれると、ハテナマークが頭の上をピヨピヨと飛び交う感じだった。
それでも、伊藤高志の「SPACY」はポンピドーセンター(フランス)にも所蔵されているだけあって、実験的な映像でありながら、SF的な設定やストーリーを頭の中からズルズルと引き出される感覚がものすごい。
自分は多元宇宙の連なりを想起していたのだが、藤田直哉さんはコメントで『インセプション』を引き合いに出して説明していた。似たようなものと言われればそれまでだが、多用な解釈でワクワクできるというのは、それだけのポテンシャルを秘めているということなのだろう。
しかし、他の映画はどうにも乗れない。「MOTHLIGHT」なんて「えーい、動かすな! その蛾の羽の顕微鏡写真、もっとちゃんと見せろ!」としか思えなかったし(笑) 他のも、せいぜい貞子の呪いのビデオにしか見えないという感じ。
実験映画が、どんなものになるかわからないけれど実験的に新しい映像を作り出そうという試みなのであれば、その映像からのイマジネーションからSFが生まれたり、あるいは、SF映画の1シーンとして新しい映像表現を使ったりすることが出来るのだろう。
しかし、今日見た映像のほとんどは、ヘンな映像を作ると言う自己満足に終わっているように見えて、それだけ見せられてもなぁ、というのが正直な感想。
やっぱり、自分は映像芸術や音楽芸術のファンではなく、物語を消費して生きている人間なので、設定や物語が説明されない映像だけのものとか、音楽だけのものというのは受け入れ難い。たとえ、その説明が文字や言葉ではなくてもかまわないし、ズルズルと頭の中から何かを引き出す紐の先っぽだけでもいいのだけれど。
で、すみません。後半のトークは時間が無かったので退出しました。企画の間が30分しかないので、昼ごはんを食べる時間が……。
『翻訳家パネル「2010年代の翻訳界」』
暗黒星雲賞を取りそこなった蕎麦屋さんに行ったら込んでいたので、今日もコンビニおにぎり。ファミマのラー油おにぎりは旨いね。桃屋よりも旨いかも。
そんなわけで、なんとか間に合って翻訳家パネル。ここもタイトルに偽りありで、なんだかよくわからない展開に。というか、狭い部屋にプロが集まりすぎで、完全一般人は肩身が狭いです。
山岸さんvs大森さんの、謎の星雲賞受賞自慢合戦とか。やっぱり、みんな星雲賞欲しいんだよね。よかったね、ファングループ連合会議の中の人!
最近の潮流としては、ミリタリーSFが勃興しているが、そのせいで、ハヤカワ文庫SFはローダンとミリタリーSFとその他の3分類になってるとか。一方の創元では、小浜さんがミリタリーSF音痴なために、ミリタリーSFが出ないとか。
ミリタリーSFといっても、スペースオペラの変奏曲なので、特殊なものじゃないよーというのがミリタリーSF擁護派で、そんなもの面白くないよーというのが否定派。それでも面白い小説は面白いので、いいミリタリーSFとか。
創元で出るはずの本がこっちの出版社で出たり、創元に持ち込んだ本があっちの出版社で出たりするのは、すべて小浜さんが悪い(笑)
英米では、スチームパンクとか文学系SFとかながーい小説が流行っていて、日本じゃ翻訳しても売れない。アナログスタイル(雑誌アナログ中心の技術系SF)も退行気味。日本人の好みに合う作家を探すのが大変。ベイリーとか、イーガンとか。いっそのこと、文学に走らない下手な作家を日本向けに書かせる計画とか。
次のコマの浅倉さん追悼企画でも思ったのだが、やはり翻訳書というのは、原著者の力と翻訳家の力が合わさらないと名作が生まれない。逆に言えば、アイディアやストーリーがしっかりしてさえいれば、小説表現の下手さは翻訳の時点である程度カバーできるのかもしれないなぁと思ったり。
まぁ、そんなわけで、ミエビルの新作とバチガルビバチガルピの単行本デビューに期待してます。
『浅倉さんが愛したSF』
続いて同じ部屋で浅倉さん追悼企画。さらに関係者が増えて、さらに肩身が狭くなる。通信技術の部屋に行ってた方が良かったかなぁ。
司会の小川隆さんのゆったりとした語り口もあり、なんだかしんみりしつつも、内容は浅倉さんのユーモアのセンスとか。
有名な年賀状のSF小噺もいくつか披露。
「レズニックさん、乾杯のビールは?」「キリンヤガ」
「地球人のお荷物の続編が!」「ほーかー」
こういうのもどこかにアーカイブして欲しいものだ。
粋で努力家で自虐的なユーモアが好きで人当たりが柔らかくて……。なんてすばらしい人を亡くしたんだろうと、改めて残念に思う。
衝撃の事実は『たったひとつの冴えたやり方』の会話文は新井素子文体を参考にしたとか。こういうところにも勉強熱心な一面が伺える。(ただし、娘さんから取材したという説もあり)
ベンフォード著、浅倉訳の幻の原稿が未公開で早川書房に眠っているらしいので、清水編集長はすぐにSFマガジンに載せるように!
クロージングは開始前に舞台にきぐるみなっちゃん。オープニングフィルムで大喝采をあびたボトムズ盗撮カメラマンの実物が登場し、さらに大喝采。
暗黒星雲賞受賞式では、コスプレ部門で「はやぶさ少女」こと、秋野『』さんの次点のイカロス少女は暗黒星雲賞実行委員長の娘だったとか、なんども見かけたのにシール交換してくれなかった少女二人が煩悩王様だったとか、いろいろあって、星雲賞授賞式。
自由部門:実物大ガンダム立像
受賞者お二方のガンダムヘルメットがステキ。
メディア部門:『サマーウォーズ』
「あらわし」は本当に「はやぶさ」だった。しかも『時かけ』が星雲賞受賞したときにはやぶさタッチダウンがあって……というエピソードには泣いた。
アート部門:加藤直之
グイン、パワードスーツときて、次は女性を描くんだそうだ。ライブアートを続けてもらうには、星雲賞を送り続けなきゃね。
ノンフィクション部門:『日本SF精神史』
続編はかどかw……ゲフンゲフン
コミック部門:『PLUTO』
手塚真って老けたよね。ビックリした。もし手塚治虫が生きていたら「俺にやらせろ」と言うだろうという意見の一致に場内爆笑。
海外短編部門:『暗黒整数』
最多受賞おめでとうございます。イーガン新作長編待ってます。
海外長編部門:『最後の星戦』
著者ジョン・スコルジーのメッセージもあり。たぶん、みんながびっくりした受賞。というか、『老人と海』の時に授賞させろよ。噂の続編(外伝ジュブナイル)も発売が決まったようで。
日本短編部門:『自生の夢』
飛浩隆さんが表彰式のために上京。あれ、挨拶でなんて言ってたっけ。思い出せないw
日本長編部門:〈グイン・サーガ〉 シリーズ
今岡さんが登壇。去年、あんなことにならなくても、いつまでも書き続けて、結局未完で終わっただろうと。
特別賞:柴野拓美
夫人が登壇。そして、ふたたびの涙。
その後、来年のドンブラコンL(静岡)の紹介があり、本当にクロージング。
みなさんお疲れ様でした。
来年は、行けるかどうか……。
ちなみに、再来年のヴァリコンは登録済み。行けなくても寄付です。自分も経験していないエゾコン2(1984)以来の北海道上陸だ。エゾコン2は企画が少なくて食料が少なくて、ひたすら飲んでエライことになった伝説の大会らしいが、その再現となるか、失地回復となるか。まぁがんばってください。できるだけ協力はします。出来る範囲で(笑)
目覚ましのなる前に起きてしまい、することも無いので駅前のミスドで朝食がてら、読書。
9:00に会場入りするも、まだ企画準備前。それでも、気の早い人たちはいるもので、他の方々に紛れ、そんなに不自然でもなく着席して、読書の続き。そして、登壇した小浜さんたちに、早いねぇと呆れられる。
『電子出版とこれからの出版社』
SF小説系の電子出版の現状を聴く。SF者は新し物好きなだけに、過去にも電子出版の残骸というか、死屍累々の惨状が語られる。そんな中、瀬名さん(本人いわく、原稿を書いただけ)たちのAiR(http://electricbook.co.jp/)が最新のトライアルとなる。
昔と変わったのは、電子書籍を読めるデバイスの広がりによるマーケットの拡張、および、課金システムの洗練化であり、結局「できること」というのはそんなに変わっていない。
電子出版というか、電子書籍は二つの目的があると思っている。ひとつは絶版本を失くすという、著者も読者も、もしかしたら出版社もwin-winな関係になれる可能性がある分野。これについては、ただスキャンしただけのものは書籍と呼ばないという、出版社の頭の固さが障害となっている模様。これに風穴を開けるべく、絶版堂(http://zeppan.org/)が動き始めているが、これは法律的にかなり黒に近いグレーということで、参加する側にもちょっと躊躇がありそう。
一方で、新刊書としての電子書籍はさらに二つに分かれる。いわゆる長編小説と、それ以外。長編小説は電子出版には向かない、というか、電子書籍となる利点はほとんどないのではないかという議論に同意する。もちろん、物理的スペースの削減という効能はあるが、本読みにとってはそれも楽しみの一つ。本棚は部屋の断熱材である。
それ以外に含まれる、学術系やビジネス系の新書、短編小説(ケータイ小説を含む)は最初から電子書籍という形態として作成されることにより、よりインタラクティブに、よりメディアミックスに進めることが出来るのではないかということ。しかし、これについても、そこまでいったら電子“書籍”というアーカイブである必要性はどこにあるのかという気がしてくる。
ストリームでの配信にしてしまえばコピーの心配も小さいし、会員制有料webサービスにしてしまえば金の取りっぱぐれもない。やはり、既存の出版社や、本としての小説の著者、読者は、電子書籍という概念に対しても、慣れ親しんだ“本”という形態へのこだわりが強すぎるのかもしれない。
いずれにしろ、個人的には、電子書籍が本格的に流行るためにはハードデバイスの進化がもう一段階必要だと考えているので、物理的な本の補完や、出版マーケティングとしての機能以上のものは時期早尚ではないかという持論は、今回の議論では補強されても覆ることはなかった。
いやもちろん、先行してデファクト握ろうという魂胆もわからなくはないんだけどね……。
『SFファンのための実験映画』
そもそも実験映画って何? という状態だったのですが、先日、主催の高槻真樹さんからコメントをいただいていたので、参加。
見た映画(?)は、まるでビデオドラッグのように頭がくらくらする画像(最近は動いているものは画像といわずに動画というのか)ばかりで、これを“映画”といわれると、ハテナマークが頭の上をピヨピヨと飛び交う感じだった。
それでも、伊藤高志の「SPACY」はポンピドーセンター(フランス)にも所蔵されているだけあって、実験的な映像でありながら、SF的な設定やストーリーを頭の中からズルズルと引き出される感覚がものすごい。
自分は多元宇宙の連なりを想起していたのだが、藤田直哉さんはコメントで『インセプション』を引き合いに出して説明していた。似たようなものと言われればそれまでだが、多用な解釈でワクワクできるというのは、それだけのポテンシャルを秘めているということなのだろう。
しかし、他の映画はどうにも乗れない。「MOTHLIGHT」なんて「えーい、動かすな! その蛾の羽の顕微鏡写真、もっとちゃんと見せろ!」としか思えなかったし(笑) 他のも、せいぜい貞子の呪いのビデオにしか見えないという感じ。
実験映画が、どんなものになるかわからないけれど実験的に新しい映像を作り出そうという試みなのであれば、その映像からのイマジネーションからSFが生まれたり、あるいは、SF映画の1シーンとして新しい映像表現を使ったりすることが出来るのだろう。
しかし、今日見た映像のほとんどは、ヘンな映像を作ると言う自己満足に終わっているように見えて、それだけ見せられてもなぁ、というのが正直な感想。
やっぱり、自分は映像芸術や音楽芸術のファンではなく、物語を消費して生きている人間なので、設定や物語が説明されない映像だけのものとか、音楽だけのものというのは受け入れ難い。たとえ、その説明が文字や言葉ではなくてもかまわないし、ズルズルと頭の中から何かを引き出す紐の先っぽだけでもいいのだけれど。
で、すみません。後半のトークは時間が無かったので退出しました。企画の間が30分しかないので、昼ごはんを食べる時間が……。
『翻訳家パネル「2010年代の翻訳界」』
暗黒星雲賞を取りそこなった蕎麦屋さんに行ったら込んでいたので、今日もコンビニおにぎり。ファミマのラー油おにぎりは旨いね。桃屋よりも旨いかも。
そんなわけで、なんとか間に合って翻訳家パネル。ここもタイトルに偽りありで、なんだかよくわからない展開に。というか、狭い部屋にプロが集まりすぎで、完全一般人は肩身が狭いです。
山岸さんvs大森さんの、謎の星雲賞受賞自慢合戦とか。やっぱり、みんな星雲賞欲しいんだよね。よかったね、ファングループ連合会議の中の人!
最近の潮流としては、ミリタリーSFが勃興しているが、そのせいで、ハヤカワ文庫SFはローダンとミリタリーSFとその他の3分類になってるとか。一方の創元では、小浜さんがミリタリーSF音痴なために、ミリタリーSFが出ないとか。
ミリタリーSFといっても、スペースオペラの変奏曲なので、特殊なものじゃないよーというのがミリタリーSF擁護派で、そんなもの面白くないよーというのが否定派。それでも面白い小説は面白いので、いいミリタリーSFとか。
創元で出るはずの本がこっちの出版社で出たり、創元に持ち込んだ本があっちの出版社で出たりするのは、すべて小浜さんが悪い(笑)
英米では、スチームパンクとか文学系SFとかながーい小説が流行っていて、日本じゃ翻訳しても売れない。アナログスタイル(雑誌アナログ中心の技術系SF)も退行気味。日本人の好みに合う作家を探すのが大変。ベイリーとか、イーガンとか。いっそのこと、文学に走らない下手な作家を日本向けに書かせる計画とか。
次のコマの浅倉さん追悼企画でも思ったのだが、やはり翻訳書というのは、原著者の力と翻訳家の力が合わさらないと名作が生まれない。逆に言えば、アイディアやストーリーがしっかりしてさえいれば、小説表現の下手さは翻訳の時点である程度カバーできるのかもしれないなぁと思ったり。
まぁ、そんなわけで、ミエビルの新作と
『浅倉さんが愛したSF』
続いて同じ部屋で浅倉さん追悼企画。さらに関係者が増えて、さらに肩身が狭くなる。通信技術の部屋に行ってた方が良かったかなぁ。
司会の小川隆さんのゆったりとした語り口もあり、なんだかしんみりしつつも、内容は浅倉さんのユーモアのセンスとか。
有名な年賀状のSF小噺もいくつか披露。
「レズニックさん、乾杯のビールは?」「キリンヤガ」
「地球人のお荷物の続編が!」「ほーかー」
こういうのもどこかにアーカイブして欲しいものだ。
粋で努力家で自虐的なユーモアが好きで人当たりが柔らかくて……。なんてすばらしい人を亡くしたんだろうと、改めて残念に思う。
衝撃の事実は『たったひとつの冴えたやり方』の会話文は新井素子文体を参考にしたとか。こういうところにも勉強熱心な一面が伺える。(ただし、娘さんから取材したという説もあり)
ベンフォード著、浅倉訳の幻の原稿が未公開で早川書房に眠っているらしいので、清水編集長はすぐにSFマガジンに載せるように!
クロージングは開始前に舞台にきぐるみなっちゃん。オープニングフィルムで大喝采をあびたボトムズ盗撮カメラマンの実物が登場し、さらに大喝采。
暗黒星雲賞受賞式では、コスプレ部門で「はやぶさ少女」こと、秋野『』さんの次点のイカロス少女は暗黒星雲賞実行委員長の娘だったとか、なんども見かけたのにシール交換してくれなかった少女二人が煩悩王様だったとか、いろいろあって、星雲賞授賞式。
自由部門:実物大ガンダム立像
受賞者お二方のガンダムヘルメットがステキ。
メディア部門:『サマーウォーズ』
「あらわし」は本当に「はやぶさ」だった。しかも『時かけ』が星雲賞受賞したときにはやぶさタッチダウンがあって……というエピソードには泣いた。
アート部門:加藤直之
グイン、パワードスーツときて、次は女性を描くんだそうだ。ライブアートを続けてもらうには、星雲賞を送り続けなきゃね。
ノンフィクション部門:『日本SF精神史』
続編はかどかw……ゲフンゲフン
コミック部門:『PLUTO』
手塚真って老けたよね。ビックリした。もし手塚治虫が生きていたら「俺にやらせろ」と言うだろうという意見の一致に場内爆笑。
海外短編部門:『暗黒整数』
最多受賞おめでとうございます。イーガン新作長編待ってます。
海外長編部門:『最後の星戦』
著者ジョン・スコルジーのメッセージもあり。たぶん、みんながびっくりした受賞。というか、『老人と海』の時に授賞させろよ。噂の続編(外伝ジュブナイル)も発売が決まったようで。
日本短編部門:『自生の夢』
飛浩隆さんが表彰式のために上京。あれ、挨拶でなんて言ってたっけ。思い出せないw
日本長編部門:〈グイン・サーガ〉 シリーズ
今岡さんが登壇。去年、あんなことにならなくても、いつまでも書き続けて、結局未完で終わっただろうと。
特別賞:柴野拓美
夫人が登壇。そして、ふたたびの涙。
その後、来年のドンブラコンL(静岡)の紹介があり、本当にクロージング。
みなさんお疲れ様でした。
来年は、行けるかどうか……。
ちなみに、再来年のヴァリコンは登録済み。行けなくても寄付です。自分も経験していないエゾコン2(1984)以来の北海道上陸だ。エゾコン2は企画が少なくて食料が少なくて、ひたすら飲んでエライことになった伝説の大会らしいが、その再現となるか、失地回復となるか。まぁがんばってください。できるだけ協力はします。出来る範囲で(笑)