ジョン・カーター - goo 映画

(C)2011 Disney. JOHN CARTER TM ERB, Inc.
言わずと知れたあの名作、『火星のプリンセス』の映画化。原作の初版はなんと1917年である。俺が読んだのも中学生の頃だし、すっかり忘れてしまってますが……。
えーと、ウーラは原作では10本足だし、あんなジャバ・ザ・ハットみたいな顔じゃない。とか、細かな違いはどうでもいいけど、原作の雰囲気はそれなりに出ていたんじゃないか。
何と言っても、地球側の年代を、ちゃんと19世紀末に持ってきたところがいい。スチームパンクと大西部というファンタジックな過去という異界のさらに向こうの異界という距離感が、ファンタジーをすんなりと受け入れる下地になる。これが、21世紀に火星に飛んだらこうだったという話では、ちょと嘘臭さが鼻についてしまう。
ジョン・カーターの力が火星の重力の低さから来るところも、しっかり描画できている。そのために、スーパー能力としてはジャンプ力ぐらいしか取り柄が無いところもばっちりだ。
問題は、原作においてはすべての原点でありながらも、映画としては『スター・ウォーズ』や『アバター』の2番煎じになりがちなところですかね。砂漠が舞台というのも、『スター・ウォーズ』、『砂の惑星』、そして『ジョン・カーター』と、原作と映画が逆順になってしまっていて、なんとなく残念な感じ。
砂をもうちょっと赤くして、独特な雰囲気を出せればよかったのかもしれないけれど。
さらに、デジャー・ソリスがおばさん過ぎ。事前には聞いていたけれど、やっぱりこの目で見てもおばさん。火星のプリンセスじゃなくって、火星のクイーンの貫禄だよ、もう。
緑人族は、4本の腕をもうちょっとビジュアル的に生かせなかったものか。上下の腕がおんなじ動きをしていたり、「俺の右腕」とか言っちゃったり(それはどっちの右腕だ)、いまいち中途半端。
とはいえ、なんだかんだ言っても、とにかくあの火星シリーズの映画化というだけで見る価値ありの映画。SFファンにとってはね。でも2Dで十分だったかも。

(C)2011 Disney. JOHN CARTER TM ERB, Inc.
言わずと知れたあの名作、『火星のプリンセス』の映画化。原作の初版はなんと1917年である。俺が読んだのも中学生の頃だし、すっかり忘れてしまってますが……。
えーと、ウーラは原作では10本足だし、あんなジャバ・ザ・ハットみたいな顔じゃない。とか、細かな違いはどうでもいいけど、原作の雰囲気はそれなりに出ていたんじゃないか。
何と言っても、地球側の年代を、ちゃんと19世紀末に持ってきたところがいい。スチームパンクと大西部というファンタジックな過去という異界のさらに向こうの異界という距離感が、ファンタジーをすんなりと受け入れる下地になる。これが、21世紀に火星に飛んだらこうだったという話では、ちょと嘘臭さが鼻についてしまう。
ジョン・カーターの力が火星の重力の低さから来るところも、しっかり描画できている。そのために、スーパー能力としてはジャンプ力ぐらいしか取り柄が無いところもばっちりだ。
問題は、原作においてはすべての原点でありながらも、映画としては『スター・ウォーズ』や『アバター』の2番煎じになりがちなところですかね。砂漠が舞台というのも、『スター・ウォーズ』、『砂の惑星』、そして『ジョン・カーター』と、原作と映画が逆順になってしまっていて、なんとなく残念な感じ。
砂をもうちょっと赤くして、独特な雰囲気を出せればよかったのかもしれないけれど。
さらに、デジャー・ソリスがおばさん過ぎ。事前には聞いていたけれど、やっぱりこの目で見てもおばさん。火星のプリンセスじゃなくって、火星のクイーンの貫禄だよ、もう。
緑人族は、4本の腕をもうちょっとビジュアル的に生かせなかったものか。上下の腕がおんなじ動きをしていたり、「俺の右腕」とか言っちゃったり(それはどっちの右腕だ)、いまいち中途半端。
とはいえ、なんだかんだ言っても、とにかくあの火星シリーズの映画化というだけで見る価値ありの映画。SFファンにとってはね。でも2Dで十分だったかも。